Sean Solomon – “Finish Line”

LAのアンダーグラウンド・ロックバンドMoaningの元メンバーとして知られるSean Solomonが、デビュー・ソロアルバム『The World Is Not Good Enough』より新曲「Finish Line」をリリースしました。同曲は、自身もアニメーターとして働く中で直面した「夢の仕事」への幻滅をテーマにしており、企業買収やレイオフによって夢が潰える理不尽さと、愛する人々が抱える苦悩を「ずっとトレッドミル(ランニングマシン)の上を走っていた」という痛烈な比喩で描き出しています。

ProducerにJarvis Taveniereを迎え、Shannon Layらが参加した本作は、Sean Solomon自身の少年時代のような直感的な期待と、大人として直面する現実の狭間で揺れ動く感情を8つの楽曲に凝縮しています。アニメーターとしての手腕を活かしたミュージックビデオやRichard Scarry風のジャケットアートなど、音楽の枠を超えたクリエイティビティを発揮するSolomonにとって、本作は日々の仕事の苦労さえもインスピレーションへと変える、誠実で独創的な表現の結晶となっています。


Tasha – “Summer”

シカゴを拠点に活動するシンガーソングライターのTashaが、Bayonet Recordsよりニューシングル「Summer」をリリースしました。本作は、夏の盛りの高揚感とその後に訪れる終わりの気配、そして去りゆく季節への切実な執着を、彼女らしい繊細な筆致で描き出した楽曲です。シャンパンを飲みながら過ごすポーチでの時間や、長く続く夕食のひとときといった日常の断片を、「偶然の真実の愛」という言葉と共に詩的に昇華。柔らかな時間の中に潜む、喪失への予感と愛おしさが同居する独創的な世界観を提示しています。

歌詞の中では、自分好みに調律された古いギターや、光に輝く青い海、そして都市の風景が、彼女のパーソナルな記憶と重なり合うように綴られています。ゆったりと流れる時間の中で「失いつつあるものから目を逸らす」という内省的な独白は、聴き手に深い余韻を残します。都会的な洗練とフォークの温もりが溶け合うサウンドは、まさに「夏の終わり」という刹那的な季節を象徴しており、現代のオルタナティブ・シーンにおける彼女の卓越したソングライティング能力を改めて証明する一曲となっています。

Aldous Harding – “Venus in the Zinnia” (feat. H. Hawkline)

ニュージーランドのシンガーソングライター、Aldous Hardingが、5月8日にリリース予定の5thアルバム『Train on the Island』から、セカンドシングルとなる新曲「Venus in the Zinnia」を公開しました。長年の協力者であるジョン・パリッシュが共同プロデュースを務める本作は、ウェールズのSSWであるH. Hawklineを迎えたチャーミングなデュエット曲です。ミュージックビデオでは、太陽の光が降り注ぐ日常の中で、二人が終わりのないFaceTimeを続けているような様子が描かれています。

アルバム発売後の5月末からは、この新作を携えた欧州および北米ツアーの開催も決定しています。H.ホークラインは今作の演奏面でもベースやギターで参加しており、前作以上に親密で洗練されたアンサンブルが期待されます。独創的な世界観を持つ彼女が、最新作でどのような音楽的深化を見せるのか、世界中のインディー・ミュージックファンから熱い注目を集めています。


Brown Horse – “Comeback Loading”

イギリスのインディー・カントリーバンドBrown Horseが、サードアルバム『Total Dive』を今週金曜日(4月10日)にLoose Musicからリリースします。アルバムの発表に合わせ、メンバーそれぞれが本作に影響を与えた作品について語る動画を公開しました。また、あわせて公開された新曲「Comeback Loading」のミュージックビデオでは、メンバーたちがツアー用のバンを整備する様子が描かれています。

ソングライターのPatrick Turnerによると、この新曲はBruce Springsteenが整備士を演じた「I’m On Fire」のビデオから着想を得ています。歌詞については、彼が育った環境でよく目にした「皮肉めいたTシャツのスローガン」のような軽薄な言葉を、故郷の記憶や幼馴染たちが抱える現実の問題といった重みのあるテーマへと結びつけたといいます。サビにはSpringsteenへのオマージュも込められており、懐かしさと現実が交錯する一曲となっています。


サックスからギター、そして「歌」への回帰。Zoh AmbaがMatadorから放つ、テネシーの泥と祈りが宿る渾身のデビュー作『Eyes Full』

ニューヨークを拠点に活動するサックス奏者 Zoh Amba が、Matador からの初フルアルバム『Eyes Full』のリリースを発表し、先行シングル「Another Time」を公開しました。ニューヨークのアヴァンギャルド・シーンで新進気鋭のサックス奏者として脚光を浴びた Amba ですが、本作では自身の原点である楽器、ギターへと回帰。故郷であるテネシー州キングスポートでの生い立ちを背景に、ブルースとアパラチア・フォークが混じり合う、泥臭くも自由なサウンドを提示しています。

アルバムの核心にあるのは、小さな町で生きる労働者階級の人々の生活へのまなざしです。「本当に見られ、聴かれることを必要としている人々の心に届いてほしい」という Amba の願いが込められた本作は、ノースカロライナ州アシュビルの Drop of Sun Studios でライブ録音されました。親友の Kevin Hyland(エレキギター)と、数年前にニューヨークの路上で出会った Jim White(ドラム)が参加し、親密かつ生々しいセッションが記録されています。

