starbelliedbug – “crayola car”

starbelliedbugによるシングル「crayola car」は、ローファイでドリーミーなインディー・ポップ/ローファイ・ロックの質感と、日常の断片をすくい取るような独特の浮遊感を備えたトラックです。タイトルが持つノスタルジックで色彩豊かなニュアンスの通り、どこか力みの抜けたキャッチーなメロディと脱力感のあるヴォーカルが耳に心地よく響きます。都市生活の気怠さや自由な空気感を反映したアンニュイなサウンドスケープが、独特の存在感を放っています。

本楽曲のミュージックビデオは、「都市で成長したテレタビーズのポー(Po)が、車をラフに走らせ、映画を観て、チェーンスモーキングをする」というユニークなコンセプトのもとで描かれています。キャッチーなキャラクターのポップさと、若者の持つ退屈や自由奔放さを掛け合わせたシュールでノスタルジックな映像美が、楽曲の持つドリーミーな雰囲気をより一層引き立てています。本楽曲は、2026年9月25日にリリースされるstarbelliedbugのニューEP『Lash』からのリードシングルであり、作品の先鋭的で魅力的な世界観を決定づける一曲となっています。


Fleur Electra – “Cutting Corners”

Fleur Electraのアルバム『Strike the Match』に収録されている楽曲「Cutting Corners」の公式ミュージックビデオは、幻想的でDIY感あふれるコラージュ作品のような世界観で構成されています。映像では、赤・黄色・青などの鮮やかな装飾や衣装に身を包んだFleur Electraが、巨大な花々(リリー、バラ、アジサイなど)の静止画や自然の映像の上に重なるように描写されます。切り絵のようなシルエット表現や万華鏡的なコラージュ手法を用いて、自然界の要素と歌唱シーンを巧みに交錯させています。

後半にかけては、異なる装束をまとった複数の彼女自身が巨大な花弁の上や木の幹の上に腰掛け、ミニチュアのように配置される幻想的な空間が広がります。クライマックスでは、巨大な草むらの中にあるきのこの上に3人の彼女が集い、最後にはその世界自体が小さな小箱(メールボックス)の窓越しに閉じられるという演出で締めくくられています。

Cissné / Adiós Cometa – “Zero / Uno”

東京を拠点とする Cissné と、コスタリカ・サンホセの Adiós Cometa による国境を越えたスプリット作品『Zero / Uno』は、互いの現在地を深く刻み込んだ注目のシングルです。Cissné が手掛ける Side-A の「Zero」は、スクリーモやポストブラック特有の爆発的な衝動と、静寂の余白を絶妙に往復する重厚な音像を構築。切実なシャウトとクリーン・ヴォーカル、そして重層的なギターワークが引き裂かれるような緊張感を生み出しています。

対する Side-B に収録された Adiós Cometa の「Uno」は、包み込むようなリバーブとコーラス・エフェクトを纏ったギターが心地よい余韻を残すドリーム・ポップ/シューゲイズ・トラックです。地理的・言語的な隔たりがありながらも、音の深淵と静けさの残像という共通の美的感覚で結ばれた本作は、終わりと始まり、そしてそれぞれの異なる場所から同時に踏み出す第一歩(0と1)を美しく表現した一作となっています。


airhockey – “felt”

フロリダ州マイアミを拠点に活動する4人組ドリームポップ/シューゲイザー・バンド airhockey が、最新シングル「felt」をリリースした。Sebastian Hidalgo(Vo/Gt)、Mike Diaz(Gt/Synth)、Melanie Sarria(Ba)、John Olin(Dr)の4人編成による本作は、Mike Diaz がプロデュースを手掛け、ヴォーカルの Sebastian Hidalgo が作詞・ミックス・マスタリングまでを担うなど、バンドのセルフ・プロデュース能力が遺憾なく発揮された楽曲となっている。

「felt」は、浮遊感あふれるドリームポップの音響と、シューゲイザー特有のノイジーでありながら美しいギター・サウンドが溶け合ったドリーミーなナンバーだ。「こんな気持ちは初めて(Never felt like this before)」と歌われる内省的なリフレインと繊細なメロディラインが印象的で、マイアミのDIYシーンから届いた甘美でどこか切ない余韻を残す秀逸な一曲に仕上がっている。


Aaberg – “Wash”

ブルックリンを拠点に活動するインディー・フォーク/ドリーム・ポップ・プロジェクト Aaberg が、ニューシングル「Wash」をリリースした。温かみのあるアコースティックな質感と、ドリーム・ポップ特有の浮遊感のある音響デザインが溶け合った美しいフォーク・ナンバーに仕上がっている。人間関係における心のすれ違いや、相手の本心が見えないもどかしさを静かに問いかけるような歌詞が、静謐で透明感あふれるサウンドに乗せて紡がれている。

「Better to be somebody / Better to see」と繰り返されるリリックのように、諦念と葛藤の狭間で揺れる感情を繊細に描き出している点が印象的である。繊細なボーカルアプローチと重層的なメロディラインが静かな余韻を残し、ブルックリンのインディー・シーンならではの内省的で叙情的な世界観を色濃く反映した一曲となっている。


Marci – “Liquid Heartbeat”

Montrealを拠点に活動するバンド TOPS のメンバーである Marta Cikojevic は、Marci 名義でソロプロジェクトを展開している。リリースを目前に控えた2ndソロアルバム『Mask Lady And Late Night Girl』からの先行シングル「Butterfly Sticker」に続き、新たに公開された楽曲が「Liquid Heartbeat」である。霞みがかったドリーミーなシンセサウンドが特徴的な本楽曲は、彼女の洗練されたポップセンスとノスタルジックな雰囲気が巧みに融合した一曲に仕上がっている。

