Awning – “Little Green Book”

オークランドを拠点に情熱的なギター・オルタナティヴ/インディー・ロックを展開する4人組Awningが、名門レーベルWinspearとの契約第一弾となる最新シングル「Little Green Book」を解禁しました。不穏なギターのディスコード(不協和音)が印象的なヴァースから、歪みの嵐とともにボーカルのChristian Dimickが爆発的なシャウトを聴かせるサビへと突き進む、疾走感と重厚なエッジを兼ね備えたダイナミックな一曲。直面した grief(深い悲しみ)や喪失感をテーマに、パーソナルな感情を守る暗号的な言葉遊びと「亡き人の言葉を携えて生きていく」という切実な一文を巧みに交錯させた、エモーショナルな楽曲美学が光ります。

同時公開されたミュージック・ビデオでは、彼らが持つ生々しいライヴ感と屈折したエモーションがスタイリッシュな映像美とともに捉えられています。Dimickが語る「聴き手ごとに独自の意味を重ね合わせるための余白」を象徴するように、光と影、そしてノスタルジックな質感が複雑に交差する映像世界を展開。言葉に尽くしがたい悲痛な感情をロック・アンサンブルの力強さへと昇華させてみせる彼らの圧倒的なポテンシャルを強烈に示しており、ニュージーランドから世界へと羽ばたくバンドの輝かしい未来を予感させる秀逸な映像作品となっています。


BODEGA – “Slow Train”

ニューヨークの5人組アート・パンク/オルタナティヴ・ロック・バンドBODEGAが、Chrysalis Recordsよりリリースされるニュー・アルバム『All Inside Aquarium』から、最新先行シングル「Slow Train」を解禁しました。本作はBob Dylanの名曲の歌詞にオリジナルの楽曲を合わせた独創的な「カバー」トラックであり、名プロデューサーMatt Peelとのアルバム制作セッションのテストとして最初に録音された一曲です。後期80年代から90年代初頭のThe Stone RosesやJane’s Addictionといったレジェンドたちにインスパイアされた本作は、これまでの「ポスト・パンク」という枠組みを軽やかに踏み越え、よりメロディックで王道的なロック・バンドのルーツへと回帰する彼らの新たなアティテュードを力強く打ち出しています。

フロントマンのBen Hozieが「BODEGAのキャリアにおいて最もお気に入りのギター・ソロの一つ」と胸を張る通り、キャッチーかつリフに満ちた躍動感あふれるサウンドスケープが展開されます。Dylanが残したゴスペル由来のコンテンポラリーなメッセージが現代社会の様相と深く共鳴し、鋭い社会的洞察とダンサブルなロックンロールのダイナミズムが融合。バンドの圧倒的なポテンシャルと、アルバム『All Inside Aquarium』が提示するギター・ロックとしての肉体的な躍動感を鮮烈にアピールする秀逸な先行シングルとなっています。


Morgan Garrett – “Honest Mistake”

エクスペリメンタル・ミュージシャンMorgan Garrettが、They Are Gutting A Body of WaterのDouglas Dulgarianが主宰するフィラデルフィアのコミュニティ・レーベルJulia’s Warへの移籍第一弾となる最新シングル「Honest Mistake」をリリースしました。YHWH NailgunのギタリストSaguiv Rosenstock(ベースも担当)がプロデュースを手掛け、元Show Me the BodyのドラマーJackie McDermottが参加した本作。不安定に揺らぐギター・フックと重厚なベースライン、幽玄なピアノの旋律が交錯する中、Garrettの深みのあるボーカルが緊迫感を創出しています。本人をして「自身のアリーナ・ロック金字塔」と形容される通り、狂気的なノイズの熱量と張りつめた静寂が見事に同居する不穏で実験的なロック・トラックへと仕上がっています。

Elenor Petryが監督を務めたミュージック・ビデオでは、誰もいない虚無の部屋の中で叫び、荒々しく身をよじるGarrettの姿を静観するように捉えています。楽曲の狂乱と重圧が増すにつれて、映像には砂嵐のようなスタティックなノイズや歪みが侵食。まるで一人の人間の内面で渦巻く不安や恐怖、過去のReflection(省察)が視覚的に崩壊していくかのようなスリリングで不気味なシネマティック体験を生み出しており、音像が持つカオスと緊張感をダイレクトに増幅させる力作映像作品となっています。


HMLTD – “Umami”

ロンドンを拠点に活動するアート・ロック/ゴス・バンドHMLTDが、2026年10月23日にリリースするニュー・アルバム『FANGS』からの先行シングル「Umami」とミュージックビデオを公開しました。本作は従来のロック・オーケストラ路線から舵を切り、サイドチェーンの効いた4つ打ちビートやレイヴ・シンセ、EBMやブラック・メタルの要素を融合させた「ÜberGöth(ユーバーゴス)」なサウンドを展開。現代の過剰な消費社会や退廃的なクラブ・カルチャーにおける「吸血鬼化」をテーマに、冷徹なビートと刺激的なサウンドで鋭い社会批評を提示しています。