これまで言葉を持たないサックスやインストゥルメンタル音楽を通じて超越的な表現を追求してきた Amba にとって、歌うことやギターに戻ることは、自身の暗い幼少期の記憶と向き合うプロセスでもありました。「何かから逃げようとしても、結局は追いつかれてしまう。だから向き合わなければならない」と語る通り、言語と歌という新たな表現手段を得たことで、自身の内面と過去を深く見つめ直した、極めてパーソナルで重要な一作となっています。


Charlie Forrest – “Golden Wisdom”

ハンプシャーを拠点に活動するシンガーソングライター、Charlie Forrestがニューシングル「Golden Wisdom」をリリースしました。伝統的なフォークと90年代初頭のアメリカン・ローファイを独自にブレンドした彼のサウンドは、The ClashのPaul Simononをも魅了しています。新EP『Golden Wisdom』の背景には、窓の外の松の木や谷底を流れる川など、ハンプシャーの田園風景が色濃く反映されており、温かみのある楽器編成と親密なボーカルが、聴き手を心地よい空間へと誘います。

デビューEP『Moon is Bright』がGuy GarveyやGideon CoeをはじめとするBBC Radio 6 Musicの各DJから熱い支持を受けたほか、NPRやKEXPといった海外の有力メディアでも注目を集めてきました。近作もKCRWのチャートでトップ30入りを果たすなど着実に評価を広げており、独創的なテクスチャーと郷愁を誘うメロディを武器に、インディー・フォークシーンで独自の存在感を放っています。


Aubory Bugg – “i think i had something once”

ナッシュビルを拠点に活動するシンガーソングライターAubory Buggが、ニューシングル「i thought i had something once」をリリースしました。Bonnie RaittやCarole Kingといった往年のクルーナーを彷彿とさせる歌声を持つ彼女は、情景描写豊かな歌詞で知られています。本作でも、街灯が灯る瞬間の切なさや、かつての親密な記憶を鮮やかに描き出し、ノスタルジックで温かみのある世界観を提示しています。

歌詞の中では、過ぎ去った「良い時間」をその最中に気づくことの難しさや、刻々と変化し続ける自己を受け入れる葛藤が綴られています。「まばたきする間に過ぎてしまう」ほど速い時間の流れの中で、子供のような純粋な視点を失いつつある喪失感と、それでも過去の輝きを瞳の裏に追い求める切実な想いが、エモーショナルなヴォーカルを通じてリスナーの心に深く語りかけます。


NewDad – “Kick The Curb”

アイルランドのインディー・ロックバンド NewDad が、新曲「Kick The Curb」をサプライズ・リリースしました。本作は、sign crushes motorist 名義でも活動する希代の才能、Liam McCay をプロデューサーおよび共同執筆者に迎えて制作された、眩暈を覚えるほどに美しく幻想的なナンバーです。バンドは昨年12月、心機一転を図るためにメジャーレーベルの Atlantic Records UK を離れる決断を下しており、本作はその新たな門出を飾る独立後初のシングルとなります。

ボーカルの Julie Dawson は、レーベルを離れたことで「自分たちの作る音楽に対して、かつてないほど幸福で満たされた確信を持っている」と語り、今後はインディペンデントな形で新曲を届けていく意向を明かしています。どこかノスタルジックでありながら、紛れもなく自分たちらしい原点を感じさせるサウンドは、長年のファンへの感謝とともに、今後数ヶ月にわたって続く新たな音楽的展開への期待を抱かせる一曲に仕上がっています。

マンチェスター出身の5人組Truthpaste、サックスやバイオリンが織りなす独自の音響工作。数年の歳月を経て完成した「友情の歌」を携え、デビューEP『I Don’t Know Either』をリリース

マンチェスター出身のインディー・グループ、Truthpasteが、デビューEP『I Don’t Know Either』のリリースを発表し、先行シングル「Friendship Is The Truth」を公開しました。

2022年に結成された彼らは、ボーカル兼サックスのEsmé Larkをはじめとする5人編成で、現在はロンドンを拠点に活動しています。ポップ、アコースティック・フォーク、エレクトロニック・ミュージックを融合させた独自のサウンドスケープを展開しており、今作は前作「Bus Song」に続く、待望のニューシングルとなります。

新曲「Friendship Is The Truth」についてLarkは、メンバーのEuanとClaireが数年前に奏でていたメロディがずっと耳に残っており、昨年の夏にようやく曲として完成させたと語っています。結成からの年月を経てメンバー同士の絆が深まった今だからこそ形にできた、文字通り「友情の歌」に仕上がっています。


runo plum – “pink moon”

ミネソタを拠点に活動するシンガーソングライター runo plumが、来月リリースのニューEP『Bloom Again』から、新曲「pink moon」を公開しました。Nick Drakeを彷彿とさせる、アコースティックギターの弦を擦る音まで聞こえるような催眠的で親密な調べが特徴の本作。タイトルは、自身のパートナーでありコラボレーターでもある Noa Francis との初デートの後に書かれたことに由来しており、「滅多にない幸運」を意味する「ブルー・ムーン」と、女性同士の恋愛であることを掛け合わせた、極めてテンダーなラブソングに仕上がっています。

録音は初デートの翌晩、ベッドに横たわりながら行われた当時の音源がそのまま採用されています。runo plum 自身、「初めてこの曲を奏でた時の特別な感情は、後から再現することが不可能だった」と語る通り、恋に落ちた直後の「ハネムーン期」特有の瑞々しく強烈な熱量が封じ込められています。先行シングル「butterflies」に続く本作は、混沌とした日常の中で聴き手を優しく癒やす、私的でかけがえのない音楽的ドキュメントとなっています。

1 2 3 115