High. – “George” (feat. sweet93)

ニュージャージー州を拠点に活動する、霞んだ轟音とザラついた質感が特徴のシューゲイズ・ロックバンド High. が、新曲「George」をリリースしました。本作では sweet93(かつて『The Voice』の覇者としても知られた Chloe Kohanski)との異色のコラボレーションが実現。シューゲイズの枠組みにオーディション番組出身のボーカリストが加わるという極めて珍しい試みながら、両者の声が重なり合うオーラは、楽曲に比類なき美しさをもたらしています。

「George」は、スローモーションのように展開するドリーム・ポップ・バラードであり、ノイズを纏ったリードギターの響きが、繊細さと力強さを同時に描き出しています。静謐なメロディの中に、感情を揺さぶるノイズの層が幾重にも重なるこの「絶品」の一曲は、ジャンルの境界を超えた説得力を持って聴き手に迫ります。シューゲイズ・ファンのみならず、全てのインディーミュージック好きがチェックすべき、2026年の重要トラックと言えるでしょう。

L.A. Sagne – “Rain On My Skin”

アムステルダムのL.A. Sagneが近日リリース予定のアルバム『Good Company』から、先行シングル「Rain On My Skin」を発表しました。本作は彼らのキャリア史上最もキャッチーな一曲であり、大砲のようなドラムフィルとチェーンソーを彷彿とさせる荒々しいベースラインが、重厚かつ強烈なグルーヴを刻みます。Aメロの削ぎ落とされたタイトなアレンジから、サビで一気に爆発するスラックなギターと生々しいビートへの展開は圧巻で、パンクでありながら驚くほどダンスフルな仕上がりとなっています。

歌詞の面では、個人の絶望や世界を救う術を持たない葛藤を歌いながらも、どこか聴き手を安堵させる不思議な包容力を備えています。バンド自身は「ひどく混乱している」と自称していますが、サウンドには微塵の迷いも感じさせない誠実さと高揚感が溢れています。最後の一節「誰かにとびきり親切にしろ!(GO BE FUCKING NICE TO SOMEONE!)」というメッセージに象徴されるように、パンクの衝動とポジティブな人間愛が共鳴する、エネルギッシュなアンセムです。

talker – “Gold Rush”

ロサンゼルスを拠点とするアーティスト、Celeste Taucharによるソロプロジェクト talker が、ニューシングル「Gold Rush」をリリースしました。この楽曲は、きらびやかで中毒性のあるインディー・ポップの皮を被りながらも、その内側には現代社会における「成功への執着」や「絶え間ない渇望」というシニカルなテーマを秘めています。彼女特有の透明感のあるボーカルと、重層的なシンセサイザーのレイヤーが、まるで黄金郷を追い求めるような高揚感と、その裏側に潜む虚無感を鮮やかに描き出しています。

サウンド面では、90年代のオルタナティブな質感と現代的なポップ・センスが絶妙に融合しており、彼女のソングライティング能力の高さが際立っています。「Gold Rush」というタイトルが象徴するように、一時の輝きを求めて奔走する人々の心理を、時に優しく、時に鋭い洞察力で表現しています。聴き終えた後に残るほろ苦い余韻は、単なるダンスミュージックの枠を超え、聴き手に自らの価値観を問い直させるような深い響きを持っています。

Glom – “One Track Mind”

Sean Dunnevant によるソロプロジェクト Glom が、最新アルバム『Below』のリリースに続き、ファンからの人気も高い待望の新シングル「One Track Mind」を公開しました。本作はアルバムの世界観をさらに補完する一曲となっており、リリース直後の勢いを加速させています。4月には Dashboard Confessional のツアーサポートを務めることも決定しており、5月にソルトレイクシティで開催される Kilby Block Party への出演も発表されるなど、大きな注目を集めています。

さらに、5月13日のナッシュビル公演を皮切りに、アルバム『Below』を提げた北米ヘッドラインツアーがスタートします。buffchick と snowmen をサポートに迎え、5月23日のロサンゼルス(Permanent Records)や6月4日のニューヨーク(Baby’s All Right)を含む各地を巡り、6月6日のワシントンD.C.で千秋楽を迎える予定です。ライブシーンでも着実に支持を広げる Glom にとって、2026年の春はさらなる飛躍のシーズンとなりそうです。

Scarves – “Self Soothing”

シアトルのインディーロック・バンド Scarves が、伝説的プロデューサーの Chris Walla を迎えて制作した新曲「Self Soothing」をリリースしました。ソングライターの Niko Stathakopoulos が率いるこのバンドは、現代社会の不安の中で、親密な歌詞と「壮大でありながら居心地が良く、グリッチが効いていながらもアットホーム」な独特のサウンドを融合させています。本作は、聴き手に落ち着きと希望、そして困難に立ち向かう回復力を与えてくれる、感情の拠り所となるような一曲です。

彼らはシアトルのラジオ局 KEXP のお気に入りとして長年支持されており、Bumbershoot などの大型フェスティバルへの出演や、Deerhoof、The Dodos、PUP といった実力派バンドとのツアー経験も豊富です。確かな実績に裏打ちされた演奏力と、日常の断片を掬い上げるような温かな音楽性は、インディーロック・ファンにとって見逃せない存在となっています。

figure eight – “until the sun swallows the earth” / “hummingbird”

