Ashinoa – “Room Of Whispers”

フランス・リヨンを拠点とするクラウトロック・プロジェクト、Ashinoaが、ニューアルバム『Un’altra Forma』を2025年11月28日にFuzz Clubからリリースします。このアルバムは、先行シングル「Room Of Whispersを収録しています。

この新作は、彼らの特徴であるシンセサイザー主体のクラウトロックを、新たな有機的な温もりで豊かにしています。これまでのモーターリックなビートを超えて、より夢のような領域へと踏み込んでおり、「Un’altra Forma」というタイトルが示す通り、お馴染みのサウンドを歪ませる新たな方法を発見しています。「Room Of Whispers」は、彼らが精巧に作り上げながらも本能的に流動的なサウンドを追求し、サイケデリック・ジャズやブラジル音楽の要素を電子的な枠組みに織り交ぜていることを示唆しています。

90年代インディロックへの回帰:Langkamerが新作『No』から公開した先行シングル「Crows」が描く「後期資本主義下でのアート制作の苦闘」

イギリス・ブリストルを拠点とするバンド Langkamer が、4作目となるニューアルバム『No』を、2026年1月22日に Breakfast Records よりリリースすると発表しました。本作は、スペイン南部の山中で、プロデューサーの Remko Schouten(Pavement、Personal Trainerなどを手掛ける)と共に制作されました。

アルバムからの先行シングルとして公開された「Crows」は、彼らが学んできたクラシックな90年代スタイルのインディ・ロックの影響が明確に表れており、特に『Seamonsters』期の The Wedding Present を彷彿とさせるリフが特徴的です。この楽曲について、フロントマンの Josh Jarman は、「後期資本主義の時代にアートを生み出そうとすることで、我々が身をよじるクレイジーな姿について歌ったものだ」と説明しています。

Jarman はさらに、「何千もの仕事をこなし、右手にメールを書きながら左手で曲を書く。目を開けた瞬間、もうその日は運命づけられている。すべてが悪しき前兆なんだ」と語り、現代社会における創作活動の苦闘と絶望感を歌詞に込めています。先行シングル「Crows」のミュージックビデオも公開されています。

Ezra Furman – “One Hand Free”

Ezra Furman(エズラ・ファーマン)が、今後の北米ツアーに先駆けて、新しい単独シングル「One Hand Free」をリリースしました。この楽曲は、今年初めにリリースされた彼女の10thアルバム『Goodbye Small Head』と同じスタジオ・セッションから生まれたものです。JJ Gonsonが監督したミュージックビデオには、Furmanが鳥やトカゲを含む様々な動物たちの中にいる様子が捉えられています。

Furmanは、この曲を「陽気な裏庭での別れ/鬱の歌で、あまりにも気分が落ち込んで、自分がもはやどの種族に属するのかさえ分からなくなる感覚について」だと説明しています。彼女はさらに、「あまりにも良すぎたから『Goodbye Small Head』から外したんだ」と自虐的にコメントし、「Jason Aldeanより良い。バービー映画より良い。Mike’s Hard Lemonadeより良い。片手の拍手、禅的な喝采をどうぞ」とユーモアを交えて語っています。

タマンラセット発Imarhan、4thアルバム『ESSAM』でTuareg伝統から大胆に進化:モジュラーシンセを導入し、モダンで探求的なサウンドへ

アルジェリア南部のタマンラセットを拠点とする5人組バンド Imarhan が、4作目のフルアルバム『ESSAM』を2026年1月16日に City Slang からリリースすると発表しました。催眠的なシンセサイザーをデザート・ブルースに織り交ぜる独自のサウンドで知られる彼らは、本作で大きな進化を遂げています。『ESSAM』(タマシェク語で「稲妻」の意)は、これまでの Tinariwen のようなギター主導の遺産から脱却し、よりオープンで、モダン、そして探求的なサウンドを目指しています。

