Exiter – “Bike”

Spirit Goth RecordsよりリリースされたExiterのニューシングル「Bike」は、レーベルの代名詞でもあるドリーム・ポップやローファイ・インディーの美学を色濃く反映したノスタルジックなナンバーです。Exiterが得意とする、日常の切なさと浮遊感を孕んだサウンドスケープが特徴で、シンプルながらも胸を締め付けるようなメロディとザラついたインディー・ロックの質感が心地よく溶け合い、リスナーを瞬時にドリーミーな世界観へと引き込みます。

本曲のミュージックビデオは、楽曲が持つレトロで内省的な空気感をヴィジュアル面から見事に補完しています。Spirit Goth RecordsらしいDIY精神とアナログな質感を活かした映像美が展開され、日常の何気ない風景やサイクリングの疾走感が、まるで淡い記憶の断片を覗き込んでいるかのようなエモーショナルな映像として捉えられています。楽曲のローファイなグルーヴと見事にシンクロした、視覚的にも深く余韻を残す映像作品です。


Sad13 – “Locust Releaser” & “Mean, Vindictive, Arrogant”

Speedy OrtizのフロントパーソンであるSadie Dupuisによるエレクトロポップ・プロジェクト、Sad13の楽曲「Locust Releaser」と「Mean, Vindictive, Arrogant」は、2026年7月10日にExploding In Soundからリリースされるニューミックステープ『1331』からの先行シングルです。本作は約5年ぶりとなるSad13名義のプロジェクトで、収録される全13曲がすべて「約1分間」という非常に短い構成を持つコンセプチュアルな作品です。オルタナティブR&B調のサウンドスケープが広がる「Locust Releaser」は、抗議活動で虫を放った活動家たちからインスピレーションを得て書かれ、煌びやかなポップサウンドが印象的な「Mean, Vindictive, Arrogant」では、左派的な派閥主義への嘆きが辛辣に歌い上げられています。

ミックステープ『1331』の全編に共通するDIYな映像やビジュアル展開は、2024年に彼女が経験した精神的な落ち込み(ミニ・ナーバス・ブレイクダウン)や、その後の自転車事故による肘の粉砕骨折といった過酷な療養期間を乗り越えて制作された背景を物語っています。15年ぶりにすべての演奏とレコーディング・エンジニアリングをSadie Dupuis自身が単独で手がけており、リハビリの合間に少しずつ録音を重ねたことで、これまで以上に多彩な影響源が凝縮されました。自身の内面よりも、彼女のホームベースであるフィラデルフィアのコミュニティへと視線を向けた、短くもキャッチーで、遊び心とカタルシスに満ちた唯一無二のポップ・アート・ユニバースを表現しています。


Duffy x Uhlmann – “Doing It for Me”

Meg Duffy(Hand Habits)とGregory Uhlmannによるデュオ、Duffy x Uhlmannがリリースしたシングル「Doing It for Me」は、2023年のデビューアルバム『Doubles』に続く2人の緊密なコラボレーションから生まれたインストゥルメンタル作品です。これまでのアコースティックかつ実験的なフォーク路線を踏襲しつつ、エレクトロニックな要素をスケッチのように織り交ぜた本作は、商業的な成功にとらわれず純粋な共同表現を楽しむ二人の親密な空気感を映し出しています。

本作の制作面では、Meg DuffyとGregory Uhlmann自身が演奏・作曲・録音のすべてを手掛け、ミックスはJoseph Lorge、マスタリングはMatthew Barnhartが担当しました。さらに、楽曲に寄り添う温かみのあるヴィジュアライザーはChristina Huangによって制作されており、視覚と聴覚の両面から彼らのユニークな音楽的対話と遊び心あふれる世界観を堪能できる仕上がりとなっています。

小説にインスパイアされた友情の心理戦を、ダンスビートと2人のミニマルなアンサンブルへ昇華 —— 幼少期の音源と現在が奇妙に共鳴し合う、Ada Leaの果敢なる実験作『the end is a wave』

モントリオールを拠点に活動するシンガーソングライターAlexandra LevyのプロジェクトAda Leaが、待望のニューシングル「copycat」をリリースしました。ダンスビートを搭載したこの楽曲は、エレナ・フェッランテの小説『ナポリの四部作』にインスパイアされており、友人同士の親密さ、比較、そして自己の境界線という、複雑で時に少し不健全な友情のパワーバランスを、彼女らしい鋭い視点で鮮烈に描き出しています。