Elliot Weaver が監督を務めたミュージックビデオとともに、楽曲全体を通してどこか華やかでありながらもローファイで退廃的なヘドニズム(快楽主義)の空気が漂う作品となっている。視覚と聴覚の双方から Marci 独自の世界観へと引き込むような、魅力的なアプローチが光る注目のシングルである。


Jon Green – “Closer”

カナダ・トロント出身の23歳のシンガーソングライター/プロデューサーJon Greenが、レーベルBirthday Cakeよりデビュー・アルバム『Blue Hour』のリリースを発表し、先行シングル「Closer」を公開しました。幼少期に親しんだ母親の90年代ネオソウルやヒップホップ、兄の2000年代後半のミックステープ、そして90年代初期のガレージ・パンクが持つ生々しいエネルギーまで、多岐にわたる音楽体験を吸収してきた彼ならではの緻密な音響アプローチが結実した作品です。

先行シングル「Closer」およびアルバム『Blue Hour』では、ソウルフルで豊かなテクスチャーと、ザラついたギター・ドライブが巧みに融合された独自のサウンドを展開しています。自ら作詞・作曲・プロデュースを手掛け、相反するルーツを等身大の感性でクロスオーバーさせた楽曲群は、感情の揺らぎやノスタルジアを鮮やかに描き出し、彼の多才なアーティストネスを強く印象付けています。

Helen – “Dead shark II”

Grouperの活動で知られるポートランドのアーティストLiz Harris、Eat SkullのScott Simmons(ベース)、Eternal TapestryのJed Bindeman(ドラム)によるインディーポップ・トリオHelenが、約11年ぶりとなるニュー・アルバム『Linda’s Head』のリリースを発表し、先行シングル「Dead shark II」を公開しました。前作『The Original Faces』(2015年)以来となる本作は、アンビエント・フォークの神秘的な世界観でカルト的な人気を誇るGrouperとは一線を画し、Liz Harrisのボーカルとギターを中心に、キャッチーなフックやダイナミックなリフを押し出したガウジーで美しいインディーポップを展開しています。

先行トラック「Dead shark II」は、バンドの真骨頂とも言える大聖堂のようなディープなリバーブに包まれたLiz Harrisの歌声と、ノスタルジックで親密なシューゲイザー〜トゥイー・ポップ調のサウンドが見事に調和した楽曲です。長年の沈黙を破り届いた本作は、ベッドルーム・ドリーム・ポップ特有の儚いメランコリーと、旧友たちとの確かなケミストリーによる力強いエネルギーが共存した、ファン待望の極上ドリーム・ポップに仕上がっています。

10年の沈黙を破り届いた待望の2ndアルバム。GrouperのLiz Harris擁するHelenが見せる、シューゲイザーの陰影とトゥイー・ポップのフックが躍動するドリーム・ポップの深化

アンビエント・フォーク・プロジェクトGrouperとしてカルト的な人気を誇るLiz Harris(ギター、ヴォーカル)、Scott Simmons(ベース)、Jed Bindeman(ドラム)からなるポートランドのトリオHelenが、約10年ぶりとなる2ndアルバム『Linda’s Head』のリリースを発表し、先行シングル「Dead shark II」を公開しました。2015年のデビュー作『The Original Faces』以来の沈黙を破る本作は、Grouperの静謐な佇まいとは異なり、エネルギッシュなリフやキャッチーなフックを押し出したドリーム・ポップの復帰作となっています。

先行トラック「Dead shark II」は、Liz Harrisの真骨頂である大聖堂のようなディープなリバーブに包まれた歌声と、ノスタルジックで親密なシューゲイザー〜トゥイー・ポップ調のサウンドが見事に調和した楽曲です。タイトルトラックと共に公開された本作は、バンドの強みであるガウジーで美しいメロディラインと浮遊感溢れるアンサンブルを存分に堪能できる仕上がりとなっています。

アルバム『Linda’s Head』は、薄明かりやシルエットの影を捉えるような独自のシューゲイザーサウンドを展開し、波や嵐、逃避をモチーフにした歌詞とニュージーランド・ポップ・アンダーグラウンドを思わせる陰影に満ちた色彩が与えられています。「雲の中の頭」や「切断」などの多義的な意味を持つタイトル通り、歳月を経て研ぎ澄まされたレイヤーとメランコリーを湛えつつも、その核心には暗い時代を共にしてきた旧友同士の温もりと解放感が深く脈打っています。

Lowly – “Softy”

デンマークの5人組バンドLowly(ローリー)が、2026年10月30日にBella Unionよりリリースする通算4作目のニューアルバム『Softy』から、タイトルトラックとなる先行シングル「Softy」とミュージックビデオを公開しました。前作『Keep Up the Good Work』(2023年)を経て制作された本作は、結成から10年以上を共にしてきたメンバー同士が同じ部屋に集まり、互いの信頼と才能だけを頼りに生演奏でアイデアを練り上げるという原点回帰のプロセスで生み出されています。バンドの代名詞であるドリームポップサウンドをより一層拡張させつつ、親となること(Parenthood)、家族、愛、そして喪失といった深い感情的なテーマをリアルに探求した楽曲となっています。

この「Softy」は、長年の活動によって培われた5人の有機的かつ相互依存的な関係性が色濃く反映された、まさに“最もLowlyらしい”サウンドに仕上がっています。言葉による意思疎通すら超えたメンバー同士の息の合ったアンサンブルにより、彼らのこれまでのキャリアにおける輝かしい到達点と、同時に最も繊細で脆弱(ヴ​​ァルナラブル)な瞬間が見事に調和された途切れのないリスニング体験を提供します。自ら作詞・作曲・プロデュースを手掛けた本作は、4枚目のアルバムでありながら、バンドの新たな章の始まりを告げる強いメッセージ性を提示しています。


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