Robber Robber – “Watch For Infection”

バーモントを拠点に活動するバンド Robber Robber が、最新アルバム『Two Wheels Move The Soul』のリリースを発表しました。現在までに公開されている楽曲のクオリティは極めて高く、大きな期待を集めています。本日、彼らはさらなる先行シングルとして「Watch For Infection」を公開。不穏な気配を漂わせながらも力強く突き進むこのポストパンク・ジャムは、悪感情に屈してしまいそうな衝動に抗うことをテーマにしています。

「自分の問題は自分で解決し、それをいつまでも引きずらないように。そして、投げやりにならないこと」と、ボーカル兼ギタリストの Nina Cates はプレスリリースでこの曲について語っています。彼女のクールなボーカル・デリバリーに、かすかな歪みと不協和なギターノートが重なり合う重層的なサウンドをぜひチェックしてください。

Georgia Gets By – “Faded Rose”

ニュージーランド・オークランド出身の Georgia Nott は、インディー・エレクトロ・ポップ・デュオ BROODS の一員として知られていますが、近年は Georgia Gets By 名義でのソロ活動を本格化させています。2年前には Luminelle からEPをリリースして注目を集めましたが、今週、ついに待望のデビューアルバム『Heavy Meadow』の制作を発表。詳細はまだ多く明かされていないものの、アルバムへの期待を高める先行シングルが公開されました。

セルフリリースされた新曲「Faded Rose」は、エレガントでありながらも、どこかローファイな質感を湛えたバラードです。まばらなプログラミング・ビートと憂いのあるコード進行に乗せて、Georgia Nott は幾重にも重なる重厚なヴォーカル・パフォーマンスを披露。終盤にかけてシンフォニックなストリングスが加わることで、楽曲は不気味なほどの美しさと高揚感へと到達します。その繊細な響きは Shura をも彷彿とさせ、ソロアーティストとしての彼女の深化した表現力を証明しています。

グライムとヒップホップを自在に横断!ロンドンのMC Geobluが、8年越しの情熱を込めた新作『Geo Who?』をリリース

ロンドンを拠点に活動するリリカルなMC、Geobluが、待望のミックステープ『Geo Who?』を2月13日にNLV Recordsからリリースすることを発表しました。これに合わせて、長年のコラボレーターであるSwickと、SoundCloudのレジェンド的存在であるGabriel Wavesを迎えた先行シングル「Wait」を公開。オールドスクール・ヒップホップとグライムを融合させた実験的かつグリッチなサウンドは、まさに彼らの真骨頂と言える仕上がりです。

本作『Geo Who?』は、Geobluが過去10年間にわたってロンドンのアンダーグラウンド・シーンで築き上げてきたコミュニティを凝縮したプロジェクトです。SBK、Capo Lee、Manga Saint Hilaire、The Alchemistといった豪華な顔ぶれが集結しており、彼を形作ったカルチャーへのオマージュとなっています。制作自体は2017年から開始されていましたが、パンデミックによる延期を経て、ようやく日の目を見ることとなりました。

パフォーマーとしてだけでなく、イベントシリーズ「Geo Presents」の主宰や、Black Butter Records傘下のレーベル「Bonzeye」の代表を務めるなど、Geobluはロンドンのシーンを支える中心人物としても知られています。13歳から磨き続けてきた詩的な感性と、Swickのダイナミックなプロダクションが融合した本作は、彼自身のティーンエイジャー後半の熱量を現代に解き放つ、生命力に満ちた作品です。

Bel Cobain – “Am I Dumb”

ハックニー出身のシンガーBel Cobainが、Brownwood Recordingsより新曲「Am I Dumb」をリリースしました。本作は、有毒な関係性における自己嫌悪や内面的な葛藤を鋭く突きつける一曲です。不気味でエモーショナルな質感のパーカッシブなトラックの上を、彼女の力強くも甘美な歌声が滑るように駆け抜けます。離脱と学習、そして再び戻ってしまうという負のサイクルを描き、混乱の中で自身の正気を疑うような「怒り」の感情が込められています。

Bel Cobainはこの曲について、混沌とした状況下で判断力が麻痺し、露骨な不敬さえも曖昧になっていく狂気を記録したと語っています。彼女は「決して美しい曲ではないけれど、残酷なほどに正直であり、それがアーティストとして最も重要だった」と述べており、喪失感や怒りの瞬間を一切の飾りなしに表現しました。単なるラブソングではなく、自身の健全性を問う切実な自問自答として、リスナーに強烈なインパクトを与える作品となっています。