このシングルも収録されるニュープロジェクト『the end is a wave』(Saddle Creek / Next Door Recordsより8月12日リリース)は、前作『when i paint my masterpiece』から約1年という短いスパンで発表される注目の新作です。本作は一種の「実験」として位置づけられており、前作のカットアウト曲や彼女が子供時代に録音した古い音源を組み合わせ、楽曲の脆さを試すような試みがなされています。アーティストの燃え尽き症候群やエネルギーの枯渇と戦いながらも、「創作こそが自分が生まれてきた理由」と語る彼女の純粋な表現欲求が、妥協のない形で凝縮された作品となっています。

サウンド面では、これまでのフルバンド編成やLuke Templeらとのタッグから一転し、Thanya Iyerらとの仕事で知られるDaniel Gélinasを共同プロデューサーに迎え、彼とAlexandra Levyの2人のみで演奏・録音が行われました。さらに今回は彼女自身が3曲のミックスを手がけるなど、これまでのキャリア(ポラリス音楽賞ロングリスト選出など)の延長線上にありながらも、よりパーソナルで、古いものと新しいものが奇妙に共鳴し合う独自のインディロック/ポップの世界を作り上げています。


Ada Lea – “copycat”

モントリオールを拠点に活動するシンガーソングライターAlexandra LevyのプロジェクトAda Leaが、ニューシングル「copycat」をミュージックビデオとともに発表しました。Saddle CreekおよびNext Door Recordsからリリースされる本作は、前作『When I Paint My Masterpiece』に続くニューミニアルバム『the end is a wave』からのファーストシングルです。ダンスビートを搭載したこの楽曲は、イタリアの小説『ナポリの四部作』にインスパイアされており、友人との親密さ、比較、そして自己の境界線という不健全で複雑な友情のパワーバランスを、彼女らしい鋭い視点で鮮烈に描き出しています。

本作の制作においては、これまでのフルバンド編成やLuke Templeらとのタッグから一転し、Thanya Iyerらとの仕事で知られるDaniel Gélinasを共同プロデューサーに迎えて、彼とAlexandra Levyの2人のみで演奏・録音が行われました。過去にポラリス音楽賞のロングリストにも選出された彼女ですが、本作では楽曲の脆さを試す実験として、自身でのミックスや幼少期の古い音源との融合にも挑戦しています。エネルギーの枯渇や燃え尽きと戦いながらも、「創作こそが生きる目的」と語る彼女の純粋な表現欲求が、ビデオの視覚世界とともに見事に結実した作品です。


das bisschen Totschlag with lonalih – “Windwaker”

ドイツ・ハンブルクを拠点に活動するプロジェクトdas bisschen Totschlagが、lonalihをフィーチャーしたシングル「Windwaker」は、ヨーロッパの現代インディーシーンの深層を感じさせるオルタナティヴ・トラックです。本作は、シューゲイズやドリームポップが持つ特有の美しくも歪んだ浮遊感に、インディートロニカの緻密なエレクトロニクス、そして実験的なロックアプローチを融合。彼ら自身が提示する「クラウド・ロック(cloud-rock)」というタグが示す通り、霧がかった雲の中に包まれるような、ドリーミーでありながらもどこか退廃的でエッジの効いた独特のサウンドスケープを構築しています。

客演に迎えた lonalih とのコラボレーションは楽曲にさらなる陰影を与えており、浮遊感のあるメロディの裏で鳴り響くノイジーなギターと、冷徹でいて心地よいビートのコントラストが秀逸です。ポップとしてのキャッチーさを絶妙に残しながらも、定型にはまらない展開を見せる構成は、まさに現在のハンブルクのアンダーグラウンド・シーンが持つ新世代の先鋭性を体現しています。シューゲイズ・ファンからエレクトロ・ロック好きまでを深く虜にする、中毒性の高い一曲に仕上がっています。


Rachel Bobbitt – “Crosses”

Rachel Bobbittのシングル「Crosses」は、彼女自身が作詞・作曲を手がけた、深く心に染み入るエモーショナルなインディー・フォーク調の楽曲です。歌詞では、道路脇の十字架(亡くなった人を悼む印)や広大な海といったモチーフを通して、人間の存在の小ささや脆さを描き出しています。同時に、親密な関係性の中に潜む嘘や葛藤、「自分にはふさわしくない誰かの隣に横たわっているときの、体がこれ以上ないほど小さく感じられる感覚」といった、内省的でヒリヒリとした人間の心理を、美しくもどこか恐怖を孕んだ自然の描写と重ね合わせて表現しています。

シングルと同時に公開されたビデオ(映像作品)は、この楽曲が持つ「美しさの背景にある恐怖や不条理」という世界観を視覚的に補完しています。波が容赦なく打ち寄せる海の果てしない広がりや、行き止まりの問い(culdesac of questions)に苛まれる内面世界を映し出すかのような映像美が展開され、彼女の透き通るようなボーカルとアコースティックなサウンドに寄り添います。リスナーは聴覚と視覚の双方から、Rachel Bobbittが紡ぐ詩的でどこか物憂げな物語の世界へと深く没入することができます。


