Vic Bang、待望の新作『Oda』から先行曲「Synthesise」を解禁。ブエノスアイレスの才人が放つ、音そのものへの献身を綴った8つの静かなる頌歌。

ブエノスアイレスを拠点に活動するコンポーザー兼サウンドアーティスト、Victoria Barcaによるソロプロジェクト Vic Bang が、ニューアルバム『Oda』のリリースを発表し、先行シングル「Synthesise」を公開しました。日常世界の音をデジタル技術で彫刻のように削り出し、独自の楽曲へと昇華させる彼女のスタイルは、本作でさらなる深化を遂げています。

新作『Oda(頌歌)』は、音を追いかけるのではなく、その周囲を巡りながら耳を澄ませることで形作られた全8曲を収録。これまでの作品よりも柔らかく、かつ慎重なリズムで展開されており、一つひとつの小さなモチーフに呼吸を許すような忍耐強い構成が特徴です。限られた要素から構築された音の世界は非常に凝縮されており、アルバム全体が一つの長い思考のように響きます。

タイトルの通り、本作は音そのものや、儚くシンプルな音楽形式への「献身」をテーマにしています。各トラックは特定の音色やリズム、共鳴へと捧げられており、穏やかなメランコリーの中にも明晰さと優しさが共存しています。先行シングル「Synthesise」をはじめ、音のジェスチャー一つひとつを丁寧に慈しむような、誠実で瑞々しい音響作品に仕上がっています。

Vanessa Wagner、Philip Glassの名曲を再解釈。先行シングル「Etude No. 16 (Edit)」を解禁。光と音が交錯する新プロジェクト『Figures of Glass』の全貌が明らかに。

フランスのピアニスト Vanessa Wagner が、Philip Glass の名作『ピアノ・エチュード』に新たな解釈を加えたプロジェクトから、先行シングル「Etude No. 16 (Edit)」をリリースしました。本作『Figures of Glass (Piano Etudes – Edits)』は、彼女が以前発表した全曲録音盤から選りすぐった楽曲をエディットし、現代的なリスニング環境に合わせた視点で再構築したキュレーション・アルバムです。

これらのエディットは楽曲の本質を損なうものではなく、時間的な焦点を絞ることで、ミニマリズムの中に潜む感情的な力と透明な美しさをより鮮明に引き出しています。ビジュアルアート集団 Collectif Scale との共同プロジェクトとして構想された本作は、ピアノと光、音と空間が対話するハイブリッドな表現を目指しており、反復する音の構造が空間的な広がりを持つ芸術へと昇華されています。

2026年4月7日にはパリの Theatre du Chatelet にて、没入型のインスタレーションと融合したライブ公演の開催も決定しています。伝統的なクラシックファンから、ヘッドフォンで深い没入感を求める新しいリスナーまでを繋ぐ本作は、21世紀のピアノ・レパートリーの金字塔である Philip Glass の作品を、今一度現代のリスニング・コンテキストの中に定義し直す重要な試みとなっています。

不屈のポスト・ハードコア、Haggard Catが放つ覚醒の一枚。制作期間に訪れた自己反省を経て、巨大なコーラスと知的な実験性が融合。これまでの活動を総括し、さらなる高みへ到達した野心作に注目。

Haggard Catは常に研ぎ澄まされた摩擦感と共に歩んできましたが、新曲「I HATE IT HERE」ではその焦燥感がより鮮明に描き出されています。5月8日にChurch Road Recordsからリリースされる3枚目のアルバム『The Pain That Orbits Life』からの先行シングルとなる本作は、彼ららしさを定義づけてきた緊張感を失うことなく、表現の幅を外側へと押し広げたバンドの姿を提示しています。

今回のアルバム制作について、バンドは「かつてないほど長い時間をかけて向き合った」と語っています。世界情勢や私生活における様々な変化という運命が与えてくれたその時間は、結果として深い自己反省と個人的な成長をもたらしました。そのプロセスを経て辿り着いた本作は、これまでのどの作品よりも進化し、より深くパーソナルであり、そして何よりも「Haggard Cat」という存在を決定づける一枚になっています。

グラミー賞を2度受賞したAdrian Bushbyをプロデューサーに迎えた本作で、ノッティンガム出身のデュオは音の語彙を大きく広げました。重厚なリフに抗うようなインダストリアルなシンセの質感、壮大なプログレッシブ構造、そして彼らの武器である即効性の高い巨大なコーラスが共存しています。単なる速度の追求ではなく、重み、空気感、そして忍耐をテーマに据えた、より広い視座を持つ新しいHaggard Catのサウンドがここに結実しました。

