Xay Cole – “Whatsapp”

サンフランシスコを拠点に活動する Xay Cole が、最新アルバムに続くニューシングル「Whatsapp」をリリースしました。10代の頃から北カリフォルニアの実験的パンクシーンで研鑽を積んできた彼は、自身のレーベル「Chris Records」を運営。2013年から多彩な名義やコラボレーションを通じて精力的に作品を発表し続けてきました。

2021年からは現在のソロ名義での活動を本格化させ、昨年には自身2作目となるスタジオアルバム『LUCY BIRTHDAY BLACK HOLE』を発表しました。長年のキャリアで培われた実験的な精神と、パンクシーン出身ならではの独自の感性が融合したサウンドは、ソロ活動においてさらなる進化を遂げています。

Astralorp – “On The Danceflood”

We Were Never Being Boring Collectiveから、Andrea FaccioliとNiccolo Fornabaioによるデュオ、Astralorpのニューアルバム『On The Danceflood』がリリースされた。彼らは自らのスタイルを「ディスコマティカ(Discomatica)」と定義。エレキギターをシンセサイザーのように操り、アルペジオを駆使してベースとメロディを同時進行させる独特の奏法と、ビデオゲームやディスコ、マスロック、オルタナティブを縦横無尽に行き来するドラムが融合した、唯一無二のサウンドを展開している。

特筆すべきは、本作が一切のシーケンスやオーバーダブ(多重録音)を使用せず、Ivan Antonio Rossiによって完全にライブでレコーディング・ミックスされた点だ。BaustelleやVinicio Caposselaといった著名アーティストのサポートも務める実力派の二人が、手足、ギター、ドラムのみを駆使して作り出す音楽は、まさに「人間が演奏するエレクトリックなDJセット」と呼ぶにふさわしい。

Exiter – “Death Star”

Spirit Goth Records より、Exiter の新曲「Death Star」がリリースされました。2024年にドリーム・ポップバンド Shimmertraps の元メンバーによって結成されたこのプロジェクトは、オルタナティヴ・ロック、エレクトロニック、スロウコアの境界線を自在に行き来します。そのサウンドは「太陽の下に放置されたカセットテープ」と評され、歪んだギターの霞の中で既存のジャンルが溶け合い、混ざり合うような、独特で落ち着きのないエネルギーを放っています。

今作を含むアルバム『Temporary Empty』は、名だたるエンジニア陣(Dylan Seawright、Dylan Wall)を迎え、彼らの変幻自在な音楽性を象徴する仕上がりとなりました。グランジの衝動が炸裂するタイトル曲から、ハードコアの要素を持つ「How/Copy」、そして幻想的なシンセとアコースティックギターが織りなすダウンテンポな「Dolphins Make A Heart」へと、決して直線的ではない、驚きに満ちた音の旅を提示しています。

Maggie Gently – “Death By Candle”

サンフランシスコを拠点に活動するインディー/オルタナ・ロック・アーティスト、Maggie Gentlyがニューシングル「Death By Candle」をリリースした。ニューイングランドから愛する人のためにカリフォルニアへと移住した経験を持つ彼女の音楽は、メロディックで心に響くインディー・ロックを基調としながら、エモの影響を感じさせる独特のアクセントが特徴だ。

新曲「Death By Candle」では、安定した生活の中に潜む閉塞感や、変化を求める葛藤が描かれている。歌詞の中では、自宅でケーブルテレビを眺めて過ごす現状を、食卓を照らす「キャンドルによる死(Death By Candle)」という言葉で比喩的に表現。大都会の喧騒と内省的な孤独、そして一歩踏み出そうとする強い意志が、透明感のあるギターサウンドとエモーショナルな歌声に乗せて綴られている。

LISASINSON – “Me Acostumbré”

LISASINSONの待望のニューアルバム『Desde Cuando Todo』のリリースを目前に控え、先行シングル・サイクルの最後を飾る「Me Acostumbre」が公開された。本作は、前作「Lanzarote」でも示唆されていた80年代の残響を確固たるものにしており、緻密に構築された空気感と、かつてないほど情感豊かな旋律、そしてエレクトリックで壮大な高揚感が融合した、音楽的・感情的な傑作に仕上がっている。

歌詞では失恋を乗り越える過程が描かれており、「自分を傷つけ、内側で涙を流させたものを恋しく思わないことに慣れた」という癒やしのマントラが、やがて激しくも優しい感情へと変化していく。フロントウーマンのMiriamによる類まれな力強い歌声は聴く者の心を揺さぶり、間近に迫るアルバム本編への期待を最高潮に高めている。

Girl Scout – “Operator”

