Arielle Soucy – “Pattern”

モントリオール出身のシンガーソングライターArielle Soucyは、デビューアルバム『Il n’y a rien que je ne suis pas』(2023年)が複数の有力メディアで年間ベストアルバムに選出され、ポラリス賞のロングリストにも名を連ねるなど、ケベック音楽シーンの新星として注目を集めています。ADISQ 2024では新人賞やフォークアルバム賞を含む6部門にノミネートされ、GAMIQでも複数の賞を獲得。オーガニックでミニマルなフォーク・アプローチで、着実にその評価を確立しています。

これまでにケベック州全域で70以上の公演を行い、Philippe BやVanilleといった著名なアーティストとも共演を重ねてきた彼女は、現在、自身のキャリアの新たな章へと進んでいます。内省的な歌詞、光り輝くメロディ、そして洗練されたアレンジを通じて、伝統と現代性を大胆かつエモーショナルに融合。最新シングルでは、彼女の特徴であるフォークの実験性をさらに推し進め、聴き手を独自の世界観へと誘っています。

Myrkur – “Touch My Love And Die”

Amalie BruunによるプロジェクトMyrkurが、ユーロビジョン・ソング・コンテストのデンマーク予選である「Dansk Melodi Grand Prix 2026」に、新曲「Touch My Love And Die」を携えて出場します。ブラックメタル、北欧フォーク、映画音楽を融合させた独自のキャリアを歩んできた彼女が贈る本作は、Christopher Juul (Heilung) プロデュースのもと、少女合唱団や古楽器、リアルな楽器演奏にこだわり、Dolby Atmosで録音されました。AIや使い捨て文化が蔓延する現代への「解毒剤」として、人間の根源的な精神や強靭さを提示する壮大なダーク・シネマティック・バラードに仕上がっています。

歌詞の世界観は超自然的かつゴシックであり、「死の接吻」や「呪文」といった多層的なロマンスを描きながら、愛がもたらす解放と危険の両面を浮き彫りにしています。北欧神話と人間の脆弱性を結びつけたこの楽曲は、単なる歌を超えた一つの儀式のような重みを持ち、聴き手に自由な解釈を委ねています。2025年冬に録音されたこの渾身の一曲で、Myrkurは型にはまることなく、暗闇そのものに光を照らさせるような圧倒的な表現でデンマーク代表の座を目指します。

Barry Can’t Swim – “Chala (My Soul Is On A Loop)”

スコットランド出身のプロデューサー兼DJ、Barry Can’t Swimが、人気コンピレーション・シリーズ『Late Night Tales』の最新作を担当することが発表されました。3月6日にリリースされる本作は、シリーズ誕生25周年を記念する特別な一枚であり、過去にはFour TetやJamiroquaiも名を連ねたこの伝説的シリーズに、彼は「大きな特権だ」と喜びを語っています。

今作には、ハウスやテクノからゴシック・ドリーム・ポップ、ジャズまで、彼の音楽的ルーツを辿る20曲が選曲されています。自身の未発表曲やリードシングル「Chala (My Soul Is On A Loop)」に加え、FeltやSuperpitcherの楽曲を彼自身が再解釈したトラックも収録。ダンスフロア向けとは一味違う、彼が愛するパーソナルで多様な音楽世界を深く味わえる内容となっています。

マルセイユのCRACHEが再始動!新作『Plein Soleil』を発表。支配の連鎖を描く先行シングル「Mécanique Antipathique」で放つ、中毒的シンセパンク。athique

マルセイユのインディー/シンセパンク・バンド、CRACHEが、2025年の休止を経て2026年3月13日にニューアルバム『Plein Soleil』をリリースします。その幕開けとなるシングル「Mécanique Antipathique」は、CRACHE自身が作詞・作曲を手がけ、DIYによる中毒的なアニメーションビデオと共に発表されました。

今作の背景には、権力と蔑視に溺れた酔いどれの王と、沈黙を強いられた臣下たちの物語があります。夜の闇の中で謀反が起き、王権は失墜し、肉体は解放されたかのように見えます。しかし、王は「殺すことのできない権力の亡霊」として再び現れ、人々の意識を蝕みます。一度堕ちた支配が形を変えて生き延びるという、皮肉でマカブルな寓話が楽曲の核となっています。