Weval – “Melchior’s Dance”

オランダの電子音楽デュオ Weval(Harm Coolen と Merijn Scholte Albers)が、ドイツのドラマシリーズ『Straf』のサウンドトラックからニューシングルをリリースしました。彼ら特有の緻密なエレクトロニック・サウンドが、ドラマの緊張感あふれる世界観と見事に融合しており、視聴者を深く物語へと引き込むような、没入感のあるダークで美しい音像を構築しています。

本作では、Wevalが得意とするアナログシンセサイザーの温かみと、抑制の効いたビート、そしてどこか物悲しいメロディラインが際立っています。単なる劇伴の枠を超え、一つの独立した楽曲としても完成度が高く、彼らのこれまでの活動で見せてきたポップさと実験性のバランスが、ドラマの劇的な展開を支えるサウンドトラックとして新たな形で結実しています。

Hanakiv、待望の新作『Interlude』をリリース。歌声とプリペアド・ピアノが織りなす、静寂と希望の「幕間」。Gondwana Recordsが贈る、2026年最注目のモダン・クラシカル。

Gondwana Recordsは、エストニア出身でロンドンを拠点に活動するピアニスト/コンポーザー、Hanakivのセカンドアルバム『Interlude』を2026年3月20日にリリースします。本作は、コンポーザーやピアニストとしての側面に加え、新たに「シンガー」としての顔も持つ彼女の進化したサウンドを提示。プリペアド・ピアノやシンセサイザー、そして自身の歌声を織り交ぜ、アナログと電子音が神秘的に共鳴する、型破りかつ独創的な世界観を構築しています。

アルバムのコンセプトは、時間が止まったかのような「結晶化した瞬間」や、痛みが訪れる前の微かな幸福感、そして彼女が「イン・ビトウィーン(幕間)」と呼ぶ中間的な瞬間から着想を得ています。楽曲群は過去を乗り越えていく旅路をなぞっており、「立ち止まることも人生の一部である」という希望と癒やしのメッセージが込められています。ジャンルの境界線上に位置するそのスタイルは、予測不能でありながら、聴く者に深い安らぎを与えます。

制作には、Portico QuartetのMilo Fitzpatrick(ダブルベース/共作)をはじめ、Pille-Rite Rei(サックス)、Joanna Gutowska(チェロ)など多彩なゲストが参加。また、リリースの告知と共に公開されたパフォーマンス映像では、Freya HicksやRebecca Burdenとの共演により、アルバムの持つ静謐で美しい質感が視覚的にも表現されています。自らの欠点を受け入れ、真の自分と向き合うことで得られた創造的な啓示が、この一枚に凝縮されています。

Black Flower、最新EP『Motions』をリリース。ライブの幕開けを飾る「Diagonal Walk」がついに解禁。制作の余白から溢れ出した、生命力豊かなグルーヴの結晶。

ベルギーのエキゾチック・グルーヴ・バンド Black Flower が、Sdban Records より2026年3月6日にニューEP『Motions』をリリースすることを発表し、先行シングル「Diagonal Walk」を公開しました。本作は最新アルバム『Kinetic』の制作過程で生まれた膨大なアイデアの中から、特に強い個性を放ち、バンドが「世に送り出すべき」と確信した楽曲を凝縮した特別な作品集です。

シングル「Diagonal Walk」は、アルバム未収録ながらヨーロッパツアーのオープニング曲として長年親しまれてきたファンおなじみの楽曲です。ライブでの演奏を重ねるうちにバンドのお気に入りとなったこの曲を、スタジオで完璧な形に仕上げてついに正式リリース。うねるようなエネルギーと波のように押し寄せるグルーヴ、そして色彩豊かなカウンターポイントが交錯する、彼ららしいダイナミズムに満ちた一曲です。

EPには他にも、ポリリズムと煌めくハーモニーを探求した「Out of One, Many」や、遊び心のある「Trip to the Store」といった楽曲が、さらなるブラッシュアップを経て収録されています。フルアルバムのリリースの合間にあっても尽きることのない創造性を証明する本作は、タイトル通り「動き(Motions)」続けるバンドの生命力を象徴する鮮やかなステートメントとなっています。

