Gordi – “High Line”

オーストラリアのシンガーソングライター兼プロデューサーの Gordi が、2026年の幕開けとなるニューシングル「High Line」をリリースし、2月から5月にかけて全豪を巡る大規模なヘッドラインツアーの開催を発表しました。本作は、ARIA賞にノミネートされるなど高い評価を得た2025年の3rdアルバム『Like Plasticine』以来の新作です。長年の協力者である Alex Lahey と共作し、アメリカのシンガーソングライター Christian Lee-Hutson がギターで参加したこの曲は、抑制の効いたプロデュースと鮮やかなストーリーテリングが光る、彼女の親密なソングライティングの真骨頂といえる仕上がりになっています。

完全セルフプロデュースで録音・ミックスまで手掛けた「High Line」は、夏の猛暑の中でアコースティックギターを爪弾く静かな瞬間から生まれ、繊細さと明快さが絶妙なバランスで共存しています。2025年にはシドニー・オペラハウスでの完売公演やタイムズスクエアのビルボードへの登場など、国際的にも大きな飛躍を遂げた彼女。今回のツアーでは、都市部だけでなく地方都市も含む11公演を予定しており、自身の内省的な音楽世界をライブ空間での濃密なコネクションへと昇華させ、オーストラリア各地の観客と再会を果たす重要な機会となります。

The Buoysらのメンバーによる新星Mega Fäunaが始動。伝統的なオーストラリアン・インディーを継承する最新作『softmore』

オーストラリアの音楽シーンで活躍する The Buoys、Sweetie、Wiles のメンバーを含む5人の女性によって結成されたスーパーグループ Mega Fäuna が、ニューシングル「Lifelike」をリリースしました。この楽曲は2026年3月19日に発売予定のニューアルバム『softmore』に収録。それぞれのメンバーが独自の歌声と視点を持ち寄ることで、親密でありながらも壮大なスケール感を持つ楽曲を生み出しています。

彼女たちのサウンドは、オーストラリアのインディー・ミュージックの伝統(Australiana)に深く根ざしたものです。ロマンチックでありながらも抑制が効いており、幾重にも重なる緻密なテクスチャーを持ちながら、肩の力を抜いて聴ける心地よさを兼ね備えています。日常の風景をドラマチックに彩るような、独特の空気感が魅力です。

本作『softmore』は、個々のキャリアで培われた実力と、グループとしての新たな化学反応が融合した一作として期待されています。先行シングル「Lifelike」でも示されている通り、繊細なアンサンブルと広がりのあるメロディは、今日のインディー・シーンにおいて唯一無二の存在感を放っており、アルバムの全貌に大きな注目が集まっています。

Alex Melton、待望のオリジナル・デビュー作『The Process』がリリース。Four Year StrongのAlan Dayを迎え、人生の「過程」に宿る美しさを描く、至高のポップパンク・レコード。

サウスカロライナ州フローレンスを拠点に活動し、パンクの名曲をカントリー風にアレンジした動画で数百万回の再生数を誇るマルチ奏者 Alex Melton が、待望のデビューアルバム『The Process』を3月3日に Pure Noise Records からリリースすることを発表しました。本作は初のオリジナル楽曲集であり、レーベルメイトである Four Year Strong の Alan Day がプロデュースと共同執筆を担当しています。

アルバム発表と同時に公開された新曲「Look Up」は、自己破壊的な衝動や不安をテーマにした楽曲です。Alex Melton は「不安からくる空想の悩みに支配されると、それが現実のものとなってしまう。その負のループを断ち切るには、まず顔を上げ(Look Up)、悩みや思考と正面から向き合い、存在することそのものの中に美しさを見出すことが必要なんだ」と語っています。

アルバム全体を通して、彼は「結果」ばかりを追い求める現代社会の在り方に疑問を投げかけています。「卒業や就職といったゴールを目指す時間は一瞬だが、私たちは人生のほとんどをその道中の『過程(Process)』で過ごしている。その中間にある小さな瞬間に喜びを見出すことこそが、生きる意味ではないか」という彼の哲学が、本作の核心となっています。困難や不安を抱えながらもより良くあろうとがく、その一喜一憂のすべてが人生のプロセスであるという力強いメッセージが込められています。