Metronomyのドラマー、DJ、そして表現者として。Anna Priorが新作「Silence」で示す、独自のポップ・インテリジェンス

Metronomyのドラマーとして世界的に活躍する傍ら、DJやソロミュージシャンとしても独自の地位を築いているAnna Prior。彼女が、2月26日にBeat Palace Recordsからリリース予定のニューEP『Firefly』より、最新シングル「Silence」を公開しました。ロンドンのSoho Radioで自身の番組『Beat Palace』を持つ彼女らしく、ダンスミュージックの素養とポップな感性が融合した期待の一曲となっています。

本作は、ドラマーとしての卓越したリズム感はもちろん、ソロアーティストとしての彼女のアイデンティティをより鮮明に打ち出した作品です。Metronomyでの活動とは一線を画し、多くの熱心なリスナーを持つラジオ番組のホストとしての経験や、DJセットで培われたフロア感覚がサウンドに深く反映されています。待望のEPリリースを目前に、彼女が描く「静寂(Silence)」がどのような高揚感をもたらすのか、シーンからの注目が集まっています。

Rum Jungle – “Coal Dust”

オーストラリア・ニューカッスル出身のインディー・ロック/オルタナ・バンドRum Jungleが、新曲「Coal Dust」をDowntown Musicよりリリースしました。全英チャートを賑わせ、多くの年間ベストアルバムにも選出された2025年のデビュー作『Recency Bias』に続く本作は、これまでの彼らよりもさらに忍耐強く、空間的で、感情に真っ直ぐな進化を遂げた一曲。自分を形成した場所への、逃げ出したいほどの衝動と抗えない郷愁の狭間で揺れる、ほろ苦い感情が描かれています。

フロントマンのBennyは本作について、若さゆえに故郷を制約と感じて飛び出そうとするものの、大人になるにつれてその場所が自分を支える「拠り所」であったと気づく、成長に伴う視点の変化を表現したと語っています。また、カップリングのB面曲「Dumb Waste Of Nothing」は、彼らのルーツであるサイケ/スラッカー・ロックの要素を色濃く反映。進歩と自己省察をテーマにしたこの曲は、深夜のセッションから生まれたリラックスした空気感を纏っており、メイン曲の「記憶と場所」というテーマに対し、「内省と前進」という対照的な側面を提示しています。

現在、ロンドンのElectric Ballroomを含むバンド史上最大規模のUK/EUツアーを敢行中の彼らは、このシングルによって世界的なファンベースをさらに拡大させています。子供の頃に憧れた「大人」という存在の重圧と、自由だった日々への憧憬。その葛藤を温かくも切ないグルーヴで包み込んだ「Coal Dust」は、急速に進化を続けるRum Jungleの底知れない深みを証明する、極めてパーソナルなアンセムと言えるでしょう。

ファッション界も注目する鬼才、Lauren Auderが放つ最新アルバム。スプリングスティーンからミニマリズムまでを飲み込む圧倒的世界観

音楽とファッションの両界でカリスマ的な存在感を放つマルチクリエイター、Lauren Auderが、3月27日にニューアルバム『Whole World As Vigil』をuntitled (recs)よりリリースします。これまでにVegyn、Danny L Harle、Caroline Polachekといった最前線のプロデューサーたちと共作し、モデルとしてもGucciやCelineなどの世界的メゾンと歩んできた彼女。2023年のデビュー作に続く本作は、昨年末に公開されたマッドチェスター風のシングル「yes」に続き、彼女のさらなる進化を告げる待望のプロジェクトです。

現在公開中の新シングル「Praxis」は、インダストリアルなノイズと彼女特有のポップな感性が均衡を保つ、怒涛のサウンドが特徴です。特筆すべきは、金属を切り裂く電動ドリル音のサンプルを楽曲の核に据えている点です。彼女はこの「止まることのない動き」を、自らの哲学である「前進し続けることこそが生きる理由になる」という信念に重ね合わせ、眩い光と轟くような闇が入り混じるエモーショナルな楽曲へと昇華させました。

音楽的なインスピレーション源として、ミニマリズムの巨匠Steve Reich、独創的なポップアイコンKate Bush、そしてBruce Springsteenの名を挙げており、これら一見異質な世界をLauren Auderというフィルターを通して唯一無二の形へと統合しています。緻密に構成された音像と力強いメッセージが同居する本作は、現代の音楽シーンにおける彼女の重要性を改めて証明する、記念碑的なアルバムとなるでしょう。