このサウンドシフトは、タマンラセットにある彼らの Aboogi Studio での新しい制作アプローチによって実現しました。長年のサウンドエンジニアである Maxime Kosinetz が初めてプロデューサーに就任し、フランスのデュオ UTO のマルチ奏者 Emile Papandreou が加わりました。Papandreou は、ライブ演奏された楽器をサンプリングし、モジュラーシンセサイザーでリアルタイムに処理することで、エレクトロニックな要素を導入しました。これにより、バンドの核となるエッセンスを失うことなく、音響的アイデンティティが微妙に再構築されています。

新時代の幕開けを告げる先行シングル「Derhan n’oulhine」は、叶わぬ愛という普遍的な物語を歌っており、ライブ演奏にアナログおよびモジュラーシンセのテクスチャがブレンドされています。Elsa Pennachio が監督し、8mm Bolex フィルムで撮影されたミュージックビデオは、フィルムのオーバープリントなどの伝統的な技法とアナログ処理を用い、クラシックと現代の境界を曖昧にするハイブリッドな美学を視覚的に表現しています。アルバムは、友人たちの手拍子や響き渡る声など、共有された空間の感覚が織り込まれ、彼らのアイデンティティと芸術的進化を力強く示しています。

Ain’t – “Long Short Round”

サウス・ロンドンを拠点とするバンド、Ain’tが、最新シングル「Long Short Round」をリリースしました。Ali Chant(Dry Cleaning、Yard Act、Sorryなどを手掛ける)と共にレコーディングされたこの曲は、バンドのこれまでで最もダイナミックかつ豊かなテクスチャを持つトラックです。6分を超えるこの曲は、過去の4枚のシングルで愛された90年代ギターミュージックの奇妙な側面、ポストパンク、シューゲイザーといった要素を凝縮し、ファズ豊かなギターラインとフックのあるハーモニーボーカルで絡み合わせています。

楽曲は、歪んでメロディックな前半部から、より内省的なムーブメントへと移行します。これは、初期のシングルに流れるニューヨーク音楽シーンのサウンドに頷きつつ、00年代初期から中期のエモーショナルなミッドウェスト・インディーロックのサウンドにも通じるものです。バンドはシングルについて、「『Long Short Round』は、何か良いことをしているように感じるけれど、望むものを手に入れることに関しては全く無意味な小さな儀式について歌っている」とコメントし、アザを押すという行為を例に挙げながら、自己慰撫と現実の無力さというテーマを表現しています。

DC Lou – “Tangerine”

ブリュッセルのオルタナティヴ・シーンに登場した新星、DC Louは、「自由な世代の声」を体現しています。Diane Theunissen(ディアーヌ・トゥニッセン)によるこのプロジェクトは、2023年夏にヨーロッパの首都(ブリュッセル)の空の下で出現しましたが、そのルーツはロンドンの国際色豊かな地域Dalstonにあります。彼女はそこでインディー・ロック、シンセサイザー、そしてDIYの美学との特別な関係を築きました。

彼女のファーストEPとなる『Météores』(流星)は、2025年11月21日にリリースされる予定です。このEPからのセカンドシングルとして、「Tangerine」が先行公開されました。

alles exhausted – “zu asche und zu staub”

オーストリアのバンド Alles Exhausted は、2025年8月にアルバム『alles exhausted – zu asche und zu staub』をリリースしました。このタイトルは、バンド名の「alles exhausted(すべてが疲弊した)」と、アルバムタイトルの「zu asche und zu staub(灰に、そして塵に)」を組み合わせたものであり、「everything exhausted」の直接的な翻訳ではなく、すべてが尽き、やがて消えゆくというメタファーを表現しています。アルバムの核となる「Zu Asche, zu Staub」というフレーズは、葬儀の典礼で用いられる「Erde zu Erde, Asche zu Asche, Staub zu Staub(土は土へ、灰は灰へ、塵は塵へ)」という古典的な言葉に由来しており、人生の循環と、万物が自然に還るという主題を扱っています。

