Chairs – Sideline
Primordial VoidからリリースされたChairsの2026年第1弾シングル「Sideline」は、フロントマンのMarcel Slettenが書き上げた、ロマンティックで謎めいた魅力を持つポップナンバーです。本作はChairsのメンバー6人全員が初めて揃ってレコーディングに参加した記念すべき楽曲でもあり、彼らの今後の活動における重要なマイルストーンとなっています。
Prefab SproutとPulpの間に位置するような、緻密で夢見心地なサウンドが特徴のこの楽曲は、ジョージア州アテネを拠点とする彼らの待望のデビュー・アルバムを予感させる魅力的な一枚です。グループとしての新たな結束と、彼らが持つ洗練された音楽的個性が存分に発揮された本作は、多くの音楽ファンを惹きつける作品となっています。
Carlita – “Patchwork”
Carlitaと注目のシンガーPaige Cavellによる新曲「Patchwork」は、ジャンルを横断するCarlitaの巧みなプロダクションと、Paige Cavellによるエモーショナルで浮遊感のあるボーカルが見事に融合した楽曲です。二人のコラボレーションにより、ありのままの自分を受け入れられることの温かさと親密さをテーマにした、開放的で恐れのない愛の世界観を表現しています。
本作でCarlitaは、躍動感と感情の機微を絶妙なバランスで両立させ、没入感あふれるサウンドスケープを構築しました。電子音楽シーンでグローバルに影響力を持つアーティストとしての進化を体現しつつ、アンダーグラウンドの精神を維持しながらより幅広いリスナー層へとその芸術世界を広げています。新鮮な才能をスポットライトの下へ導くこの一曲は、彼女のアーティストとしての飽くなき探求心を感じさせる作品です。
Dandy Deniz – “It’s Love! It’s Love!”
Dandy Denizのシングル「It’s Love! It’s Love!」は、アーティストが未知の領域と慣れ親しんだ音の世界との間で揺れ動いていた時期に制作された13曲の一部であり、制作者が自身の音楽的限界と向き合いながら、不可能に思えることへの挑戦を詰め込んだ野心作です。かつて自身の音楽の強みとして「自分を過大評価しないこと」を挙げられた制作者が、それでも大きく夢を見て音楽を楽しむ姿勢を貫き、完成させました。
本作には、制作者の最高の友人やルームメイトたちが制作に参加しており、愛着のある住まいからの退去という人生の節目と重なることで、よりパーソナルな意味合いを持つ作品となりました。多様な時代からのインスピレーションをコラージュのように組み合わせた本作は、彼らが共に過ごした美しい時間や思い出をそのまま封じ込めた、唯一無二のタイムカプセルのような一枚となっています。
ACUA – “Now And Nothing”
ACUAは、2018年にドイツのケルンで結成されたバンドです。デビューEPがニューヨーク、ブエノスアイレス、ベルリンといった世界各地の音楽ブログで注目を集めたことを皮切りに、カナダやイギリスでのツアーを成功させ、OMNIやFKJ、The Japanese Houseといった注目アーティストのサポートも務めるなど、着実に国際的な評価を築いてきました。
2020年には待望のフルアルバム『Head Under Water』をリリースし、8公演に及ぶ日本ツアーを完遂するなど、ライブ・アクトとしても大きな飛躍を遂げました。そんな彼らが新たにPapercup Recordsからリリースしたシングル「Now And Nothing」は、これまでの活動で磨き上げてきた独自の音楽性と、さらなる成長を予感させる期待の一曲となっています。v
コペンハーゲンのトリオsssivが放つ新作EP『sssiv 2』――あえて不完全さを愛する彼らが、即興演奏の“偶然”から編み上げた、人間味あふれる親密なる音楽の旅路
コペンハーゲンを拠点とするトリオ、sssiv(Sara、Stephen、Sasha)が、待望の新作EP『sssiv 2』をリリースします。今作はこれまでで最もフォーマルなレコーディングでありながら、彼らの聖域であるリハーサル・スタジオでライブ録音するという一貫したスタイルを堅持しました。新たにプロデューサーとしてBenedicte Pierleoni(Baby in Vain)を迎え、彼女からの貴重な助言を得ることで、楽曲の完成度を高めつつも、ライブ感あふれる瑞々しいサウンドを両立させることに成功しています。
EPに先駆けて公開された「All the Time」は、その即興的な創作プロセスの魅力を象徴する一曲です。Stephenの控えめなベース、Sashaのドローン的でミニマルなギター、そしてSaraの安定したダンス・グルーヴが対話するように重なり合い、アップテンポながらも静かなメランコリーを湛えた温かい空間を創り上げています。過度なコンプレッションや人工的な艶を排し、アナログ機材の響きを活かしたプロダクションが、聴き手に親密で身体的な音像を届けます。
sssivの音楽哲学は、現代の完璧さを求める音楽シーンに真っ向から逆らう「人間味」への執着にあります。彼らにとって制作とは、録音された数々の即興セッションをメンバーで聴き返し、自然発生的な偶然や揺らぎを活かしながら編み上げていく有機的な作業です。「人間が奏でることで生まれる不完全さこそが美しい」と語る彼らは、生成AIなどが台頭する時代において、Sara、Stephen、Sashaの三人でしか到達できない唯一無二の親密な感情の旅路を提示しています。
現代ポスト・パンクの旗手Marbled Eye、待望のニューEP『Forever』をリリース――結成10年を迎える彼らが切り拓く、より深く大胆なパンクの未来像
