コラボレーションの寵児から孤高のプロデューサーへ――Fineがニュー・アルバム『Jazz Dreams』で見せる、贅沢なミニマリズムと心を解きほぐす圧倒的なトーン

デンマーク・コペンハーゲン出身の音楽家Fine(Fine Glindvad Jensen)が、来月リリースするニュー・アルバム『Jazz Dreams』を発表しました。エレクトロ・ポップ・グループCHINAHのフロントを務めた過去を持ち、Erika de CasierやAstrid Sonne、IceageのElias Rønnenfeltとの共作や、Dean Bluntとの謎めいたプロジェクトCrying Nudesでも注目を集める彼女。作詞・作曲・プロダクション・録音のすべてを自ら手がけるソロプロジェクトとして、2024年の高い評価を得たデビュー作『Rocky Top Ballads』に続き、より豊潤でスケールの大きな独自のサウンドスケープを構築しています。

アルバムからの最新先行シングル「Everything in the shade」は、Cowboy JunkiesやMazzy Starを彷彿とさせるほんのりとしたカントリー・フォークのニュアンスを纏った、美しくウージィなトーチ・ソングです。静謐でありながらも豊かな広がりを持つミニマルな音像と、微睡むようなヴォーカルが聴き手の緊張を瞬時に解きほぐします。Fine自身が「レコード制作は直線的ではない。部屋に投げ込まれた奇妙なものをそのまま受け入れ、夢自体の論理に身を委ねる。それは残酷だが、自由でもある」と語る通り、不条理さと解放感が同居する幻想的な世界観が見事に表現された一曲です。

すでにリリースされている「I Could」「Run」「Portal」「Moment」といった魅力的な楽曲群とともに構成されるアルバム『Jazz Dreams』は、マルチな才能を発揮するFineの美学が完璧に結実した作品となっています。夢の領域へと引き込まれるような没入感と、聴く者を優しく包み込む穏やかなトーンがアルバム全体を貫いており、シンガーソングライター/プロデューサーとしての彼女の稀有な存在感を確固たるものにする期待の決定盤です。

Fine – “Everything in the shade”

コペンハーゲン出身で音楽院卒のキャリアを持つシンガーソングライター/プロデューサーFine(Fine Glindvad Jensen)が、来月リリースするニュー・アルバム『Jazz Dreams』より最新シングル「Everything in the shade」を公開しました。CHINAHのリードやErika de Casier、Astrid Sonne、IceageのElias Rønnenfeltらとの協働でも知られる彼女。自ら作詞・作曲・録音・プロダクションのすべてを手掛けた本作は、Cowboy JunkiesやMazzy Starを彷彿とさせるカントリー・フォークの気配を漂わせた、夢心地で静謐なトーチ・ソングです。豊潤でありながら削ぎ落とされた浮遊感あふれる音像が、聴き手の神経を穏やかに解きほぐすような深い癒やしと解放感をもたらしています。

Betty Kragが監督を務めたミュージック・ビデオは、Fineが語る「夢の論理に身を委ねる」ようなシュールかつ幻想的な世界観を美しい映像美で可視化した作品です。不条理でありながらも奇妙さを感じさせない独特な没入感と、楽曲が持つ静かな情熱とウージィな質感が緻密にシンクロ。『Rocky Top Ballads』に続く注目の2ndアルバム『Jazz Dreams』の到来を告げるとともに、個人の独立したクリエイティヴィティを追求し続けるFineの類稀なる美学を鮮烈に印象づける仕上がりとなっています。

Yangze – “Stew”

デンマーク・コペンハーゲンを拠点に、現代ポップミュージックの枠組みを拡張し続けるエレクトロニック・ポップ・アーティスト、Yangze(ヤンゼ)が、ニューシングル「Stew」を発表しました。IceageやSmerzなどを輩出したコペンハーゲンの先鋭的クリエイティブ集団/レーベル「Escho」のコアメンバーとしても知られる彼が放つ本作は、北欧のエレクトロニック・シーンならではの冷徹な空気感と、リスナーの感情を激しく揺さぶるエモーショナルな旋律が独創的に融合したナンバーです。

