Initiate – “Numb The Pain”

南カリフォルニア出身のハードコアバンド Initiate のシングル「Numb The Pain」は、彼らの真骨頂であるアグレッシブなハードコアサウンドと、繊細なメロディが見事に融合した楽曲です。これまでの王道なスタイルから一歩踏み出し、フロントウーマンである Crystal Pak の圧倒的なスクリームや激しいモッシュパートを炸裂させつつも、ヴァース部分にはアコースティックギターの音色を忍ばせるなど、予想外のインストゥルメンタルなアプローチが光ります。ブレイクダウンが来ると見せかけて美しくメロディックな展開へとシフトダウンしていく構成は、バンドの表現力の広さをまざまざと見せつけており、新作EP『With Love // With Rage』のリード曲として完璧な仕上がりとなっています。

楽曲のリリースと同時に公開されたミュージックビデオは、この楽曲が持つ激しさと内省的な美しさのコントラストを視覚的に捉えています。歌詞のなかで描かれる個人的な葛藤や、辛い時期を支えてくれた友人たちへの感謝など、従来のハードコアに多い「団結」のテーマを一歩深めた「愛と怒り」の二面性が映像を通してエモーショナルに表現されています。ただ激しいだけのアンセムではなく、バンドの確かな進化と、音の強弱だけに頼らないエモーショナルな芯の強さを感じさせる映像作品です。


Chat Pile – “PEN I S MALL”

オクラホマシティを拠点に活動するノイズロック・バンド、Chat Pileがリリースしたシングル「PEN I S MALL」は、彼らの最新アルバム『Who Loves The Sun』からのセカンドシングルであり、バンド史上「最もヘヴィな楽曲」と称される咆哮の一曲です。フロントマンのRay B.がかつて地元のショッピングモールでメンテナンス員として働いていた過酷な経験をもとに作られた本作は、耳を破壊するような重厚なリフと、酸欠寸前の狂気的なグロウルが特徴。狂ったようなシャウトを通じて、アメリカにおける非人間的な労働の辛さや、生きるために従属を強いられる資本主義社会の歪み、そして不条理な格差への激しい怒りと絶望を剥き出しに表現しています。

Richard Picturesが監督を務めたミュージックビデオは、この楽曲の持つ辛辣なメッセージをダークなユーモアとともに視覚化しています。ビデオでは、フィラデルフィアのノイズロック・バンド My Wife’s An AngelのGarrett Stanton Vandermarkが演じる「死体処理の仕事に追われる労働者」の日々が描かれており、同じく死体を運ぶ同僚役としてPissed JeansのフロントマンであるMatt Korvetteもゲスト出演しています。現代社会における労働の奴隷化という重苦しいテーマを、SF的かつディストピア的な世界観に落とし込んだ、楽曲に引けを取らないインパクトを放つ映像作品に仕上がっています。


Vein.fm や Fleshwater の精鋭たちが集結! ボストンのマスコア・シーンに衝撃を与えた Living Weapon が、ブルータルな新曲「The Leaving Process」とともに待望のデビューフルアルバム発表

ボストンを拠点に活動するメタルコア/マスコア・バンド Living Weapon が、待望のデビュー・フルアルバム『Death in the Family』を8月14日にデジタル・リリース(フィジカルは9月にリリース)することを発表し、あわせて先行シングル「The Leaving Process」を不穏な空気感をまとったミュージックビデオとともに解禁しました。本作のレコーディング、プロデュース、エンジニアリングは、バンドのギタリストであり、Vein.fm のメンバーでもある Jeremy Martin が自ら手がけています。

Living Weapon は、Vein.fm のベーシスト/バックヴォーカルとして知られる Jonathan Lhaubouet がフロントマンを務める実力派バンドです。2021年にリリースしたデビューEP『Paradise』でボストンのメタルコア・シーンに衝撃を与えて以来となる今回のフルアルバムでは、さらに強固な布陣へと進化。現在のラインナップには、同じく Vein.fm や Fleshwater で活躍する Anthony DiDio や、Fleshwater および元 Vatican の Josian Soto-Ramos、そしてベーシストの Justin Legere が名を連ねています。

アルバムからの第1弾シングルとなった「The Leaving Process」は、彼らの真骨頂とも言えるブルータルで容赦のないヘヴィネスが炸裂するキラーチューンです。変則的で獰猛なマスコアの緻密さと、一歩も引かないメタルコアの凶暴性が高次元で融合。Vein.fm や Fleshwater といった名だたる先鋭バンドのDNAを引き継ぎつつも、Living Weapon 独自のエクストリームな美学と圧倒的な破壊力をシーンに見せつける、記念すべきデビュー作への期待を最高潮に高める1曲に仕上がっています。


Street Sects – “No Percentage in Caution”