このタイトルが示す「灰に、そして塵に」というテーマは、人間の儚さや無常を表現しています。このフレーズ自体は、バンドの楽曲とは異なりますが、人気ドラマシリーズ『Babylon Berlin』のタイトルソング「Zu Asche, zu Staub」など、他の文化的文脈でも使用されており、広範な認知度を持っています。Alles Exhaustedは、この象徴的な言葉を用いることで、彼らの音楽に深い哲学的、文化的な背景を与えています。

Floodlights – “Tricky”

オーストラリアのロックバンド Floodlights が、ニューシングル「Tricky」をリリースしました。彼らは間もなく、同じくオーストラリアのパンクカルテット Amyl and the Sniffers のサポートとしてUKツアーを控えています。「Tricky」は、最新アルバム『Underneath』で確立した彼らの特徴的なサウンドを保ちつつも、シンセサイザーを多用した新たな方向性を示しています。バンドは、「愛は厄介なものであり、人間も厄介なものだ」と説明し、この曲を通して、過去を手放し未来を受け入れることから生まれる、より抽象的で幸福感に満ちた瞬間を探求しています。

この楽曲の制作において、バンドは「すべてをひっくり返したい気分だった」ため、よりDIY的なアプローチを取りました。彼らはメルボルンのスタジオで、メンバーの Archie Shannon がエンジニアを務めてレコーディングを行い、ミュージックビデオも自身たちで撮影・編集しました。ビデオには、メンバーの Joey Draffen がUKツアー中に踊り回る様子がフィーチャーされています。バンドは、このラブソングにおいて、リズムとシンセを大胆に活用し、「ロックとダンス、悲しみと幸福感のギャップを埋める」ことを試みており、自発性を重視した制作を通じて「変化に向かって一歩踏み出す」感覚を表現したと述べています。Floodlights は、Louis Parsons、Ashlee Kehoe、Archie Shannon、Joe Draffen、Sarah Hellyer のプロジェクトです。

MLEKO – “Gub Rock”

マンチェスターのMLEKOがニューシングル「Gub Rock」をHeist or Hitからリリースしました。このバンドは、その見事で素晴らしく、無愛想ながらも影響力のある緊張感を持つサウンドで評価されています。サックス奏者のTomをはじめとするミュージシャンは、「唯一会ったことのあるブラスバンド」と評されており、ライブではブラックライトに照らされた彼らの歯が光るという視覚的な要素も特徴的です。

楽曲の歌詞は、喪失と感情的な崩壊をテーマにしています。主体は、岩に自らを縛り、「旅してきた多くの道で失った全て」を思い浮かべます。そして、「(人生を)切り売りした」生活の下にいる自分に気づくという、痛切な内省が描かれます。サビでは、「あなたは私から多くの破片を奪い、私もあなたから奪った」という相互的な傷を認め、「冷たい記憶を燻蒸しようとするが、無駄だ」と続きます。最終的に感情は「悪夢のよう」「冷や汗のよう」な「熱病(fever)」として表現され、I fall to pieces(粉々に砕ける)という絶望的な心境が繰り返されます。

runo plum – “Pond”

runo plumは、WinspearからデビューLP『patching』を11月にリリースします。このアルバムは、新しいレーベルメイトであるLutaloと共にプロデュースされました。アルバムは8月下旬に先行シングル「Sickness」と共に発表され、本日「Pond」が公開されています。

彼女は、先行シングルの制作背景について、「この曲は、ひどいスランプに陥り、不在、痛み、孤独の絶頂を感じていたところから生まれた」と語っています。この時期、彼女は「こんな風に感じない時が来るのだろうか」と疑問を抱き、「地球上にいない方が最善の選択肢だ」と囁く内なる声と戦っていたといいます。サウンドは比較的メロウであるものの、インストゥルメンタルで入るファズギターについて、「私の中で起こっていた内部の恐怖をよく表している」と説明しています。