Snail Mailが新作『Ricochet』を発表。死と再生を見つめる11曲の物語と、ノスタルジー溢れる新曲MVを解禁

Lindsey Jordanによるソロプロジェクト Snail Mail が、ニューアルバム『Ricochet』を3月27日に Matador Records からリリースすることを発表しました。本作は、ノースカロライナ州とブルックリンのスタジオで、Momma の Aron Kobayashi Ritch をプロデューサーに迎えて制作。死やその後の世界といった、これまで避けてきた重厚なテーマに正面から向き合いつつ、彼女特有の卓越したメロディセンスとリズムの明快さによって、感情を浸透させるような超越的なサウンドへと昇華させています。

アルバムからのリードシングル「Dead End」は、郊外の日常や思春期の淡い意識を映し出した楽曲です。The Smashing Pumpkins や Sunny Day Real Estate といったグランジ/エモの影響を感じさせる重厚なギターリフと、Matthew Sweet を彷彿とさせる甘美なメロディが融合。友人たちと何もしないで過ごした日々が、振り返れば「すべて」だったという、シンプルながらも切実な追憶を歌い上げています。

あわせて公開された「Dead End」のミュージックビデオは、Jordan 自身と Elsie Richtor が監督を務め、極寒のノースカロライナ州の田舎町で夜を徹して撮影されました。撮影中に打ち上げた花火を不審に思われ、警察を呼ばれるというハプニングもありながら、楽曲の持つ生々しい空気感を映像に収めています。ニューヨークからノースカロライナへの移住という私生活の大きな転機を経て、アーティストとしてさらなる深化を遂げた彼女の現在地を示す一作です。

Burglar – “Lovey”

アイルランド・ダブリンを拠点に活動するオルタナティブ・ロックバンド Burglar が、ニューシングル「Lovey」をリリースしました。2021年に大学で出会った Willow と Eduardo によって結成されたこのデュオは、Stereolab や Smashing Pumpkins といったアーティストへの共通の愛を糧に独自のアプローチを展開。本作でも、ダブリンの活気あるシーンから生まれる瑞々しいオルタナ・サウンドを聴かせてくれます。

歌詞では、終わりを迎えつつある関係への未練と、そこから立ち直ろうとする再生の決意が切なく描かれています。「前世では夫婦だったはず」という空想や「暗闇の中で眉をなぞる」といった親密な描写を通じ、愛に伴う痛みと「一人でいるよりは怯えていたい」という孤独への恐怖を吐露。ノスタルジックなメロディに乗せて、2025年という時代背景の中での過剰なまでの感情の共有(TMI)と、普遍的な愛の喪失を鮮やかに表現しています。

John Andrews & The Yawns、最新作『Streetsweeper』を発表。70sフォーク・ポップの心地よい気だるさとサイケの調べ。昼寝上がりのような歌声が、都会の喧騒を優しく溶かす。

Cut WormsやWidowspeakのメンバーとしても活動するJohn Andrewsが、ソロプロジェクト John Andrews & The Yawns としてニューアルバム『Streetsweeper』のリリースを発表しました。ロサンゼルスにてLuke Templeをプロデューサーに迎えて制作された本作は、70年代のフォーク・ポップに軽微なサイケデリック要素をまぶした、心地よいサウンドスケープが特徴です。

アルバムの幕開けを飾るシングル「Something To Be Said」では、Andrewsの歌声が「昼寝から目覚めたばかり」のような、絶妙にレイドバックした質感を醸し出しています。そのカジュアルで気だるい雰囲気は、DrugdealerやWoodsといった近しいアーティストたちのファンにも響く、親密で温かみのある空気を纏っています。

この「くしゃくしゃとした軽やかさ」とは対照的に、アルバムのカバーアートやミュージックビデオには「アイスホッケー」という意外なモチーフが採用されています。ブルックリンのレッドフックでスーパー8フィルムを使って撮影された映像に、Andrews自身による手書きのアニメーションが合成されたビデオは、どこか懐かしくも独創的な視覚体験を届けてくれます。

Clutter – “C.L.U.T.T.E.R.”