カリフォルニア州オークランドを拠点に活動する figure eight が、Cherub Dream Records よりニューシングル「until the sun swallows the earth / hummingbird」をリリースしました。Nash Rood と Abby Goeser がプロデュースを手掛けた本作は、メンバーそれぞれの個性が光る2曲を収録。表題曲の「until the sun swallows the earth」では、Abby Goeser の歌声とピアノ、Nash Rood のギターとベース、そして Nicky Esparza のドラムが一体となり、終末を想起させる壮大なタイトルとは裏腹な、繊細で親密なアンサンブルを奏でています。

カップリングの「hummingbird」でも、Abby Goeser のボーカルを中心に据えたスリーピース編成による一貫したサウンドを提示しており、バンドとしての結束力の強さを感じさせます。Nash Rood や Nicky Esparza、さらには Nicholas Coleman(1曲目)らによる緻密なソングライティングは、オークランドのインディーシーンらしいDIY精神と、洗練された叙情性を兼ね備えています。太陽が地球を飲み込むその時まで鳴り響くような、普遍的で美しいメロディが印象的なダブルA面シングルです。

DJ_Dave – “one4u”

ニューヨークを拠点に活動する DJ_Dave が、自身のアイデンティティを象徴するニューシングル「one4u」をリリースしました。彼女は「Live Coding(ライブ・コーディング)」という手法を駆使し、ステージ上でリアルタイムにプログラミング言語を入力して音楽を構築する次世代のプロデューサー/DJです。本作でも、その緻密に設計されたデジタルなビートと、エモーショナルなボーカルが融合。テクノロジーと人間味あふれるポップセンスが交錯する、彼女ならではの先鋭的なダンスミュージックに仕上がっています。

この楽曲は、単なるフロア向けのトラックに留まらず、自身の内面やリスナーへの親密なメッセージをコードに込めたような温かみを感じさせます。アルゴリズムが支配する現代の音楽制作において、あえてそのプロセスを可視化し、表現の一部へと昇華させる彼女のスタイルは、ハイパーポップ以降の新しいエレクトロニック・ミュージックのあり方を提示しています。「one4u(あなたのための一曲)」というタイトルの通り、パーソナルな感情とプログラマブルな精緻さが共鳴し、聴き手を未知のグルーヴへと誘います。

CATSINGTON – “many gears ago”

ロサンゼルスを拠点とするバンド CATSINGTON が、近日リリース予定のアルバム『don’t be embarrassed』より、新曲「many gears ago」のミュージックビデオを公開しました。ボブ・フォッシー監督の映画『All That Jazz』(1979年)の映像をフィーチャーしたこのビデオは、バンドが奏でる「思わず微笑んでしまうような、あるいは少し眉をひそめて考え込んでしまうような」ドリーミーなサウンドと見事に共鳴しています。ソングライターの Jeff Katz を中心とした4人編成による、繊細で万華鏡のようなアンサンブルが、視覚と聴覚の両面から独特な浮遊感を作り出しています。

歌詞の面では、時を経て変化していく「心の歯車(gears)」をメタファーに、自己愛と「他の誰かになりたい」という切実な変身願望の矛盾が描かれています。「ステージの上で隠れる方がずっと楽だ」という一節は、映画の煌びやかさと虚無感の対比を象徴しており、自分自身を忘れたいと願いながらも、大切な誰かを忘れられず、自分を変えてほしいと請う人間の脆さが浮き彫りになります。Jeff Katz によるプロデュースと Will Evans によるマスタリングが、この内省的でどこか演劇的な物語に、現代的で温かみのある響きを与えています。

M Train – “Losing My Sleep”

Foehn RecordsからリリースされるM TrainのEP『Listen, Take It In』に収録されている「Losing My Sleep」は、静止と運動の対比を鮮やかに描き出した一曲です。歌詞には、暗闇の中に長く留まりすぎたことによる焦燥感や、自らの声や眠りさえも失っていくような孤独な内面が綴られています。「野生の自然」と「孤独な街の工業地帯」という、車窓から眺める風景のような対照的なイメージが、かつて自ら築き上げた城の廃墟から逃れ、新たな刺激を求める切実な旅路を象徴しています。

本作の物語は、理屈の通る事実ではなく、未知の見知らぬ人や新たな遊戯を求める、より本能的で触知的な渇望へと向かっています。過去の残骸から埃を払い落とし、影を背負いながらも感情に従って進もうとするその姿は、まるで開閉を繰り返す電車のドアのように、終わりと始まりの境界線上に位置しています。自己喪失の恐怖と、それを振り切って前へ進もうとする意志が、吹き付ける風の感触とともにエモーショナルに表現されています。

Fieldress – “Please, Me”

Fieldressがリリースしたニューシングル「Please, Me」は、自分自身のニーズを大切にし、遊び心を忘れないことをテーマにした一曲です。アラメダのビーチで幼い頃の自分が「小さなエビ」のように跳ね回っている写真をジャケットに採用しており、そこには「何がしたい?」と自分に問いかけ、純粋に遊びを選んでいた幼少期の記憶が投影されています。

このリリースに合わせてミュージックビデオも公開されており、楽曲全体を通して「大人になっても自分の心の声を聞き、遊ぶ時間を持つこと」の大切さを優しく伝えています。忙しい日常の中でも、幼い日の自分のように自由な感性を持ち続けるための、ささやかなリマインダーのような作品に仕上がっています。

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