The Goods – “Back To You”

The Goodsがリリースしたデジタルシングル「Back to You」は、Lookout! Recordsの重鎮、The Riverdalesによるポップパンクの名曲を大胆にカバーした一曲です。原曲の魅力を活かしつつも、彼ららしい煌めくようなパワーポップ・セレナーデへと見事に再構築されています。

フロントマンのロブ・グッドは、子供の頃にLookout!のショップでこのCDを手にして以来、人生を通してのお気に入りだったと語っています。オリジナルへの深い敬意を込めつつ、バンドとしての誇りを持って作り上げた、愛に溢れるオマージュ作品に仕上がりました。

Chat Pile – “Masks”

シアトルの名門レーベル Sub Pop が、オクラホマシティを拠点とするノイズロックの強豪 Chat Pile による限定7インチ・シングルのリリースを発表しました。本作には、シアトルの都市精神に敬意を表した書き下ろしの新曲「Masks」と、Nirvana の初期の名曲を重厚に再構築した「Sifting」のカヴァーの2曲が収録されています。Sub Pop は、伝説的な7インチ・シリーズの系譜に Chat Pile という現代の重要バンドが加わることを、この上ない喜びとして歓迎しています。

バンド側も、共同創設者の Jonathan Poneman や Bruce Pavitt が築き上げたレーベルの美学や、ドキュメンタリー映画『Hype!』で描かれた80年代後半のシアトル・アンダーグラウンド・シーンに多大な影響を受けてきたと語り、今回のリリースを「真の夢」と表現しています。カヴァー曲に『Bleach』収録の「Sifting」を選んだ理由については、彼ら自身のサウンドと音楽的な親和性が高いことを挙げており、シアトルの音楽的遺産を解体・再構築するような、強烈なリスペクトが込められた一作となっています。

Gel Roc – “Streetscape” (feat. All City Jimmy)

ロサンゼルスを拠点とするアンダーグラウンド・ヒップホップ界の重鎮 Gel Roc が、近日リリース予定のニューアルバム『Out of Style, Out of Service』からの先行シングルとして「Streetscape」を発表しました。本作では All City Jimmy を客演に迎え、都会の冷徹な空気感と路地裏の熱量をコンクリートのように硬質なビートに封じ込めています。Gel Roc らしい鋭い洞察に満ちたリリックと All City Jimmy の卓越したフロウが交錯し、リスナーを文字通り「街の風景(Streetscape)」の深層へと引きずり込みます。

アルバムタイトル『Out of Style, Out of Service』が示唆するように、本作には流行(スタイル)に媚びず、あえて主流のシステム(サービス)から距離を置くという、彼らの不屈のインディペンデント精神が刻まれています。不穏なサンプリングと重厚な低音が織りなすダークでシネマティックな世界観は、2026年のラップシーンにおいても異彩を放つ、真にハードコアなブームバップの極致です。ストリートの現実を装飾なしに描き出すこの一曲は、アルバムの全貌がかつてないほど挑戦的なものになることを予感させます。

CFCF – “ultra-obscene! (Piel a Piel)” (feat. EQ)

カナダ・モントリオールを拠点に活動するプロデューサー CFCF(Michael Silver)が、新曲「ultra-obscene! (Piel a Piel)」をリリースしました。本作には EQ をフィーチャリングに迎え、近年の CFCF が探求している「架空の90年代〜00年代」の音楽的ノスタルジーをさらに一歩進めた仕上がりとなっています。タイトルにある「Piel a Piel(肌と肌)」が示す通り、官能的で密やかな熱量を帯びたトラックは、洗練されたエレクトロニカとR&Bのエッセンスが絶妙にブレンドされています。

サウンド面では、CFCF らしい緻密なプログラミングと、ドリーミーでありながらどこか退廃的な質感が共存しています。ハイ・ファイなデジタル・テクスチャーの中に、EQ の滑らかでシルキーなボーカルが溶け込み、深夜のクラブのフロアや都市の静寂に映えるアーバンな夜のサウンドトラックを作り上げています。ジャンルを軽やかに横断し、過去のポップ・ミュージックへのオマージュを現代の先鋭的な音響工作へと昇華させる、彼の卓越した審美眼が光るシングルです。

Alówan – “Medicine Bow”

コロラド州デンバーの伝説的オルタナティヴ・カントリー・バンド 16 HORSEPOWER の創設メンバー、Jean Yves Tola によるプロジェクト ALÓWAN が始動しました。Glitterhouse Records からのデビューアルバム『Feathers』に続く新章として、一連のシングル・リリースが決定しており、その第1弾として「Medicine Bow」が公開されます。今作はアコースティック・ギターとストリングスが深淵かつ官能的に響くバラードで、Kal Cahoone と Calvin Dover による男女デュエットの歌声が、より個人的で親密なビジョンを美しく描き出しています。

驚くべきことに2026年、David Eugene Edwards と Jean Yves Tola が再会し、16 HORSEPOWER として全米および5月の欧州ツアーを行うことが発表されました。この再結成ツアーのチケットは記録的な速さで完売しており、世界中のファンが熱狂する中で、ALÓWAN の新作はバンドの再始動へと続く重要な布石となります。かつて WOVEN HAND や LILIUM でも共演した Kal Cahoone を含む、デンバー・シーンの盟友たちが集結したこのプロジェクトは、16 HORSEPOWER の遺伝子を継承しつつ、より深化した芸術性を提示しています。