Theo Vandenhoff、デビュー作『Saviour On The Spilled Blood』を発表。最新シングル「Wong Kar-wai」に刻まれた、知性と衝動が交錯する圧倒的な美学。

トロントのポストパンク・バンド Theo Vandenhoff が、2026年4月10日に待望のデビューアルバム『Saviour On The Spilled Blood』をリリースします。本作の発表に合わせ、映画監督の名を冠した最新シングル「Wong Kar-wai」も解禁されました。このアルバムは、数年にわたりシングル制作を重ねてきたトリオが、自分たちの目指すべきLPの形を追求し、その技術を磨き上げた末に辿り着いた集大成といえる一作です。

最新曲「Wong Kar-wai」や「(Portrait of) Amalia Rodrigues」といった楽曲は、単なる文化的な引用にとどまらず、個人的な体験や政治的背景、そして実存的な問いを編み上げるための重要な道標として機能しています。本作の歌詞の多くは「原罪」というテーマから着想を得た詩がベースとなっており、動物的な本能と社会的なアイデンティティが交錯する重層的な物語を描き出しています。

本作は、安易なキャッチーさや盛り上がりに頼ることを拒み、一貫した緊張感を持って構築された「一つの完結した物語」です。複数のサブジャンルを自在に往来しながらも、ポストパンク特有の鋭利さと真摯な精神性を失わないサウンドは、現在のシーンにおいても際立つ自信に満ちています。一過性の消費ではなく、じっくりと向き合うことで深いカタルシスを味わえる、実体のある音楽として提示されています。

Mildfire – “Trampoline”

Mildfireの楽曲「Trampoline」は、冬のリガ(ラトビア)にて現地の新星FiņķisやAndis Ansons(Bel Tempo)との偶然の出会いから誕生しました。ノルウェーとラトビアという北欧諸国に共通する親和性を背景に、日本ツアーを終えたばかりの彼らと、ユーロビジョン予選の熱狂の中にいた現地の才能が共鳴。淡い陽光が差し込むスタジオで、お互いの創造性への信頼と好奇心を詰め込みながら、この多国籍なコラボレーションが形作られました。

サウンド面では、VHSのようなノスタルジックなシンセとローファイなラジオ信号のような質感から始まり、Mac DeMarcoを彷彿とさせるポップな軽やかさと、チェロや重層的な歌声によるドラマチックな展開を併せ持っています。Ofelia OssumとEinar Strayのユニゾンは、実験的な音像を纏いながらもかつてないほどキャッチーです。歌詞では「強さ」という鎧を脱ぎ捨て、人間らしい柔らかさや脆さ、そして他者への細やかな関心にこそ価値があるという変化を描き、振り子のように揺れ動く心の機微を表現しています。

Glitterfox – “i want you bad”

ポートランドを拠点に活動するインディーロック・カルテットの新曲「i want you bad」は、憂いを帯びたダンスのリズムに乗せて、希望と不安が重なり合う複雑な感情を表現しています。Solange Igoaのボーカルは、後半に向けてKaren Oを彷彿とさせる荒々しくも伸びやかな叫びへと変貌し、制御と崩壊、絶望と解放の狭間で揺れ動く生々しい切実さを放っています。

歌詞では、エゴや支配欲を排した純粋な「心の渇望」が描かれており、「I want you bad」というリフレインが、執着的でありながらも柔らかく誠実な響きを持って繰り返されます。バンドが奏でる軽快で中毒性のあるサウンドは、一歩間違えれば堕ちてしまいそうな危うい渇望を、高揚感あふれるダンスミュージックへと見事に昇華させています。

Noah Floersch – “The Lady on the Moon”

Noah Floerschのシングル「The Lady on the Moon」は、フォークを基調としながらもモダンなポップセンスが光る、物語性の強い楽曲です。月の中に住む女性という幻想的なキャラクターをモチーフに、届きそうで届かない憧れや孤独、そして夜の静寂の中に広がる豊かな想像力を、彼の温かくも力強い歌声で情緒たっぷりに描き出しています。

サウンド面では、アコースティックな質感とドリーミーなプロダクションが融合しており、聴き手を星空の下へと連れ出すような没入感のある音響体験を提供しています。キャッチーなメロディの中に、誰しもが抱く「どこか遠くにある理想」への渇望を滲ませた本作は、Noah Floerschの卓越したソングライティング能力と、独自の視点で日常を詩的に切り取るアーティストとしての個性を改めて証明する一曲となっています。

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