The Buoysらのメンバーによる新星Mega Fäunaが始動。伝統的なオーストラリアン・インディーを継承する最新作『softmore』
オーストラリアの音楽シーンで活躍する The Buoys、Sweetie、Wiles のメンバーを含む5人の女性によって結成されたスーパーグループ Mega Fäuna が、ニューシングル「Lifelike」をリリースしました。この楽曲は2026年3月19日に発売予定のニューアルバム『softmore』に収録。それぞれのメンバーが独自の歌声と視点を持ち寄ることで、親密でありながらも壮大なスケール感を持つ楽曲を生み出しています。
彼女たちのサウンドは、オーストラリアのインディー・ミュージックの伝統(Australiana)に深く根ざしたものです。ロマンチックでありながらも抑制が効いており、幾重にも重なる緻密なテクスチャーを持ちながら、肩の力を抜いて聴ける心地よさを兼ね備えています。日常の風景をドラマチックに彩るような、独特の空気感が魅力です。
本作『softmore』は、個々のキャリアで培われた実力と、グループとしての新たな化学反応が融合した一作として期待されています。先行シングル「Lifelike」でも示されている通り、繊細なアンサンブルと広がりのあるメロディは、今日のインディー・シーンにおいて唯一無二の存在感を放っており、アルバムの全貌に大きな注目が集まっています。
スペインのLe Murが新曲「Lapislázuli」を解禁。喪失と色彩をテーマに、メタルとポストロックが交錯する最新EPがリリース
スペイン・ムルシアを拠点とするバンド Le Mur が、2026年3月25日にリリースされるニューEP『Bruto』から、先行シングル「Lapislázuli」を発表しました。本作はアンダルシアのレーベル Spinda Records への移籍後初となる記念すべき作品で、現在レーベル公式サイトにて予約受付が開始されています。
新曲「Lapislázuli」は、わずか2分強という短い演奏時間の中で、「喪失」をポジティブに再定義しています。去っていった人々が残したものを認め、感謝することで、その存在が自分自身の「色彩」の一部になるという、内省的で感情豊かなメッセージを提示。楽曲の象徴的な世界観を視覚的に補完する、Willy Palazón が撮影・編集を手がけた公式ミュージックビデオも同時公開されました。
サウンド面では、メタル、パンク、マスロック、ポストロックを縦横無尽に駆け抜ける Le Mur 独自のアイデンティティが凝縮されています。抑制された緊張感から激しいダイナミズムへと変化する構成は、彼らの真骨頂とも言える「本能的かつ内省的」な叙事詩を描き出しており、新境地を見せるEP『Bruto』への期待を抱かせる一曲となっています。
Courtney Barnett、待望の4thアルバムリリース決定。Waxahatcheeとの共演曲「Site Unseen」を公開。2年の歳月を経て完成した、迷いを断ち切り未来へ進むための新境地。
オーストラリアのインディー・ロックの旗手、Courtney Barnettが待望の4枚目のスタジオアルバム『Creature of Habit』を3月27日にMom+Pop Musicからリリースすることを発表しました。2022年の『Things Take Time, Take Time』以来となる本作は、自身の人生や未来への葛藤を投影した全10曲で構成され、彼女のサウンドを大胆に進化させた一作となっています。
アルバムの先行シングル第2弾として公開された「Site Unseen」は、Waxahatchee(ケイティ・クラッチフィールド)をゲストに迎えた、温かく力強いアップテンポなロックナンバーです。躍動感のあるドラムと表情豊かなギター、そして煌めくストリングスに乗せて、優柔不断さを脱ぎ捨てて前進しようとする決意が歌われています。全編にわたって重なるケイティとの親密なハーモニーが、楽曲にさらなる深みを与えています。
この楽曲は2年の歳月をかけ、3度の録り直しを経てようやく完成に至ったと彼女は振り返っています。理想のサウンドを追求する中で頭に響いていた「高い音のハーモニー」を実現するため、敬愛するWaxahatcheeに共演を依頼したことで、ついに最終的な形へと辿り着きました。アルバムのリリースに合わせ、春から夏にかけての全米ツアーの開催も決定しており、彼女の新たな旅が本格的に始動します。
Adult DVD – “Real Tree Lee”
イギリス・リーズ出身の新たなポストパンク・バンド Adult DVD が、名門レーベル Fat Possum との契約を発表し、強烈なインパクトを放つ新曲「Real Tree Lee」をリリースしました。本作は、DFAレコーズの系譜を継ぐような、執拗に点滅するシンセサイザーのバッキングが印象的な一曲です。フロントマンのHarry Hansonは、ドラッグや宗教、銃といった過酷な人生を歩んできた架空の人物「リー」の物語を、トーク・シング(語りかけるような歌唱)スタイルで表現しています。