フロントマンのHenry Spychalskiが自ら監督を務めたミュージックビデオでは、ストロボライトが明滅する暗闇と歪んだ夜の世界が映し出され、楽曲が持つ混乱と陶酔、そして底知れぬ虚無感をヴィジュアルとして完璧に可視化しています。激しいベースラインとアッパーなトラックの裏に狂気と悲哀を潜ませた、新生HMLTDのアヴァンギャルドで挑発的な美学が存分に炸裂した必聴の一曲です。


Fontaines D.C. – “Tongue”

アイルランド出身のロック・バンドFontaines D.C.が、10月16日にXL Recordingsよりリリースするニュー・アルバム『Dopamine Chamber』からの第2弾先行シングル「Tongue」を公開しました。James Fordがプロデュースを手掛けた本作は、テープ・マニピュレーションによるベースラインやサンプラーで歪ませたヴォーカルなど、緻密な音響処理が施された実験的なアプローチが光る楽曲です。バンドの生演奏のダイナミズムを要所で際立たせる構成により、前作『Romance』からのサウンドの進化と深みを鮮烈に提示しています。

John Angus Stewartが監督を務めたミュージックビデオは、バンドのニューヨーク滞在中にメンバー自ら撮影した映像をフィーチャーした作品です。都会の街並みと彼らの生々しい表情が切り取られ、楽曲が醸し出す緊密で独特な緊張感と見事にシンクロしています。Rosalíaの参加でも話題を集める待望の新作アルバム『Dopamine Chamber』に向け、世界的な躍進を続ける彼らの現在地を強くアピールする一作です。


Mogwai & Iggy Pop – “Underground”

スコットランドのポスト・ロック・バンド Mogwaiが、パンク界のレジェンド Iggy Popとタッグを組んだ新曲「Underground」をリリースしました。本楽曲は、2027年1月8日に彼らの自主レーベル Rock Actionからリリースされるキャリア括りのコレクション作品『Happy Tears』に収録される先行シングルです。Iggy Popが「強烈で現代的な孤独」を感じたと語る通り、重厚なサウンドとMatt Sweeneyがアレンジを手掛けたヴォーカル、そして怒りを隠さないストレートなメッセージが強烈なインパクを残すナンバーに仕上がっています。

MogwaiのStuart BraithwaiteにとってThe StoogesやIggy Popは人生を変えたほどの存在であり、長年の敬意と憧れが結実したコラボレーションとなっています。併せて公開されたミュージックビデオとともに展開される本作は、2025年のアルバム『The Bad Fire』を経てなお進化を続ける彼らの異質な存在感を誇示するとともに、ドキュメンタリー音源『Happy Tears: The Story of Mogwai』の発表とも連動した、バンドの歴史における大きな節目を象徴する一曲です。


foot foot – “callous wall”

foot footの「callous wall」は、レーベルMemorials of Distinctionより10月27日にリリースされるデビューEP『PREY TIME』に収録された復帰シングルです。70年代プログ、The Raincoatsの実験的ポストパンク、Stereolab的なポストロックの系譜を引き継ぎつつ、不吉で不気味な雰囲気とお茶目さ、クールな距離感を融合させた、彼ら独自の「スネイル・フリーク・プログ」かつフレッシュなサウンドが示されています。

本楽曲のミュージックビデオは、ディレクション、アニメーション、編集のすべてをJo Haynesが手掛けています。楽曲が持つ魅惑的で奇妙なロジックや、失恋や寒く暗い記憶から紡ぎ出された独創的な世界観を、個性的なアニメーション手法と映像表現によって鮮やかに描き出しています。


Mildfire – “Falling”

ベルリンとオスロを拠点に活動するコレクティヴ MILDFIRE が、レーベル Sinnbus より新曲「Falling」をリリースしました。ピチカート・ストリングスとアコースティック・ギターの不穏な響きで幕を開ける本作は、確かなキックドラムのビートに乗せて、オーケストラ的なテクスチャーとチェンバー・ポップのドラマティシズムが重なり合い、めまいを覚えるようなシネマティックなポップ・ミュージックへと展開していきます。空中に吊るされたピアノという印象的なイメージを核に、過去の自分や抱え込んできたパターンを冷静に見つめ直すプロセスを描き出しています。

タイトルの「falling into place(収まるべき場所に収まる/崩れ落ちる)」というフレーズが示す通り、本作における「落ちる(falling)」という行為には、危険や身を委ねること、そして時間をかけて自分自身を取り戻していく過程という二重の意味が込められています。数年前に書かれた楽曲が時間をかけて形を変えたことで、過去の恥じるべき記憶ではなく、自分の奇妙な部分を失わずに現在を誠実に生きようとする自己承認の歌へと昇華した、深く美しい一曲です。