ストックホルムを拠点に活動する、ノイジーでポップなインディー・バンド Clutter が、ニューシングル「C.L.U.T.T.E.R.」を7インチ盤でリリースしました。バンド名を一文字ずつ綴るキャッチーなフックが印象的なこのA面曲は、まさに彼らのテーマソングと呼べる一曲です。バンドはこの曲を「不完全さへの賛歌」と称しており、互いの存在さえあればすべてがうまくいくと感じられる、永遠に終わらない夜の陶酔感や、バンドとして生きる喜びをストレートなロック・サウンドで表現しています。

一方、数ヶ月前に先行公開されたB面曲の「Superstar」は、より荒々しく研磨されたサウンドでありながら、彼ら特有の「飾り気のない生きる喜び(joie de vivre)」をしっかりと保持しています。洗練された完璧さよりも、荒削りな熱量と仲間との絆を祝福する彼らのスタイルは、スウェーデンのインディー・シーンに新鮮な活気をもたらしています。

Wings of Desire – “Whisper”

Chloe Little と James Taylor によるデュオ Wings of Desire が、2026年の太陰暦に従い、新月のたびにシングルをリリースするというユニークなプロジェクトを始動しました。この一連のリリースは、12月9日のフルアルバム発売へと繋がっていく予定です。プロジェクトの幕開けを飾る最新曲「Whisper」のミュージックビデオは冬至に撮影されており、地球のリズムや自然のサイクルと再び同調することを目的としています。

絶えず変化する文化情勢や混乱を増す世界において、「立ち止まること」が今回の楽曲コレクションに通底するテーマとなっています。シングル「Whisper」について、二人は「新しい命の誕生と、私たちが後に残す永遠の痕跡」を象徴していると語ります。身体のサーカディアンリズム(概日リズム)の中から聞こえてくるささやきを表現した本作は、自然界の鼓動を感じさせる神秘的な一曲です。

ATOMIC LOBSTER – Not a Kink

インディー・オルタナティブ・ロック・トリオの ATOMIC LOBSTER が、ニューシングル「Not a Kink」をリリースしました。Ella Estrella Tischa(ギター/ボーカル)、Daniel Ivory(ベース/ボーカル)、Armando Bleher(ドラム)からなるこの3人組は、活動初期に PJ Harvey や Radiohead といったアーティストから多大なインスピレーションを受け、その音楽的キャリアをスタートさせました。

現在の彼らは、Portishead などのプロジェクトの影響を受け、独自のサウンドをさらに深化させています。ロックを基盤としつつも、よりソウルフルでトリップ・ホップ的な要素を融合させており、進化し続ける彼らの音楽性は、現代のオルタナティブ・シーンにおいて独特の存在感を放っています。

Mitski、通算 8 作目の新作『Nothing’s About to Happen to Me』を発表。孤独と自由が交錯する物語の幕開け

Mitskiが、自身8枚目となるスタジオアルバム『Nothing’s About to Happen to Me』を2月27日にDead Oceansからリリースすることを発表し、リードシングル「Where’s My Phone?」を公開しました。本作は、荒れ果てた家で暮らす隠遁者の女性を主人公とした豊かな物語に没入する構成となっており、社会的な逸脱者としての顔と、家の中で享受する自由という二面性を描き出しています。

先行シングル「Where’s My Phone?」はファズの効いたロックサウンドで、アルバムの多様なエネルギーを予感させます。MVはNoel Paulが監督を務め、シャーリイ・ジャクスンの小説『城の乗っ取り(We Have Always Lived in the Castle)』をベースにした、感情が万華鏡のように揺れ動く野心的な内容です。ゴシック様式の邸宅を舞台に、迫りくる奇妙な侵入者から姉を守ろうとする偏執的な女性をMitskiが演じ、混乱と狂騒が渦巻く心理ドラマが展開されます。

制作陣には長年の協力者であるPatrick Hyland(プロデュース)とBob Weston(マスタリング)が名を連ねています。音楽的には2023年の前作の路線を継承し、ツアーバンドによる生演奏とDrew Ericksonが編曲・指揮を務めるオーケストラを大々的に導入。サンセット・サウンドなどの名門スタジオで録音された重厚なアンサンブルが、Mitskiの描く複雑な内面世界を鮮やかに彩っています。