音楽的には、Jadeが制作した張り子のマスクが不気味に躍動する映像美と、甘く軽快なメロディ、そして小気味よいロックのリズムが同居しています。VoltairやBilbao Kung-Fuを彷彿とさせるフランス語ロックの情熱的な狂気と、切り裂くようなリフ、サイケデリックなシンセサウンドが融合。支配への抵抗と、逃れられない連鎖を遊び心たっぷりに描き出し、聴く者を惹きつけてやみません。

Blood Wizardが新作EP『Lucky Life』をリリース:先行シングル「Daydreaming」を公開。サウス・ロンドンから届く、虚無感と郷愁が交差する率直な歌声。

シンガーソングライターのCai Burns率いるサウス・ロンドンのプロジェクト、Blood Wizardが、新作EP『Lucky Life』のリリースを発表し、先行シングル「Daydreaming」を公開しました。本作は、2024年にリリースされたセカンドアルバム『Grinning William』に続く作品となります。

新曲「Daydreaming」は、4月16日にSad Club Recordsからリリースされる全5曲収録のEPからのファースト・プレビューです。この楽曲についてBlood Wizardは、現実から意識が離れてしまったような感覚や、故郷を想う気持ちについて書いたものだと明かしています。

楽曲制作時、Cai Burnsは2つの場所の間で身動きが取れなくなり、どちらにも正しく属していないような感覚に陥っていたといいます。その複雑な心情をあえて飾り立てることなく、率直な言葉で表現することで、楽曲そのものに物語を語らせるような仕上がりになっています。

Vincent Khouni – “2 secondes”

Double Date With Deathのメンバーとしても知られるVincent Khouniが、3月6日にリリースされるEP『Accident』より、ドリーム・ロックな先行シングル「2 Secondes」を公開しました。この楽曲にはJean-Baptiste Beltraが監督を務めたミュージックビデオも制作されており、曲の持つサイケデリックな側面を視覚的に強調しています。

「2秒。一呼吸、一瞬の静寂、そして全てが変わってしまう」とVincent Khouniが語るように、この曲は時間の儚さや、人生が予期せず脱線する瞬間をテーマにしています。EP『Accident』の全貌を占う、ドラマチックで幻想的な一曲に仕上がっています。

Josh da Costa – “Skygirl”

ロサンゼルスを拠点に活動するオルタナティブ/インディー・ミュージシャン、Josh da CostaがStones Throwと契約し、デビューソロアルバムからの第一弾となるシングル「Skygirl」をミュージックビデオと共にリリースしました。Regal DegalやCMONでの活動のほか、現在はNTSのラジオパーソナリティやDrugdealer、Jessica Prattらのサポートメンバーとしても知られる彼が、満を持してソロとしての第一歩を踏み出しました。

Josh da Costaが「至福のギター狂想曲」と表現する本楽曲は、自身の幼少期の記憶やNirvana、The Stone Rosesといったアーティストへの憧憬を反映しています。これら90年代の空気感と、ニュージーランドのFlying Nun Recordsに代表されるThe Cleanなどのバンドの質感を融合させ、独自の現代的なサウンドへと昇華させています。

オンタリオの小さな町から届く、動物たちへのラブレター:Jaguar Sunが描く、きらめくギターと霞がかったシンセが織りなすエモーショナルなドリーム・ポップの世界

Jaguar Sunが、2026年3月27日にBorn Losers Recordsよりリリースされるニューアルバムから、先行シングル「No Turning」を公開しました。本作『Daisy』は、カナダのマルチ楽器奏者Chris Miniellyによるソロ・プロジェクトの最新作であり、成長の軌跡や打ちのめされた瞬間の記憶を鮮やかに編み込んだ作品となっています。

アルバムのタイトルは、制作中に亡くなった愛犬のDaisyとMarmiteに由来しており、喪失への深い省察が込められています。本作は愛する人々への感謝であると同時に、人生の困難な時期に支えとなり、進むべき道へと導いてくれる動物たちへのラブレターでもあります。オンタリオ州南部の小さな町を拠点とするChris Miniellyは、今作でも自身で執筆、録音、プロデュースの大部分を担いました。