スウェーデンのインディー・ポップバンド Girl Scout が、満を持してフルレングスのデビューアルバム『Brink』をリリースします。アルバム制作には、Wednesday や Snail Mail との仕事で知られる Alex Farrar を共同作業者に迎えました。先行曲「Same Kids」に続いて公開された新曲「Operator」は、中毒性のあるリフが炸裂するガレージ・ロック・ナンバーで、電話交換手をテーマにしたエネルギッシュな一曲に仕上がっています。

バンドのリーダーである Emma Jansson は、この曲を「バカげたギターリフと歌詞、そしてビートを持つ最高の曲」と称しています。自身が生まれる前に姿を消した電話交換手という存在に対し、深い思い入れはないとしつつも、「もし今も交換手がいて、電話越しにとても魅力的な声が聞こえてきたら面白いのでは?」という突飛な空想を形にしました。遊び心あふれる電子音や勢いのあるサウンドが魅力の楽曲です。

Agassi – “Keine Energie geht verloren” (feat. Frank Spilker)

このテキストは、2022年に急逝した親友への深い追悼の意を込めて綴られたものである。書き手は、自分自身に多大なインスピレーションと影響を与えた亡き友人のエネルギーや音楽への向き合い方を、自身の内に留め、継承していくことを切に願っている。

その想いを象徴するのが、共通の友人が贈った「Keine Energie geht verloren(エネルギーは決して失われず、ただ形を変えて受け継がれる)」という言葉だ。この一節は、友人が形を変えても常に傍にあり続けるという確信と、失われた悲しみを永遠の絆へと昇華させる力強いメッセージとなっている。

R. Missing – “Killing the Club Heart”

ニューヨークを拠点に活動するSharon ShyとToppyによる謎めいたプロジェクト R. Missing が、新曲「Killing the Club Heart」をリリースしました。前身プロジェクト The Ropes 時代のモリッシーを彷彿とさせる歌詞やダークウェーブの要素を継承しつつ、今作ではさらに徹底した「乖離」と「孤立」を表現。張り詰めたギターとシンセの質感が不安定な世界を描き出し、それをタイトな電子ビートが辛うじて繋ぎ止めるような、虚無的で緊張感のあるサウンドを展開しています。

歌詞では「ロンドンは世界ではない」「音楽は世界ではない」と冷徹に突き放し、「音楽がクラブの心を殺している」「音楽が君の愚かな心を殺している」という扇動的でニヒルなフレーズが繰り返されます。かつてのデタッチャメント(無関心・分離)をさらに深めた彼らのスタイルは、ダンスフロアの熱狂とは対極にある、冷たく研ぎ澄まされた独自のダーク・ポップを確立しています。

Alex Siegel – “False Alarm”

シンガーソングライターの Alex Siegel が、モントリオールの冬の始まりに録音した新曲「False Alarm」をリリースしました。本作では、過去の作品『Headspin』や『Daydreaming Pilot』でもタッグを組んだ Tyler Johnson と数年ぶりにスタジオ入り。ロサンゼルスのビーチ近くの旧スタジオで書き始め、カナダの静かに雪が降り積もる離れ家で完成させたという、対照的な環境を経て生まれた一曲です。

アートワークには、彼がずっと前にギリシャで撮影し、最近になってスキャンしたフィルム写真が使用されています。「群衆の中で誰かを見失い、孤独や断絶を感じる」という楽曲のテーマに、そのイメージが完璧に合致したと彼は語っています。柔らかな制作環境とは裏腹に、内省的でどこか切なさを漂わせる Alex Siegel らしい繊細なサウンドに仕上がっています。

Exsonvaldes – “En Sentido Contrario” (featuring Helena Miquel)

フランスのインディー・ロックバンド Exsonvaldes(エクスソンヴァルデス)が、Helena Miquelをフィーチャーした新曲「En Sentido Contrario」をリリースしました。本作は彼女との3度目のコラボレーションであり、バンド史上初めてサビのボーカルを完全に外部アーティストに委ねるという、深い信頼関係から生まれた一作です。サウンド面では彼らが10代を過ごした90年代ロックへのオマージュを捧げており、ニルヴァーナの「Come as You Are」を彷彿とさせる、コーラス・エフェクトを効かせたドロップDチューニングのギターサウンドが印象的です。

歌詞は「もし高速道路を走っていて周囲が皆逆走しているように見えたら、間違っているのは自分の方だ」というメンバー間の冗談から着想を得ています。当初はフランス語で「狂人たちに囲まれて」という書き出しで制作されましたが、最終的にはより情緒的な響きを持つスペイン語のタイトル「En Sentido Contrario(逆走)」が採用されました。自分だけが正しいと信じる危うさや孤独を、疾走感あふれるロックサウンドに乗せて描き出しています。

1 8 9 10 11 12 203