L.A. Sagne – “Rampage”

オランダ・アムステルダムを拠点とするバンド、L.A. SAGNEがニューシングル「Rampage」をリリースしました。本作は「愛するがゆえに街を破壊し、物をなぎ倒したくなる衝動」をテーマに、過激で荒々しく、かつスピーディーなサウンドで構成されています。彼らはこの曲を「致命的なセレナーデ」や「破壊的なラブレター」と表現しており、愛が持つ爽快さと危うさの両面を、いたずら心たっぷりに描き出しています。

サウンド面では、炭酸が弾けるようなエネルギーと叫びが混ざり合い、聴く者の心を揺さぶる躍動感に満ちています。メンバー同士は非常に親密な友人関係にありますが、自らを「母親の誕生日パーティーに予告なしで現れてほしくないタイプ」とユーモアを交えて自称するなど、型破りでエッジの効いたキャラクターも魅力の一つです。一筋縄ではいかない彼らのパンキッシュな姿勢が、この新曲にも色濃く反映されています。

Dry Socketが放つ、怒りのセカンドアルバム『Self Defense Techniques』。先行曲「Rigged Survival」で暴く、現代社会の搾取と絶望。3月27日、Get Better Recordsより解禁。

ポートランドを拠点に活動するハードコア・パンクバンド Dry Socket が、2024年のデビュー作『Sorry For Your Loss』に続くセカンドアルバム『Self Defense Techniques』を3月27日に Get Better Records からリリースすることを発表しました。バンドは、初期の Ceremony や G.L.O.S.S.、Negative Approach といった伝説的バンドを影響源に挙げており、ジャンルの核心を突く鋭いサウンドを追求しています。

先行シングルとして公開された「Rigged Survival」は、生活コストが高騰し、自らの人生から締め出されていくような息苦しい現実を告発する楽曲です。ボーカルの Dani Allen は、「私たちは従順さと生産性だけで価値を測られるシステムの中で目覚め、芸術や喜びといった人間らしい活動さえも贅沢品になってしまった。自分を壊すような労働と、医療費一回でホームレスになりかねない恐怖に怯える日々への、押しつぶされそうな感情を込めた」と語っています。

音楽面では、この「搾取される側のパニック」と、富豪たちの強欲に囲まれた「閉所恐怖症的な感覚」を、高速で荒々しいパワーバイオレンス的なスウィングに乗せて表現しています。システムによって仕組まれた生存競争の理不尽さを叩きつけるような、激しくも切実な一曲に仕上がっています。アルバムリリースに合わせて、大規模なツアー日程も公開されました。

スペインのLe Murが新曲「Lapislázuli」を解禁。喪失と色彩をテーマに、メタルとポストロックが交錯する最新EPがリリース

スペイン・ムルシアを拠点とするバンド Le Mur が、2026年3月25日にリリースされるニューEP『Bruto』から、先行シングル「Lapislázuli」を発表しました。本作はアンダルシアのレーベル Spinda Records への移籍後初となる記念すべき作品で、現在レーベル公式サイトにて予約受付が開始されています。

新曲「Lapislázuli」は、わずか2分強という短い演奏時間の中で、「喪失」をポジティブに再定義しています。去っていった人々が残したものを認め、感謝することで、その存在が自分自身の「色彩」の一部になるという、内省的で感情豊かなメッセージを提示。楽曲の象徴的な世界観を視覚的に補完する、Willy Palazón が撮影・編集を手がけた公式ミュージックビデオも同時公開されました。

サウンド面では、メタル、パンク、マスロック、ポストロックを縦横無尽に駆け抜ける Le Mur 独自のアイデンティティが凝縮されています。抑制された緊張感から激しいダイナミズムへと変化する構成は、彼らの真骨頂とも言える「本能的かつ内省的」な叙事詩を描き出しており、新境地を見せるEP『Bruto』への期待を抱かせる一曲となっています。

エモの旗手が贈る、深淵なる内省の記録。Free Throwが放つ第6作『Moments Before The Wind』解禁

ナッシュビルを拠点とする5人組エモ・パンクバンド Free Throw が、ニューシングル「A Hero’s Grave」を Wax Bodega からリリースしました。あわせて、通算6枚目となる最新アルバム『Moments Before The Wind』が3月27日に発売されることも決定。ボーカル兼ギタリストの Cody Castro は本作について、終わりのない廊下やドアの枠に囚われたような精神的な「境界性(リミナリティ)」をテーマにしていると語っています。