バンドによれば、この楽曲はインターネットの闇にのめり込み、突飛な右翼的陰謀論や5Gへの恐怖に基づいた生活を送る「決してなりたくない男」への風刺が込められています。「見た目通りの男ではないリーの本性は、想像以上に暗い」と彼らが語る通り、Danny Blackburnらが監督したビデオでは、タイトルの「ツリー(木)」という要素を文字通りに解釈したユニークな世界観が展開されています。
Alex Melton、待望のオリジナル・デビュー作『The Process』がリリース。Four Year StrongのAlan Dayを迎え、人生の「過程」に宿る美しさを描く、至高のポップパンク・レコード。
サウスカロライナ州フローレンスを拠点に活動し、パンクの名曲をカントリー風にアレンジした動画で数百万回の再生数を誇るマルチ奏者 Alex Melton が、待望のデビューアルバム『The Process』を3月3日に Pure Noise Records からリリースすることを発表しました。本作は初のオリジナル楽曲集であり、レーベルメイトである Four Year Strong の Alan Day がプロデュースと共同執筆を担当しています。
アルバム発表と同時に公開された新曲「Look Up」は、自己破壊的な衝動や不安をテーマにした楽曲です。Alex Melton は「不安からくる空想の悩みに支配されると、それが現実のものとなってしまう。その負のループを断ち切るには、まず顔を上げ(Look Up)、悩みや思考と正面から向き合い、存在することそのものの中に美しさを見出すことが必要なんだ」と語っています。
アルバム全体を通して、彼は「結果」ばかりを追い求める現代社会の在り方に疑問を投げかけています。「卒業や就職といったゴールを目指す時間は一瞬だが、私たちは人生のほとんどをその道中の『過程(Process)』で過ごしている。その中間にある小さな瞬間に喜びを見出すことこそが、生きる意味ではないか」という彼の哲学が、本作の核心となっています。困難や不安を抱えながらもより良くあろうとがく、その一喜一憂のすべてが人生のプロセスであるという力強いメッセージが込められています。
テクノロジーの暴走に抗え。デンマークの Only Human がデビュー作『Planned Obsolescence』で描く、実存的プログレ・メタル。AI時代の崩壊を警告する「Automata」MV公開
デンマークから現れた期待の新鋭プログレッシブ・メタルバンド Only Human が、デビューアルバム『Planned Obsolescence』からのリードシングル「Automata」のミュージックビデオを公開しました。本作は社会の崩壊やディストピア的な未来を警告しつつ、このジャンルを真に前進的な方向へと押し進める、野心に満ちたデビュー作となっています。
アルバムはテクノロジーによる支配という現代的なテーマに深く踏み込んでいます。「Techno Fascist」の重厚なダウンチューニング・サウンドや、電子音が侵食する「Breach」などの楽曲を通じて、人間が時代遅れ(オブソリート)にされていく恐怖を表現。一方で、プログレ、ジェント、ハードロック、そしてエレクトロニックを融合させた彼らの音像は極めて鮮烈で、AI黎明期の現代において「新鮮な空気」のような衝撃を与えます。
リードシングル「Automata」では「抗い、再び歩き方を学べ」と力強く呼びかけ、絶望の中にも希望を提示しています。実存的な問いを投げかける歌詞と緻密なサウンド構成が融合した本作は、ディストピア化する未来を見据えた「実存的プログレッシブ・メタル」という新たな境地を切り拓いています。
Snail Mailが新作『Ricochet』を発表。死と再生を見つめる11曲の物語と、ノスタルジー溢れる新曲MVを解禁
Lindsey Jordanによるソロプロジェクト Snail Mail が、ニューアルバム『Ricochet』を3月27日に Matador Records からリリースすることを発表しました。本作は、ノースカロライナ州とブルックリンのスタジオで、Momma の Aron Kobayashi Ritch をプロデューサーに迎えて制作。死やその後の世界といった、これまで避けてきた重厚なテーマに正面から向き合いつつ、彼女特有の卓越したメロディセンスとリズムの明快さによって、感情を浸透させるような超越的なサウンドへと昇華させています。
アルバムからのリードシングル「Dead End」は、郊外の日常や思春期の淡い意識を映し出した楽曲です。The Smashing Pumpkins や Sunny Day Real Estate といったグランジ/エモの影響を感じさせる重厚なギターリフと、Matthew Sweet を彷彿とさせる甘美なメロディが融合。友人たちと何もしないで過ごした日々が、振り返れば「すべて」だったという、シンプルながらも切実な追憶を歌い上げています。
あわせて公開された「Dead End」のミュージックビデオは、Jordan 自身と Elsie Richtor が監督を務め、極寒のノースカロライナ州の田舎町で夜を徹して撮影されました。撮影中に打ち上げた花火を不審に思われ、警察を呼ばれるというハプニングもありながら、楽曲の持つ生々しい空気感を映像に収めています。ニューヨークからノースカロライナへの移住という私生活の大きな転機を経て、アーティストとしてさらなる深化を遂げた彼女の現在地を示す一作です。
