Thundercat、6年ぶりの新作『Distracted』を発表!亡き親友Mac Millerとの未発表曲やA$AP Rockyら豪華ゲストが多数集結
Thundercatが、2020年のグラミー賞受賞作以来となる待望の5thアルバム『Distracted』を、4月3日にBrainfeederからリリースすることを発表しました。今作は、前作からちょうど6年という節目の日に発売されます。制作陣には、Adeleらを手がける世界的プロデューサーGreg Kurstinをメインパートナーに迎え、Flying LotusやThe Lemon Twigsらも参加。先行シングルとして、Lil Yachtyをフィーチャーしたファンキーでレトロな質感の「I Did This To Myself」が公開されています。
客演陣の豪華さも今作の大きな見どころです。AAP Rockyの最新作に貢献するなど、互いの音楽的交流が反映された密度の高い作品であることが伺えます。
アルバムの核心にあるのは、過剰な刺激(overstimulation)と内省の間の葛藤です。Thundercatは現代の技術的「進歩」に対して懐疑的な視線を向け、かつて『スター・トレック』に憧れた宇宙旅行の夢と、カメラのアップグレードや監視に終始する現実のギャップを鮮やかに描き出しています。期待されていた未来と、実際に手にした現実との乖離を、ユーモアと失望を交えて表現した、現代社会への鋭い批評性を備えた一作です。
World Gym – “Number 21”
ストックホルム出身のユニットWorld Gymが、ミュンヘンのレーベルPublic Possessionから最新シングル「Number 21」をリリースしました。本作は、ベタつくカーペットにこぼれたビールや、唇に塩気を残す冷たい海風といった、北欧の日常に潜む生々しくも詩的な情景を背景に持つドリーム・ポップです。洗練されたメロディの中に、ストックホルムの街が持つ特有の空気感と、どこか懐かしいノスタルジーを鮮やかに封じ込めています。
この楽曲の核にあるのは、「決して完全には大人にならない」という純粋な精神と、胸の奥に秘めた「甘美なティーンエイジ・レイジ(若き日の怒り)」です。エモーショナルな旋律とドリーミーなサウンドスケープを通じて、青春時代の葛藤や情熱を肯定し続けるWorld Gymのスタイルは、聴く者の記憶にある青い衝動を呼び覚まします。Public Possessionらしいエッジの効いた感性と、彼らの瑞々しい叙情性が融合した、新たな北欧ポップの佳作と言えるでしょう。
Jennifur – “From The Sideline”
ブリュッセルを拠点に活動するプロデューサー、Jennifurが新曲「From The Sideline」をリリースしました。本作は、友人との会話から着想を得たもので、「自分の人生の主役として動くのではなく、ただ傍観者(サイドライン)として眺めているだけだ」と気づいてしまった瞬間の心情を描いています。内省的なテーマを持ちながらも、単なる感傷に浸るのではなく、聴き手を再び「人生というフィールド」へと連れ戻すための転換点となるような一曲です。
サウンド面では、静かな気づきを力強い前進へと変える、Jennifurらしいエモーショナルで躍動感のあるエレクトロニック・ミュージックが展開されています。自分自身の経験とリスナーの背中を同時に押すような瑞々しいエネルギーに満ちており、停滞感を感じている人々に寄り添いながらも、新たな一歩を促すアンセムへと昇華されています。ブリュッセルのシーンで独自の存在感を放つ彼が、現代的な孤独とその克服を鮮やかに表現した作品です。
自宅ジャムから奇跡の再始動。Marmozetsが8年ぶりに帰還!親としての時間を経て生まれた新作『CO.WAR.DICE.』の全貌
イギリスのロックバンドMarmozetsが、2018年以来となる待望のニューアルバム『CO.WAR.DICE.』を5月22日にNettwerk Music Groupからリリースすることを発表しました。本作は、現在の世界情勢を反映しつつ「自分たちの力で世界をより良い場所にしよう」という誓いが込められた作品です。ボーカルのBecca Bottomleyは、アルバム全体を通じて、物語が希望に満ちた「ハッピーエンド」へ向かう構成になっていると語っています。
