Arctic Monkeys、Fontaines D.C.、Florence + The Machine、Gorillazといった数々のトップアーティストのプロデュースを手がけ、かつてはSimian Mobile Discoの一翼を担ったイギリスの鬼才James Ellis Ford(James Ford)が、ニューシングル「Overtones」をリリースしました。この楽曲は、彼が2023年に発表したソロデビュー作『The Hum』に続く、今夏リリース予定のセカンドソロアルバム『Lost In Another World』のオープニングを飾るトラックです。
本作『Lost In Another World』は、彼が生存率約30%という非常に攻撃的ながんの一種、急性骨髄性白血病(AML)の診断を受け、過酷な化学療法の合間に病院の病棟でレコーディングしたという驚異的な背景を持っています。過酷な闘病生活の中で彼を支えるため、妻が病室に用意した折りたたみ式のイケアのテーブルの上にシンセサイザーを展開。James Ellis Fordはラップトップを駆使し、曲作りから演奏、ボーカル、録音、そしてミックスに至るまでの全工程を、たった一人で病院のベッドの上で完結させました。
先行シングルである「Overtones」は、彼が直面していたはずの死への恐怖や実存的な不安、痛みを微塵も感じさせない、きらびやかで極めて穏やかなシンセポップに仕上がっています。本人が「フィルターを通さず、頭に浮かんだ最初の言葉をラップトップに歌い込んだ。自分が大丈夫だと言い聞かせるための激励(ペップトーク)であり、迫り来る恐怖を紛らわせ、戦うための武器だった」と語るように、このアルバムは恐怖や愛、安らぎ、痛み、そして最終的な希望といった「病の最前線」の感情が奇跡的な美しさでパッケージされた、真に特別な輝きを放つ作品です。