AkReptile – “Knackered”

かつてArthur J. Reptilian名義でも活動していたアーティスト、AkReptile(エーケーレプタイル)が、待望のニューシングル「Knackered」をリリースしました。タイトルが意味する「疲れ果てた・くたくたな」という不穏で気怠いニュアンスをそのままパッケージングしたかのような、重厚かつダークなエレクトロニック・サウンドを展開。これまでのプロジェクトが持っていたアヴァンギャルドでエキセントリックな実験精神を継承しつつも、より深化されたミニマルなビートと、ひりつくような緊張感のある音響工作が耳を捉える、脳裏に焼き付く1曲に仕上がっています。

楽曲の解禁と同時に公開されたミュージックビデオは、この「Knackered」が持つ退廃的で混沌とした世界観をアブストラクト(抽象的)に視覚化した映像作品です。疲弊した精神や日常の歪みを投影したかのようなローファイで不穏なビジュアルと、点滅する光のエフェクト、そしてAkReptileのアイデンティティを感じさせるミステリアスなディレクションが見事に融合。聴覚的な不協和音と視覚的なトリップ感が相互に作用し合い、リスナーを底知れぬディープなアンダーグラウンドの世界へと引きずり込むような、強烈なインパクトを与える作品となっています。

大事故による大怪我を乗り越え奇跡の復活!Sad13が「1分間のミニチュア・ポップ」に不屈のクリエイティビティを凝縮した、15年ぶりの完全DIYアルバム『1331』と最新シングル

Speedy Ortiz の Sadie Dupuis によるソロプロジェクト Sad13 が、7月10日に Exploding in Sound からニューアルバム(ミックステープ)『1331』をリリースすることを発表しました。2020年の『Haunted Painting』以来、約5年ぶりのソロ作品となる本作は、13曲の「1分前後の短い楽曲群」で構成されています。Sadie Dupuis が単独の演奏者およびレコーディングエンジニアとして、全行程を完全 DIY で手がけたのは実に15年ぶりのことです。

この野心的な新作アルバムの制作背景には、大きな試練がありました。2年前に自転車レーンに進入してきた車に撥ねられ、頭部強打や全身の切り傷に加え、肘の粉砕骨折と神経損傷を負うという九死に一生を得る事故に見舞われたのです。一時はギターの演奏すら危ぶまれましたが、トップアスリート御用達の医療チームによるリハビリを経て奇跡的に復活。怪我の影響で長時間の作業が難しくなり、「少しずつ小刻みに録音する」というアプローチを取ったことが、結果として Rebecca Black から The Hard Quartet までを内包するような、より幅広い音楽的インスピレーションを得る契機となりました。

アルバムの発表にあわせ、先行シングルとして「I Am Now Completely Invisible」「Art Institute」「Watermelon Manicure」の3曲が同時公開されました。Sad13 の真骨頂であるエレクトロ・ポップの枠組みを踏襲しつつ、短尺ながらも非常に濃密な仕上がりです。中でもハイパーポップの要素を取り入れた「Watermelon Manicure」は、彼女自身が監督を務めたミュージックビデオとともに公開され、その不屈のクリエイティビティを証明する象徴的なキラーチューンとなっています。


Sad13 – “Watermelon Manicure”

Sad13(Speedy OrtizのSadie Dupuisによるソロプロジェクト)が、7月10日にExploding in Soundからリリースする約5年ぶりの新作ミックステープ『1331』に先駆け、先行シングル「Watermelon Manicure」を発表しました。本作は彼女が自転車事故による肘の粉砕骨折と神経損傷を乗り越え、15年ぶりに単独の演奏者およびレコーディングエンジニアとして全行程を自ら手がけた渾身のプロジェクトです。怪我の影響により「少しずつ時間をかけて録音する」というアプローチを余儀なくされたものの、それが結果として幅広い音楽的インスピレーションを楽曲に落とし込む契機となりました。

本楽曲はミックステープのコンセプトである「1分前後の短い楽曲群」を体現した一編であり、日常の制約やリハビリの過程から生まれた濃密なポップセンスが凝縮されています。あわせて公開されたビデオ(映像)とともに、彼女の不屈のクリエイティビティとインディー・ポップアーティストとしての健在ぶりを強く印象付ける仕上がりです。このリリース直前にはブルックリンのUnion Pool公演を皮切りにしたライブも予定されており、シーンへの本格的な帰還を告げる重要な一曲となっています。


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