本作「Stew」において、Yangzeは得意とするピッチシフトされたボーカルと、レイヤーを重ねた中毒性の高いシンセ・サウンドをさらに深化させています。様々な音楽的断片やエッセンスを文字通りひとつの鍋でじっくりと煮込んだ(Stew)かのような、カオスでありながらも緻密に計算されたポリリズムと前衛的なビート・アプローチを展開。夜の都市を駆けるような疾走感と、エクスペリメンタルなインディー・ポップとしての高い完成度を誇る、今のコペンハーゲン・シーンの先鋭性を象徴する刺激的な1曲に仕上がっています。


koilwood – “Higher Midnight”

コペンハーゲンの先鋭的レーベル Escho からリリースされた koilwood のシングル「Higher Midnight」は、アーティスト自身が作詞・作曲からプロデュースまでを一手に手がけた、極めてパーソナルで内省的なエレクトロニック・ポップ/インディー・トラックです。Emil Thomsen がマスタリングを務めた本作は、抑制されたトーンの中に独特の緊張感と浮遊感を漂わせています。真夜中の静寂や暗闇の中を彷徨うような繊細な音響設計が施されており、聴き手をじわじわと引き込むような、底知れない磁力を放つサウンドに仕上がっています。

歌詞の面において「Higher Midnight」は、深い孤独や人間関係の曖昧さ、そして自己の感情の揺らぎを詩的に描き出しています。「暗闇の中を動いている、だからこんな気持ちになるんだ」「(君が)頼んだ記憶はないけれど、君のために尽くしている」といった言葉からは、他者との距離感に葛藤し、本心を覆い隠しながらも、どこかで繋がりを求めようとする複雑な心理が窺えます。終盤で繰り返される「There’s something about you(君には何かがある)」というフレーズが、切なさと狂おしいほどの執着をにじませ、余韻の残るサイケデリックな叙情性を生み出しています。


Lola Hammerich – “Going about my day”

Lola Hammerichが、ソロデビューシングル「Going about my day」をリリースしました。Copenhagenを拠点に活動するギタープレイヤー兼コンポーザーである彼女は、幼馴染のAndrea Johansen(aka Snuggle)らと結成したバンドBaby in Vainでの活動に加え、Elias RønnenfeltやFineといったアーティストの作品にも、その緻密でエモーショナルな演奏スタイルを提供してきた実力派です。本作は、そんな彼女が「根っからのギタリスト(Guitar player at heart)」として、溢れる感情をリフへと昇華させた記念すべき初のソロ名義作品となっています。

楽曲は、彼女の持ち味である情感豊かで複雑に編み込まれたギターフレーズを中心に展開します。Copenhagenのインディシーンの空気感をまといながら、タイトル通り日々の何気ない営みの裏にある感情の揺らぎを、雄弁なリフと独自のコンポジションで鮮やかに描き出しています。バンドやサポート活動で見せてきた卓越したスキルはそのままに、ソロアーティストとしてのLola Hammerichのパーソナルな表現世界を強く印象づけるシングルに仕上がっています。


実験的ポップの最前線を走るSmerz、新作EPをリリース。先行シングル「Spring Summer」で見せる自由で開かれた音像

ノルウェー出身のCatharina StoltenbergとHenriette Motzfeldtによる実験的ポップ・デュオ、Smerz(スメーツ)が、5月15日にEschoから全6曲収録のニューEP『Easy』をリリースします。2025年の傑作アルバム『Big city life』や、ClairoやMIKEらが参加したリミックス盤で大きな注目を集めた彼女たちは、現在北米ツアーの準備を進めており、今夏にはRobyn(ロビン)の公演でオープニングを務めることも決定しています。

本作『Easy』は、前作の制作最終盤に楽曲「Easy」を作った際、そこから派生した音楽的アイデアを掘り下げていくプロセスから誕生しました。特定の物語に根ざしていた前作とは対照的に、今作は「日々のジャーナル(日記)」のような、よりオープンで自由なアプローチで制作されています。先行シングル「Spring Summer」に象徴されるように、2025年の春から2026年の春へと移り変わる瞬間のスナップショットを切り取ったような、彼女たち特有の吐息混じりのポップ・サウンドが展開されています。


元Lissのドラマーと映画作家が描く、MØら豪華客演陣を迎えた北欧シネマティック・ポップの深化。A Good Year、ニューアルバム『Play』から新曲「Back of a car」を公開

コペンハーゲンを拠点とする、映画制作者出身のAlbert Hildebrandと元LissのドラマーTobias Laustによるデュオ「A Good Year」が、2026年5月22日にEschoよりニューアルバム『Play』をリリースします。これに先駆け、Koilwood(Horsevision)をフィーチャーした先行シングル「Back of a car」を公開しました。