音楽的には、ドリーム・ポップ、インディー・ポップ、そしてローファイ・フォークを独創的にブレンドしています。きらめくギターや霞がかったシンセサイザー、幾重にも重なる楽器演奏が、彼のトレードマークである柔らかく切ないヴォーカルと融合。ノスタルジックで感情を揺さぶるような、Jaguar Sun特有のドリーミーな世界観を深化させています。

Luka Kuplowskyがウクライナ詩人Antonychの世界を再構築。トロントの精鋭と共に紡ぐ、ジャズ×ニューエイジの覚醒夢サウンドがNext Door Recordsより登場。

アルバム『The Grass Grows, Antonych Grows (Росте Антонич, і росте трава)』は、3月20日にNext Door Recordsより全世界でリリースされます。本作は、ウクライナの詩人 Bohdan Ihor Antonychによる詩「Forest」や「Spring」をアダ奏曲した「The Grass Grows, Luka Grows」を含む、瞑想的な作品群です。カナダのソングライター Luka Kuplowskyは、合成音と有機的なサウンドが交差する「覚醒夢」のような響きの中で、1世紀前の詩人が抱いたレムコの異教主義や、植物・宇宙・超越への形而上学的な探求を現代の音楽へと転生させています。

ウクライナ系カナダ人としての境界的なアイデンティティを持つLuka Kuplowskyは、Bohdan Ihor Antonychの宇宙的なヴィジョンに共鳴し、本作を一種のトランス状態で書き上げました。アルバムには、西ウクライナに住む親族が電話越しに朗読したウクライナ語の詩が挿入されており、戦場や海を越えた時空の旅を象徴しています。詩人が「私は虫だ」「私は草だ」と唱えるように、Luka KuplowskyもまたYamaha PSRを手に、人間を超えた存在や霊的な成長を捉えるオーディオ・ポエティックなモンタージュを構築しました。

演奏を支えるのは、トロントの実験的音楽シーンの拠点「Tranzac」に根ざした、Evan Cartwright、Josh Cole、Thom Gill、Felicity Williamsといった長年の協力者たちです。さらに、Joseph Shabason、Michael Davidson、Daniel Pencerといった名手たちが加わり、ジャズ、ニューエイジ、コズミック・バラッドが融合した、Ryuichi SakamotoとDavid Sylvianの共作にも比肩する精緻なアレンジを施しています。最終曲「Home Beyond the Star」に象徴されるように、Bohdan Ihor AntonychとLuka Kuplowskyは時代を超えて響き合い、「歌うゆえに私はある」という超越的な真理へと辿り着いています。

「呼吸する音楽」。Sylvan EssoやCalifoneの才人らが結成した Setting、セルフタイトル作を発表。即興の閃きを緻密な構成へと変容させた、瑞々しくも深遠なアンビエント・グルーヴの極致。

ノースカロライナを拠点とするトリオ Setting が、セルフタイトルのニューアルバム『Setting』からの先行シングル「Heard a Bubble」を公開しました。メンバーは Jaime Fennelly、Nathan Bowles、Joe Westerlund の3名で、Califone、Sylvan Esso、Pelt といった多彩なバックグラウンドを持つ熟練のマルチ奏者たちが集結。シンセサイザー、カセットループ、バンジョー、チター、打楽器などを駆使し、即興演奏の自由さと作曲の厳格さを融合させた革新的なサウンドを構築しています。

本作の制作プロセスは「共同創造の多幸感」に満ちており、長年の共演で培われた独自の語彙とフローによって、流れるようなグルーヴが自然発生的に生み出されています。フェネリーは「これまでの音楽活動の中で最も喜びを感じたアルバムの一つ」と語り、ボウルズも「呼吸するように音が生まれる、最も容易で自然なコラボレーションだった」と述べています。アッシュビルの Drop of Sun Studios にて Adam McDaniel のエンジニアリングを得て完成した本作は、即興の火花を緻密なスタジオワークで精緻な構成へと昇華させています。

先行曲「Heard a Bubble」は、執拗なオスティナートが層を成し、サハラ風のリズムにテンダーなジャーマン・ロック(コスミッシェ)の質感が重なる独創的なトラックです。他にも、シンセサイザーが溶岩のように噴出する「Gum Bump」や、疾走する「Derring-do」など、全5曲を通して変化に富んだ風景が描かれます。特定のジャンルに収まることを拒む彼らの音楽は、忍耐強くもエモーショナルで、聴くたびに新たな色彩を放つ変容の記録となっています。

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