アルバム制作のきっかけとなった新曲「New York」は、意図して書かれたものではありませんでした。親となり活動を休止していたBeccaとJackの夫妻が、ある金曜の夜、ヨークシャーの自宅で即興のジャムを行っていた際に自然と生まれたものです。初めてアメリカを訪れた時の記憶をテーマにしたこのニューウェイヴ調の楽曲が、再びバンドとして歩み出す大きな原動力となりました。
「New York」は、JFK空港でシガーを吸う警察官や、タクシーから流れるTotoの「Africa」など、当時の鮮烈な情景を70年代パンクのエネルギーで封じ込めた一曲です。最初のレコード契約を勝ち取るためにマンハッタンで行ったライブの狂騒が、今の彼らのエキセントリックな感性と結びついています。8年の歳月を経て、親としての経験と初期衝動が融合した、Marmozetsの新たな章がここから始まります。
Grant Winters – “Jackpot”
Grant Wintersの新曲「Jackpot」は、人生の予期せぬ幸運やチャンスを掴み取る瞬間の高揚感をテーマにした、エネルギッシュなポップ・ナンバーです。きらびやかなシンセサイザーの音色と、思わず体が動き出すような弾けるリズムが特徴で、現代のインディー・ポップとクラシックなディスコ・グルーヴを掛け合わせたような晴れやかなサウンドを展開しています。彼の持ち味であるクリアでキャッチーなボーカルが、一攫千金を夢見るような遊び心あふれる歌詞と見事に融合し、聴く者の気分を即座に引き上げるパワーに満ちた一曲に仕上がっています。
本作は、単なるパーティー・チューンにとどまらず、幸運の裏にある危うさや、チャンスを追い求めることの熱狂を鮮やかに描き出しています。制作面では、緻密に練られたプロダクションが際立ち、重層的なコーラスワークと躍動感のあるベースラインが、楽曲全体に心地よい推進力を与えています。ポジティブなエネルギーが充満した「Jackpot」は、新たな挑戦への一歩を後押ししてくれるような、開放感あふれるモダン・ポップの秀作として、幅広いリスナーを魅了することでしょう。
Haylie Davis – “Young Man”
ロサンゼルスを拠点に活動し、Sam BurtonやDrugdealer、Sylvieなどの作品への参加でも知られるシンガーソングライターHaylie Davisが、Fire Recordsからのデビューアルバムに先駆け、第3弾シングル「Young Man」をリリースしました。本作は、ツアー中のテキサスの楽屋で、失恋直後の感情的な剥き出しの状態から生まれたものです。Emmylou Harrisを彷彿とさせる切ないスチールギターの音色に乗せて、若さゆえにすれ違った知人への思慕と、置き所のない愛情を現代的なアメリカーナの賛歌として描き出しています。
「70年代フォークのクールなエコー」と評される本作は、Valentine Recording StudioにてMichael Harrisと共に制作され、内省的な自己発見と成長の物語を映し出しています。カントリーやフォークのルーツを大切にしながらも、ロックやポップの要素を取り入れた本作で、彼女は日常の足跡を辿るようなメロディと完璧な歌唱を披露。年齢によって引き裂かれた関係の脆さを捉えた「救済」の歌として、今年発売予定のフルアルバムへの期待を最大限に高めています。
The Proper OrnamentsやUltimate PaintingのJames Hoareが贈るPenny Arcade最新作。ギターを脇役に据えた、ミニマリズムの極致『Double Exposure』
The Proper OrnamentsやUltimate Paintingでの活動で知られるJames Hoareが、ソロ・プロジェクトPenny Arcade名義での第2弾アルバム『Double Exposure』を4月17日にTapete Recordsからリリースすることを発表しました。これに合わせ、フランスのマルセイユで撮影された先行シングル「Rear View Mirror」のミュージックビデオが公開されています。