ĠENN feat. Aidan Moffat – “Jaguar Sun”

ブライトンを拠点に活動するマルタ出身の4人組ĠENNが、Arab StrapのAidan Moffatを迎えたニューシングル「Jaguar Sun」をRock Action Recordsから発表しました。2026年最初のリリースで、公式のリリックビジュアライザーも同時に公開されています。曲名は、Italo Calvinoが亡くなる直前に書いた未完の小説『Under the Jaguar Sun』から取られています。五感それぞれについて一つずつ物語を語ろうとした作品です。ボーカルのLeona Farrugiaは、構想の段階からこの曲をデュエットとして思い描いていたそうです。相手にMoffatを選んだのは、低くざらついた彼の声が自分の声と大きく違うからだと話しています。曲の中でFarrugiaは静かなパートから力強い歌唱へと移り、Moffatはおなじみの語りで入ってきます。二人とも相手に寄せようとしていない点が、この組み合わせの魅力になっています。

テーマは自由意志です。私たちの人生は思っている以上にすでに決まっているのではないか、という落ち着かない感覚が描かれています。Moffatもこの発想に惹かれ、過去・現在・未来を一つの全体の一部として捉える「ブロック宇宙」理論と結びつけました。すべてがすでに存在しているなら、私たちにはどれほど自由があるのか、という問いです。バンドは参照元として、Milan Kunderaの『The Unbearable Lightness of Being』、Alice Rohrwacherの映画『La Chimera』、Lowの『Double Negative』も挙げています。約6分に及ぶ曲は、広がりのある音像でバンドの雰囲気づくりのうまさを示しています。Farrugiaはささやくような歌から伸びやかな歌唱までを行き来し、Moffatが超現実的な奥行きを加えています。プロデュースはバンドとJohnny Hostile、Grammy受賞歴のあるJohnny Breakwell、Tom Hillの共同です。


This Is The Kit、「家」とホームシックを見つめた7thアルバム『Ghost Coat』をMemphis Industriesからリリース。願いと繰り返しを歌う先行シングル「Skim a Stone」のビデオも公開

This Is The Kitが、7枚目のスタジオアルバム『Ghost Coat』を2027年1月15日にMemphis Industriesからリリースすると発表し、リードシングル「Skim a Stone」とそのビデオを公開しました。「Skim a Stone」はアルバムの2曲目に収録されています。タイトルは「水切り」の意味で、Kate Stablesによれば、まつ毛、3回以上跳ねる水切りの石、折れたポテトチップスといった、人が願いを託すものを歌った曲です。物事がうまくいくよう願うおまじない的な思考や、繰り返してしまう行動がどう心を落ち着かせるのか、そして起きたことを受け止めて前へ進むことがテーマになっています。サウンドは、初期作品にあったフォークの要素とラフなフルバンドの質感を融合させた、耳に残る一曲と評されています。

アルバム全体を貫くテーマは「家」です。Stablesは、家とはどこなのか、どこから来てどこへ向かうのかという、私たちと家との関係を探りたかったと語っています。旅の多い人にとっては荷物を下ろした場所が家になることもあり、場所よりも一緒にいる人こそが家なのかもしれない、とも述べています。世界のどこにいても不意に襲ってくるホームシックや、手の届かない場所への憧れが作品全体に流れており、人とのつながりや、孤独・独り・孤立が複雑に絡み合う感情が描かれています。タイトルは、Stablesの新居の階段が落とす影から着想されました。「ゴーストコート」という言葉は、層、衣服、変装、記憶など、意図の分からないまま私たちを見守り導く不思議な存在を指しうるものだそうです。

友情とコミュニティも作品の核になっています。オープニングの「Safety Valve」ではRichard DawsonがStablesと歌い、ほかにもSam Amidon、Portron Portron LopezのValentin PortronとMarceau Portron兄弟、Ben Howard、BlumiことEmma Broughtonが参加しています。それぞれの声がはっきり聴こえることを重視した「多声的」なアルバムで、Rozi Plainら長年のバンドメンバーも名を連ねています。録音はウェールズのRockfield Studiosで行われ、バンド初のセルフプロデュース作となりました。Stablesは、紛れもなく自分の作品でありながら、これまでとは大きく違う作品だと話しています。足でリズムを取りたくなる曲やコーラスのある曲もあり、スペクトラルなフォークから夢うつつのような詞世界、90年代風のスラッカーロックまでを横断する作品と紹介されています。反復や自由連想を使った言葉が夢のような質感を生み、無脊椎動物や映画『Best in Show』からの引用も織り込まれています。アートワークはAaron Stewards、カバーデザインはBertrand Mougelが担当し、現在予約受付中です。


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