彼らのサウンドは、シネマティックなテクスチャーと控えめなポップスが融合した独自の世界観を持っており、アンビエント・ポップと電子音楽の間を漂うような視覚的な響きが特徴です。新作『Play』では、Koilwoodのほか、MØ、Tiffi M、Quiet Light、Late Verlane、Alba Akvama、Suisse Airといった多彩なゲスト陣を迎え、アコースティック・ギターやバギーなドラム、重厚なベース・ドロップが混ざり合う、叙情的でアンセミックな楽曲群が展開されます。

2024年に自作映画のサウンドトラック『Sofina』で注目を集め、Horsevisionとのコラボ曲「YSL」が大きなヒットを記録した彼らにとって、今作はより温かみがあり、かつ彼ららしい空気感を深化させた新たなチャプターとなります。カントリーサイドをドライブしているかのような開放感と、リアルな音と合成音が織りなすムード満載のサウンドスケープは、リスニングルームから移動中まで、聴く者の意識をどこか遠くへと運んでくれるでしょう。


Yangze – “Heart-shaped Eyes”

コペンハーゲンを拠点に活動するアーティスト Yangze が、デンマークのレーベル Escho よりニューシングル「Heart-shaped Eyes」をリリースしました。本作は、彼独自のハイパー・ソフィスティケイテッドなポップ・センスが光る一曲で、緻密にレイヤーされた電子音と、エモーショナルでソウルフルなヴォーカルが見事に融合しています。プロダクション面では、細部まで磨き上げられたアヴァン・ポップの質感を持ちつつも、聴き手の心に直接訴えかけるような普遍的なメロディラインが特徴的です。

これまでの活動でも、実験的なエレクトロニック・ミュージックと現代的なR&Bの境界線を自在に行き来してきた Yangze ですが、今作ではより親密で内省的なムードを醸し出しています。「Heart-shaped Eyes(ハート型の瞳)」というタイトルが示唆するように、恋に落ちた瞬間の昂揚感や戸惑いを、複雑なビートとドリーミーなシンセサイザーのテクスチャで描き出しています。スカンジナビアの最先端シーンを牽引する Escho らしい、独創的かつ高品質なサウンドスケープに仕上がっています。

A Good Year – “If I” (feat. Alba Akvama)

A Good Yearが、Alba Akvamaをゲストボーカルに迎えた最新シングル「If I」をリリースしました。本作は、ドリーミーな質感と繊細なエレクトロニクスの要素が溶け合う、彼ららしい洗練されたサウンドスケープが特徴の一曲です。Alba Akvamaの透明感あふれる歌声が加わることで、楽曲に新たな深みとエモーショナルな響きがもたらされており、聴き手を穏やかな内省の世界へと誘います。

制作面では、ミニマルなビートと幾重にも重なる柔らかなシンセサイザーのレイヤーが、歌詞に込められた切なさを際立たせています。これまでも質の高い楽曲を世に送り出してきたA Good Yearですが、今回のコラボレーションでは、個々のアーティストの個性が共鳴し合うことで、よりオーガニックで温かみのある音像へと進化を遂げました。春の訪れを感じさせるような、瑞々しくもどこか哀愁を帯びた、珠玉のインディー・ポップに仕上がっています。

Ydegirl – “Butterfly Knives”

デンマークのアーティスト Ydegirl が、新曲 「Butterfly Knives」 をリリースしました。ベルリンなどの海外拠点を経てコペンハーゲンに戻った彼女が自ら作曲した本作は、ライブ直前に恋人に振られたという突然の失恋の痛みを昇華させた楽曲です。RIP Swirl が追加プロダクションで参加しており、アンビエント・ポップとオルタナティヴ・ロックのミニマリズムが交差する、切なくも温かいサウンドに仕上がっています。

楽曲は、木管楽器や軽やかなテクスチャー、そしてロマンチックな装飾が散りばめられた独創的なアレンジが特徴で、Ydegirl の切実なボーカルが全体を支えています。昨年は Smerz や Mark William Lewis のサポートを務め、Clarissa Connelly のプロジェクトにも参加するなど精力的に活動しており、本作は前作 「Stone Femmes」 に続く、彼女のアーティスティックな進化を示す重要な一曲となっています。