「Rear View Mirror」は、これまでの彼の特徴であった豪華なアレンジとは対照的な「レス・イズ・モア(少ないほど豊か)」の哲学を反映した楽曲です。Krautrockの先駆者たちが愛用したヴィンテージのリズムボックス「Elka Drummer One」の機械的なパルスを中心に構築されており、催眠的で骨格のみを抽出したようなリズムが、過去を振り返ることを戒めるシンプルな歌詞を支えています。
本作『Double Exposure』はギターを主役から外した初の試みであり、ミニマリズムが追求されています。フランス人ドラマーのJem-emmanuel Fatnaによるパーカッションや、Max Clapsのコーラス・ギターが繊細な彩りを添えていますが、あくまで全体の焦点は生々しく即興的なエネルギーに置かれています。移住先のフランス南部での生活が、そのデモのようなローファイな質感と、無駄を削ぎ落とした新境地へと彼を導いています。
Madmax – “u stole my guitar:(“
ノルウェーのトロンハイムにあるNTNU(ノルウェー科学技術大学)で出会った4人組、Madmaxが、ニューシングル「u stole my guitar:(」をリリースしました。本作は、スイスの小さな村という絵画のような美しい環境でバンド全員によって書き上げられた一曲。ミュージシャンとしての挫折に対する恐怖や静かな絶望をテーマにしながらも、飛翔感のある遊び心に満ちたアート・ポップへと昇華されています。
この楽曲は、3月20日発売予定のアルバム『We’re Bringing Dubstep Back!』に収録されます。テューバ、シンセ、ギター、ドラムという極めて独創的な編成を持つMadmaxは、ジャンルの境界に無頓着な姿勢で、変拍子のマスロックから瞑想的なサウンドスケープ、そして中毒性の高いポップソングまでを自在に横断します。自由奔放なダンサーから熱心なリスナーまでを虜にする、彼らの恐れを知らない音楽的探求が凝縮された一作です。
Bel Cobain – “Am I Dumb”
ハックニー出身のシンガーBel Cobainが、Brownwood Recordingsより新曲「Am I Dumb」をリリースしました。本作は、有毒な関係性における自己嫌悪や内面的な葛藤を鋭く突きつける一曲です。不気味でエモーショナルな質感のパーカッシブなトラックの上を、彼女の力強くも甘美な歌声が滑るように駆け抜けます。離脱と学習、そして再び戻ってしまうという負のサイクルを描き、混乱の中で自身の正気を疑うような「怒り」の感情が込められています。
Bel Cobainはこの曲について、混沌とした状況下で判断力が麻痺し、露骨な不敬さえも曖昧になっていく狂気を記録したと語っています。彼女は「決して美しい曲ではないけれど、残酷なほどに正直であり、それがアーティストとして最も重要だった」と述べており、喪失感や怒りの瞬間を一切の飾りなしに表現しました。単なるラブソングではなく、自身の健全性を問う切実な自問自答として、リスナーに強烈なインパクトを与える作品となっています。
Metronomyのドラマー、DJ、そして表現者として。Anna Priorが新作「Silence」で示す、独自のポップ・インテリジェンス
Metronomyのドラマーとして世界的に活躍する傍ら、DJやソロミュージシャンとしても独自の地位を築いているAnna Prior。彼女が、2月26日にBeat Palace Recordsからリリース予定のニューEP『Firefly』より、最新シングル「Silence」を公開しました。ロンドンのSoho Radioで自身の番組『Beat Palace』を持つ彼女らしく、ダンスミュージックの素養とポップな感性が融合した期待の一曲となっています。
本作は、ドラマーとしての卓越したリズム感はもちろん、ソロアーティストとしての彼女のアイデンティティをより鮮明に打ち出した作品です。Metronomyでの活動とは一線を画し、多くの熱心なリスナーを持つラジオ番組のホストとしての経験や、DJセットで培われたフロア感覚がサウンドに深く反映されています。待望のEPリリースを目前に、彼女が描く「静寂(Silence)」がどのような高揚感をもたらすのか、シーンからの注目が集まっています。