Street Sectsの7インチ・シングル「No Percentage in Caution」は、過去のアルバムで見られたノイズ・コラージュの手法から、今後バンドが向かおうとしているリズム重視かつソングライティングに焦点を当てた方向性への架け橋となる作品です。A面にはPortrayal of Guiltとのツアー直前に書き下ろされた新曲であるタイトル曲を、B面にはアルバム『Dry Drunk』のセッション時に録音されながらも、そのスロウでメランコリックな響きゆえに収録が見送られていた楽曲「Bench Warrant」を収録しています。歌詞においては両曲ともに、停滞よりも成長を選び、真に生きていると実感するために安全や快適さを犠牲にしてでもチャンスを掴みに行くという強い意志が表現されています。

また本作は、Street Sectsの音源としては初めてPortrayal of Guilt Recordsからリリースされる記念すべき作品でもあります。レーベルの主宰者でありPortrayal of GuiltのメンバーでもあるMattは、バンドの結成初期からの親しい友人であり共同経営者、そしてアーティストとしてもレーベル・オーナーとしても長年リスペクトしてきた存在です。彼らが満を持して彼のインプリントから今作を発表できたことは、バンドにとっても大きな喜びとなっています。

Quicksand – “Cool Guy”

ニューヨークのポスト・ハードコアの重鎮 Quicksand が、7月17日に Equal Vision からリリース予定のニューアルバム『Bring On the Psychics』からの第5弾先行シングル「Cool Guy」をリリースしました。本作は、ハードコア・シーンにおける「イケてる奴(クール・ガイ)」気取りの人間を容赦なく標的にした、まさに彼らの原点に回帰するようなディス・トラックです。Minor Threat の「Small Man, Big Mouth」や Negative Approach の「Hypocrite」といったクラシックなハードコアの系譜を継ぎつつも、バンド特有のメロディックで力強いグルーヴを伴ったポスト・ハードコア・ナンバーに昇華。「部屋の中で一番声の大きい奴が、時に最も脆い存在である」と痛烈に批判し、 Walter Schreifels が「余計な口を叩くのはやめろ」と一蹴する、ネガティブな感情をポジティブに吐き出した熱量溢れる一曲です。

楽曲の解禁と同時に公開されたミュージックビデオは、彼らのダイナミックな演奏にフォーカスした熱いパフォーマンス・ビデオに仕上がっています。「Super Collider」や「Get to It」といったこれまでの先行曲に続く本作の映像は、ステージ上で放たれる彼らの生々しいエネルギーとタフなバンドアンサンブルをストレートに視覚化しています。


CEREMONY – “Death Destruction Mayhem”

カリフォルニアの不屈のハードコア/ポスト・パンク・バンドCEREMONYが、Relapse Recordsより2026年8月7日にリリースする通算7作目のニュー・アルバム『Tell Me Your Dream』から、先行第2弾シングル「Death Destruction Mayhem」を公開しました。本作は、名プロデューサーJohn Reis(Rocket from the Crypt)を迎えて制作され、前作『In the Spirit World Now』以来の空白を埋めるにふさわしい、ストレートでソリッドなポスト・パンク・ナンバーです。時代に甘んじることなくアンダーグラウンドから牙を剥き続ける彼ららしく、焦燥感を孕んだ硬質なベースラインと鋭利なギターカッティングが、 mass uncertainty(大いなる不確実性)の時代に生きる人々の目を覚まさせるような強烈なメッセージを放っています。

楽曲のリリースと同時に公開されたミュージックビデオは、バンドの持つヒリついたアナーコ・パンク直系のDIY精神と、不穏な空気感を克明に視覚化しています。21年間に及ぶキャリアのすべての時代を内包しつつも、単なる原点回帰に留まらない現代的なエボリューション(進化)を証明するソングライティングが見事に映像とシンクロ。暗闇を掘り進むような重厚な世界観の中で、戦争の卑劣さや社会政治的な暴力、そしてRoss Farrarの内面的な葛藤を容赦なく抉り出し、シーンが奇妙に静まり返る現代において圧倒的な存在感を放つ映像作品に仕上がっています。


沈黙するアンダーグラウンドに反旗を翻す、不屈のハードコア CEREMONY が突きつける7年ぶりの宣戦布告。パレスチナへの言及、社会政治的暴力への怒りを生々しく刻んだ魂の進化クオリティ『Tell Me Your Dream』

カリフォルニア生まれの不屈のハードコア/パンク・バンドCEREMONYが、前作『In the Spirit World Now』以来、約7年ぶりとなる通算7作目のニュー・アルバム『Tell Me Your Dream』をRelapse Recordsより8月7日にリリースすることを発表し、先行第2弾シングル「Death Destruction Mayhem」を公開しました。本作は、硬質なベースラインと鋭利なカッティングが火花を散らすストレートなポスト・パンク・ナンバーです。アンダーグラウンドが奇妙なほど静まり返っている現代において、時代に妥協せず牙を剥き続ける彼らのアティチュードを証明するソリッドなトラックに仕上がっています。