Miss Gritが待望の2ndアルバムを発表。サイボーグの殻を脱ぎ捨て、剥き出しの感情を刻んだ「真実の自己紹介」

ニューヨークを拠点に活動するMargaret Sohnのソロ・プロジェクト、Miss Gritが、待望の2ndアルバム『Under My Umbrella』を4月24日に名門Muteからリリースします。高く評価された前作『Follow the Cyborg』では「サイボーグ」というコンセプトの陰に隠れていた彼女ですが、本作ではその殻を脱ぎ捨て、自身の内面を率直にさらけ出しています。Mommaのメンバーやmui zyuら多彩なゲストが参加し、これまで以上に自身の感情と深く繋がった作品へと進化を遂げました。

本作のサウンドは、クラシックなトリップ・ホップのノワールな空気感に、マキシマリズム(多層的な音作り)とドリーム・ポップの繊細さを融合させた重厚な仕上がりです。北米中をたった一人で運転して回った過酷なツアーを経て、ライブ特有の抑制の効かない自由なエネルギーを捉えたいという衝動から制作がスタート。複雑なプロダクションの才能を発揮しながらも、生身の人間としての力強さが際立つ音像を作り上げています。

タイトルの『Under My Umbrella』はRihannaの名曲へのオマージュであり、他者を自分の内側へと招き入れる姿勢を象徴しています。過去2年間に経験した不安や失恋といった個人的な痛みを、歪んだエレクトロニックなサウンドに乗せて描くことで、不完全な自分自身や複雑な内面世界と折り合いをつけるプロセスを表現。自らの声を獲得し、等身大の表現者として新たなステージへと踏み出したMiss Gritの決意が込められた一作です。

Coach Party – “Nurse Depression”

イギリス・ワイト島出身の4人組インディーロックバンド、Coach Partyがリリースしたシングル「Nurse Depression」は、彼ららしいエネルギッシュで攻撃的なギターサウンドと、内省的でどこか憂いを帯びたメロディが交錯する楽曲です。タイトルの通り、精神的な閉塞感や抗いようのない憂鬱さをテーマに据えながらも、それを爆発的なパンク・エネルギーへと昇華させることで、現代を生きる人々が抱える焦燥感を鮮烈に描き出しています。

本作では、ボーカルのJess Eastwoodによる力強くも繊細な歌声が、混沌とした感情をダイレクトにリスナーの心へと突き刺します。キャッチーなフックを維持しつつも、ノイズ混じりのギターリフや疾走感のあるドラムが「出口のない感情」を劇的に表現しており、バンドが持つライブ感溢れるダイナミズムと、音楽的な深化を同時に感じさせる一曲に仕上がっています。

困難を越えて辿り着いた、Cat Clydeの新境地。Sound Cityで録音された、ライブ感溢れる内省的フォークの極致

カナダのシンガーソングライター Cat Clyde が、3月13日にニューアルバム『Mud Blood Bone』をリリースします。それに先駆け、収録曲「Another Time」のビジュアライザーが公開されました。本作は、2019年の『Hunters Trance』以来となる待望の新作『Down Rounder』の流れを汲むもので、自身の精神的中心と自然界との本質的な繋がりを、情熱的かつ親密な歌声で描き出したキャリアの集大成と言える作品です。

制作過程では、ケベック州の自宅スタジオがカビの被害に遭いレコーディングが中断するという困難に見舞われました。しかし、この転機がプロデューサーの Tony Berg との出会いを生み、ロサンゼルスの伝説的な Sound City スタジオにてわずか6日間で全編を録音。ライブ感を重視した「その瞬間のキャプチャ」にこだわったことで、荒削りながらも季節の移ろいや夕日のような「素朴な美しさ」を宿した、非常に瑞々しいサウンドが完成しました。

アルバムには、存在の意義を問う「Mystic Light」や、植民地主義が環境に与える影響を反映した「Papa Took My Totems」など、深いメッセージを持つ楽曲が並びます。また、「I Feel It」では初めてピアノ演奏を披露するなど、自身の殻を破る挑戦も。ストリーミングで数百万回の再生を記録し、多くのプレイリストに選出されてきた彼女が、アーティストとして、そして一人の人間として確固たる地位を築く、不可欠で力強い一枚となっています。