MONT LOSER – “Confessional”

フランスを拠点とする MONT LOSER が、4月17日に Géographie からリリースされる1stアルバム『Confessional』を前に、さらなる深化を遂げた新境地を提示しています。これまでのグランジやパンクの衝動を核としつつも、鋭角的なギターリフが執拗に反復されるポストパンク的なストイシズムと、空間を歪ませるサイケデリックなエフェクトが交錯。無機質なビートの上に、内省的な毒気が滴る独創的なサウンドへと変貌を遂げました。

最新シングルでは、感情を剥き出しにする「告白」の切実さはそのままに、冷徹なベースラインと幻惑的な音響工作が、聴き手を逃げ場のない焦燥感へと追い込みます。フランスの現代インディー・シーンにおいて、90年代の遺産を巧みに解体・再構築し、暗鳴する陶酔感へと昇華させたその手腕は圧巻です。アルバム『Confessional』の全貌が、既存の枠組みを破壊する刺激に満ちていることを確信させる一打となっています。

Dori Valentine – “Leo”

ナッシュビルを拠点に活動するシンガーソングライター兼マルチ奏者、Dori Valentine がニューシングル「Leo」をリリースしました。テキサス州アマリロ出身の彼女は、数々の名盤を手掛けてきた伝説的プロデューサー Tony Berg と共にデビュー作を制作中であり、インディー・シーンの次世代を担う有望株として注目を集めています。本作でも、その確かなソングライティングの才能が存分に発揮されています。

新曲「Leo」は、会うことの叶わない存在への思慕と、拭い去れない孤独感を切々と綴った楽曲です。「Hey Leo, 君がここにいてくれたら」と繰り返される歌詞には、時の経過では癒えない悲しみと、それでも傍に気配を感じようとする切実な願いが込められています。周囲の無関心な喧騒から離れ、夢の中で手を取り合い、知り得なかったはずの相手の姿に想いを馳せるその歌声は、親密でありながら聴く者の心を強く揺さぶるエモーショナルな響きを湛えています。

Cissné – “Water Lily”

東京を拠点とするバンド Cissné が、カリフォルニアの名門インディーレーベル Lauren Records からニューシングル「Water Lily」をリリースしました。彼らのサウンドは、ポストブラックやスクラムズ(skramz)の持つ激動のレイヤーと、アンビエントやポストクラシカルの繊細な旋律が交錯するアヴァンギャルドなスタイルを特徴としています。叙情性と実験精神を兼ね備え、静と動が共存する独自の世界観を提示しています。

今作では、これまでの音楽性をさらに深化させ、静寂(しじま)や空間の広がりを活かしたよりオーガニックな表現へと進化を遂げています。重厚な轟音の奥に、削ぎ落とされた空間美が息づいており、都市の喧騒と内面的な静寂を繋ぐようなダイナミックな音像が魅力です。国境を越えたレーベルからのリリースにより、日本の先鋭的な音楽表現が世界のオルタナティブ・シーンへと波及する重要な一歩となっています。

Holy Fuck – “Elevate”

カナダの4人組エレクトロ・ロック・バンド Holy Fuck が、約10年ぶりとなるニューアルバム『Event Beat』を3月にリリースすることを発表しました。先行シングル第1弾「Evie」では、グルーヴ感溢れるダンス・ロックとライブパフォーマンス・ビデオで健在ぶりを示しましたが、続く第2弾シングル「Elevate」では一転、準インストゥルメンタルなポスト・ロック・モードへとシフトしています。

新曲「Elevate」について、バンドは「色彩豊かな夢に浸るような、幸福感に満ちたサイケデリックなサウンド」と表現しており、推進力のある音像が特徴です。ミュージックビデオを手掛けたのは、バンドから「ビジュアル界の Holy Fuck」と絶大な信頼を寄せられている John Smith。楽曲の持つトリップ感を見事に視覚化した、鮮烈な映像作品に仕上がっています。

Sorry – “Billy Elliot / Alone In Cologne”

ロンドンのバンド Sorry が、2025年の傑作『Cosplay』のリリースからわずか数ヶ月で、早くも新曲「Billy Elliot」と「Alone In Cologne」の2曲を公開しました。これらの楽曲が『Cosplay』の未発表曲なのか、あるいは全く新しいプロジェクトの幕開けなのかは明かされていませんが、バンドは「かつて親しかった人、あるいはかつて知っていた誰かへの想い」という短い言葉を添えています。

楽曲面では、「Billy Elliot」が80年代のソフィスティ・ポップをサイケデリックに解釈したような軽やかな仕上がりであるのに対し、「Alone In Cologne」は力強いギターの音色を活かしたファンキーでキャッチーなナンバーとなっています。短期間でのリリースながら、Sorryらしいジャンルを横断する遊び心と、切なさを孕んだ独特のポップ・センスが凝縮された2曲です。

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