カリフォルニア州オークランドを拠点に活動するポスト・パンク・バンド、Marbled Eyeが、5月22日にDigital RegressからリリースされるニューEP『Forever』より、先行シングル「Something’s Different」をミュージックビデオと共に公開しました。2016年の結成以来、無感情なボーカルとタイトなリズム、そして独創的なギター・ワークでポスト・パンク・シーンの注目を集めてきた彼らにとって、本作はバンドのさらなる進化を示す重要なマイルストーンとなります。
Marbled Eyeは、2018年のデビューLP『Leisure』以降、全米および欧州ツアーを通じてライブ・アクトとしての評価を確立してきました。メンバーチェンジを経て2024年にリリースしたLP『Read The Air』では、Ronald Portugalの加入によりベース・ワークにさらなる深みが加わり、現代のポスト・パンクにおける金字塔を打ち立てました。今回の6曲入りEP『Forever』は、そうしたこれまでの活動の集大成であると同時に、彼らがパンクの未来を切り拓いていくための新たな出発点となっています。
最新作『Forever』において、バンドはより大胆で大きなフックを備えた楽曲を追求し、独自の音楽性を深めています。先行曲「Something’s Different」は、キャッチーなメロディと一風変わったギター・ワークが交差する名曲となっており、他にもTotal Controlを彷彿とさせる「Stubborn Mind」や、グリッチーなドラムが印象的な「Fade Away」など、抽象的かつ独創的なパンク・ビジョンが全編にわたって展開されます。Marbled Eyeの絶え間ない成長と多作ぶりを証明する本作は、現代ポスト・パンク界における彼らの重要な地位を改めて決定づけるでしょう。
ベルリン発の衝撃、Mugがデビュー・アルバム『The Well』をリリース――ジャンルを超越し、失恋の痛みと再生を刻んだ深遠なる音像の旅路
ベルリンを拠点とするデュオ、Mugがデビュー・アルバム『The Well』を2026年5月22日にリリースします。ノーウェイヴ、シューゲイザー、ロック、アンビエントといった多彩な影響を背景に持つ本作は、失恋の痛みを癒やし、その亀裂から差し込む光を見いだしていく過程を綴った、親密で誠実な作品です。アルバムからの先行シングルとして、表題曲である「The Well」も発表されています。
本作の音楽的核となっているのは、全く異なる背景を持つLudwig WandingerとYves B Goldenの化学反応です。教会音楽のルーツを持つ詩人・エッセイストのYves B Goldenと、国際的なドラマー・ビジュアルアーティストであるLudwig Wandingerは、以前は遠距離でのコラボレーションを行っていましたが、現在は同じ街で共作。即興性を重視し、「最初の直感こそが最良」という信念のもと、未加工の感情をフィルタリングせずに音へと落とし込んでいます。
アルバムは、二人の対話の境界線とも言える「Skin Colored Room」から始まり、二つの異なるエネルギーへと展開していきます。衝動的なグランジの影響を受けた楽曲がある一方で、アルバム後半に収録された「Silver and Gold」などは、日記のように親密でミニマルな構成となっています。ジャンルの枠に捉われないMugのデビュー作は、二人の今後の進化を予感させる重要な出発点です。
No Suits in Miami – “Talk to Myself”
スウェーデンのルンドを拠点に活動するバンド、No Suits in Miamiがニューシングル「Talk to Myself」をリリースしました。本作は、かつて愛した対象を憎まざるを得ないという複雑な感情を描いた楽曲です。失恋の痛みそのものよりも、「今はもう存在しない」という喪失感の重みが、過去の幸せな記憶を塗り替えてしまう切なさを表現しており、人生において唯一不変の存在である「自分自身」と向き合うことの困難さがテーマとなっています。
歌詞では、他人を愛そうとしても拭えない孤独感や、かつて交わした甘い言葉が呪縛のように感じられ、罪悪感を抱いてしまう自分への葛藤が綴られています。「自分と会話を続けるだけでは耐えられない」と訴えながらも、他者を受け入れることもできないという袋小路に追い詰められた心理状態が、エモーショナルなサウンドに乗せてリアルに響く楽曲です。
BADVRIL – “Golden”
サンフランシスコを拠点に活動するインディーロック/シューゲイザー/ドリームポップ・バンド、BADVRILが、2025年3月のデビューアルバム『In Heaven』以来となる待望の新曲「Golden」をミュージックビデオと共にリリースしました。本作は、彼らの音楽的ルーツである田舎町での孤立感と、サンフランシスコという大都市の熱狂的なエネルギーの間に生まれる緊張感を見事に体現した楽曲となっています。
Becket SchroederとTessa Piccilloのデュオを中心とするBADVRILは、自身のバックグラウンドを融合させ、混沌とした「麻薬的」とも言えるグランジサウンドと独創的なアートワークを確立しています。二つの異なる世界の対比を物語の核に据え、個人の実体験を叙情的に昇華させる彼らのスタイルは、本作においても独自のアイデンティティを鮮烈に刻み込んでいます。
Dori Valentine – “Junebug”
ナッシュビルを拠点に活動するシンガーソングライター兼マルチインストゥルメンタリスト、Dori Valentineがニューシングル「Junebug」をリリースしました。テキサス州アマリロ出身の彼女は、現在、高い評価を受けるプロデューサーTony Bergのもとでデビュー作の最終調整を行っており、インディー音楽界の次世代を担う存在として大きな注目を集めています。
本作「Junebug」は、ほろ苦い感情と自己省察が入り混じる歌詞が印象的な楽曲です。過ちを繰り返してしまった関係への後悔や、「恋人ではなくフリーク」と自嘲する切実な孤独を繊細に綴りつつ、終盤にかけて切望と葛藤が激しい衝動へと昇華されていく様が、彼女のソングライティングの非凡な才能を物語っています。