ニュー・アルバム『Tell Me Your Dream』は、2015年の『The L-Shaped Man』でもタッグを組んだJohn Reis(Rocket from the Crypt)を再びプロデューサーに迎え、バンドメンバーが「彼に完全に鍵を渡した」と語るほど緊密な共同作業のもとで制作されました。わずか30分という凝縮された時間の中に、ささくれ立ったハードコアからムーディなポスト・パンクまで、焦熱の広がりを持つ全10曲を収録。メンバーが10代の頃に政治的な声を獲得するきっかけとなったDischargeやCrassといったアナーコ・パンクからの純粋な初期衝動を核に据えながら、結成21年のキャリアすべてを内包したダイナミックな進化を提示しています。

アルバム全体を通して、バンドは経済的、政治的、精神的な大いなる不確実性(mass uncertainty)の時代に対する強い警戒心と応答を表明しています。先行第1弾シングル「Other Hells」のアナーコ・パンク的な焦土の痕跡から、戦争の卑劣さと巨額の資金調達を告発しつつ実際に「パレスチナ」の言葉をはき出す「Madness」の重厚なバウンス、そして漆黒のジャングルを響かせる「Dark Summer」へと至る流れは、まさに圧巻です。大規模な社会政治的暴力の告発と、Ross Farrarの最も親密な個人的葛藤とを地続きで描き出し、不確実な時代を生き抜くための明確な目的意識を突きつける、パンクの真髄が詰まった傑作へと仕上がっています。


homewrecker. – “The suicide of the summer”

新鋭のメタルコア/叙情派ハードコアバンド、homewrecker.が、最新シングル「The suicide of the summer」をリリースしました。本作は、初期のWristmeetrazorやbulletsbetweentongues、holderといった近年のリバイバル系叙情派スクリーモ/メタルコアの潮流を汲んだサウンドを展開しています。激情的なシャウトと重厚なブレイクダウン、そして悲痛なメロディックさが交錯する、強烈な感情の爆発を詰め込んだエモーショナルなキラーチューンに仕上がっています。

楽曲の解禁と同時に公開されたミュージックビデオ(オーディオクリップ)は、曲が持つ退廃的かつ衝動的な世界観をストレートに視覚化しています。「夏の自死」というあまりにセンセーショナルでダークなタイトルが示す通り、痛切な焦燥感や孤独、そして精神的な崩壊の明滅を激しい音像とともにスピーディーに描き出しています。アンダーグラウンドなヘヴィミュージック・シーンにおいて、彼らの剥き出しの初期衝動をシーンへ強烈に印象付ける、禍々しくも美しい映像作品です。


Ho99o9 – “Power in Numbers”

Ho99o9が、高い評価を得た2025年のLP『Tomorrow We Escape』以来となる新曲「Power In Numbers」を、999 Deathkult / Last Gangからリリースし、ミュージックビデオを公開しました。この楽曲は、パンク、ヒップホップ、ロックなどを融合させた彼らならではの強力なサウンドに乗せて、外部からの抑圧に立ち向かう「コミュニティの力」や「連帯」を訴えかける力強いメッセージ・ソングとなっています。公開されたビデオでは、楽曲の持つエネルギーと焦燥感に呼応するように、彼らの代名詞である爆発的なライブパフォーマンスの様子が映し出されています。

今回のシングルリリースは、彼らが大規模なヨーロッパ・ツアーを開始するタイミングに合わせて行われました。ツアーでは、ヘッドライン公演のほか、オランダの「Jera on Air」やイギリスの「2000Trees」といった主要フェスティバルへの出演も予定されています。ツアーのベースとなるアルバム『Tomorrow We Escape』は、メタルやインダストリアル、エレクトロニカをクロスオーバーさせた多様な音楽性と、Nova Twins、Chelsea Wolfe、Greg Puciato、Pink Siifuら豪華なゲスト陣の参加で年間屈指の傑作と評されており、今回のツアーと新曲によって彼らの進撃はさらに加速することになりそうです。


casi – “BRIDGES”

アメリカの2人組デュオcasi(カゼ)のシングル「BRIDGES」は、2026年6月19日にCarpark Recordsからリリースされる彼らのセルフタイトル・デビューアルバム『CASI』に収録された楽曲です。幼少期からの友人であるイーライ・エドワーズ(Enumclawのメンバーとしても活動)とジェイヴィエン・ヤングによって結成された彼らは、ヒップホップ、ハードコア、ニュー・メタル、エモといった多彩なジャンルを融合させた攻撃的かつエモーショナルなサウンドを展開しています。

アルバムのラストを飾るこの「BRIDGES」は、バンドの音楽性を象徴するドラマチックな一曲に仕上がっています。彼らの特徴であるデフトーンズ(Deftones)を彷彿とさせるメロディックなアプローチと、デス・グリップス(Death Grips)のような剥き出しで容赦のない独白が交錯するサウンドは、ジャンルの境界線を激しく破壊しながら、リスナーに強いインパクトを与えます。


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