エモの旗手が贈る、深淵なる内省の記録。Free Throwが放つ第6作『Moments Before The Wind』解禁
ナッシュビルを拠点とする5人組エモ・パンクバンド Free Throw が、ニューシングル「A Hero’s Grave」を Wax Bodega からリリースしました。あわせて、通算6枚目となる最新アルバム『Moments Before The Wind』が3月27日に発売されることも決定。ボーカル兼ギタリストの Cody Castro は本作について、終わりのない廊下やドアの枠に囚われたような精神的な「境界性(リミナリティ)」をテーマにしていると語っています。
2012年の結成以来、Hot Mulligan や New Found Glory との共演を経てジャンルを象徴する存在へと昇華した彼らですが、今作ではその勢いを一度緩め、人生の転換点における内省を深く掘り下げています。名作『Those Days Are Gone』の10周年ツアーの前後で、長年のパートナーである Brett Romnes と共に録音された本作には、喪失と再生、そして新たな命の誕生を控えた喜びといった、激しい個人的動乱の記憶が刻まれています。
全11曲からなるこの作品は、ミッドウェスト・エモの繊細さとパンクの熱狂、そして重厚なオルタナティブ・ロックを即興的に融合させたサウンドが特徴です。ファンや批評家から高く評価されてきた「剥き出しの脆弱さ」を感じさせる歌詞は健在で、人生の岐路に立つ一瞬の静寂をリアルに描き出した、バンドにとって極めて重要な一作となっています。
DIYシーンの最前線!Honor Choirの最新EP『Modes of Transport』が提示する、2000年代エモの再解釈と中毒性
オクラホマシティのインディー・シーンを牽引する Honor Choir が、2026年のニューEP『Modes of Transport』より、「Satellite Receiver」のオフィシャル・ミュージックビデオを公開しました。彼らは Blink-182 由来のアンセム的なポップ・パンクを基盤に、2000年代初頭のエモやポスト・ハードコア、さらには New Order に代表される80年代ニュー・ウェーブの要素を融合させ、現代のDIYミュージックにおいて独自の地位を築いています。
収録曲「Satellite Receiver」は、荒々しいギターリフからアコースティック・ギターやピアノへと劇的に展開する構成が特徴的で、バンドの幅広い表現力を象徴しています。歌詞では、「再び自由になりたい」という切実な願いや、強がり(ブラバド)の裏に隠された「自分は大丈夫だ」という嘘、そして痛みを受け入れることで得られる再生への意志が描かれています。苦痛すらも価値あるものとして肯定しようとする、痛切で情熱的なメッセージが込められています。
本作を含め、EP『Modes of Transport』に収録された楽曲群は、多様な影響源を驚くほど一貫性のあるサウンドにまとめ上げています。EPの最後を飾る5分間の大作「Envelope」が New Order の名盤『Republic』を彷彿とさせる一方で、どの楽曲にも一度聴いたら忘れられないキャッチーなサビが配されており、バンドの卓越したメロディセンスと構築美が際立つ作品となっています。
困難を越えて辿り着いた、Cat Clydeの新境地。Sound Cityで録音された、ライブ感溢れる内省的フォークの極致
カナダのシンガーソングライター Cat Clyde が、3月13日にニューアルバム『Mud Blood Bone』をリリースします。それに先駆け、収録曲「Another Time」のビジュアライザーが公開されました。本作は、2019年の『Hunters Trance』以来となる待望の新作『Down Rounder』の流れを汲むもので、自身の精神的中心と自然界との本質的な繋がりを、情熱的かつ親密な歌声で描き出したキャリアの集大成と言える作品です。
制作過程では、ケベック州の自宅スタジオがカビの被害に遭いレコーディングが中断するという困難に見舞われました。しかし、この転機がプロデューサーの Tony Berg との出会いを生み、ロサンゼルスの伝説的な Sound City スタジオにてわずか6日間で全編を録音。ライブ感を重視した「その瞬間のキャプチャ」にこだわったことで、荒削りながらも季節の移ろいや夕日のような「素朴な美しさ」を宿した、非常に瑞々しいサウンドが完成しました。
アルバムには、存在の意義を問う「Mystic Light」や、植民地主義が環境に与える影響を反映した「Papa Took My Totems」など、深いメッセージを持つ楽曲が並びます。また、「I Feel It」では初めてピアノ演奏を披露するなど、自身の殻を破る挑戦も。ストリーミングで数百万回の再生を記録し、多くのプレイリストに選出されてきた彼女が、アーティストとして、そして一人の人間として確固たる地位を築く、不可欠で力強い一枚となっています。