2012年の結成以来、Hot Mulligan や New Found Glory との共演を経てジャンルを象徴する存在へと昇華した彼らですが、今作ではその勢いを一度緩め、人生の転換点における内省を深く掘り下げています。名作『Those Days Are Gone』の10周年ツアーの前後で、長年のパートナーである Brett Romnes と共に録音された本作には、喪失と再生、そして新たな命の誕生を控えた喜びといった、激しい個人的動乱の記憶が刻まれています。

全11曲からなるこの作品は、ミッドウェスト・エモの繊細さとパンクの熱狂、そして重厚なオルタナティブ・ロックを即興的に融合させたサウンドが特徴です。ファンや批評家から高く評価されてきた「剥き出しの脆弱さ」を感じさせる歌詞は健在で、人生の岐路に立つ一瞬の静寂をリアルに描き出した、バンドにとって極めて重要な一作となっています。

Clutter – “C.L.U.T.T.E.R.”

ストックホルムを拠点に活動する、ノイジーでポップなインディー・バンド Clutter が、ニューシングル「C.L.U.T.T.E.R.」を7インチ盤でリリースしました。バンド名を一文字ずつ綴るキャッチーなフックが印象的なこのA面曲は、まさに彼らのテーマソングと呼べる一曲です。バンドはこの曲を「不完全さへの賛歌」と称しており、互いの存在さえあればすべてがうまくいくと感じられる、永遠に終わらない夜の陶酔感や、バンドとして生きる喜びをストレートなロック・サウンドで表現しています。

一方、数ヶ月前に先行公開されたB面曲の「Superstar」は、より荒々しく研磨されたサウンドでありながら、彼ら特有の「飾り気のない生きる喜び(joie de vivre)」をしっかりと保持しています。洗練された完璧さよりも、荒削りな熱量と仲間との絆を祝福する彼らのスタイルは、スウェーデンのインディー・シーンに新鮮な活気をもたらしています。

Cashier、待望のデビューEP『The Weight』をリリース。轟音と90sエモが交錯する新鋭

ルイジアナ州ラファイエットを拠点とする4人組バンド Cashier が、デビューEP『The Weight』を2026年3月13日に Julia’s War Recordings からリリースします。先行シングル「Like I Do」は、彼らの武器である重厚なサウンドと緻密なメロディが融合した一曲。これまでに Dinosaur Jr. や Nothing といった巨頭たちと共演し、DIYサーキットで培った圧倒的な存在感を、故郷のケイジャン・ルーツを大切にしながら全米へと広げています。

今作では、これまでのサウンドにあった不協和音の層をあえて削ぎ落とし、より鮮明で力強いトーンを追求しました。全5曲を収録したこのEPは、地元のプロデューサー Chad Viator のホームスタジオで録音され、欲望、不安、断絶といったテーマを研ぎ澄まされたソングライティングで表現しています。90年代エモの疾走感を彷彿とさせるリズムと、緻密に構成されたギターリフが、バンドの「音の定義」をより明確なものにしています。

最大の見どころは、リーダー Kylie Gaspard による直球で情熱的なヴォーカルです。彼女の飾り気のない言葉は、重厚なリフの中でも確かな「感情の錨(アンカー)」として機能しています。「誰もが重荷(The Weight)を背負って生きている」という厳しい現実を直視しながらも、それを共有し、手放そうとする衝動に意味を見出す本作。強靭なエネルギーと抑制が共存する、2026年オルタナ・シーン注目のデビュー作が誕生しました。

Total Controlのボーカルが新バンドStation Model Violenceを始動。Buz (R.M.F.C.)らと紡ぐ、伝説的パンクCrisisの血統と「田園的サイケデリズム」が交錯する濃密な衝撃作。

オーストラリアのパンクシーンを代表する Total Control、Den、R.M.F.C. のメンバーが集結した新たなスーパーグループ、Station Model Violence が始動しました。セルフタイトルのデビューアルバムの発表にあわせ、先行シングル「Heat」が公開。情熱と鋭いフォーカスが同居するこの楽曲は、シーンの重要人物たちが再び手を取り合ったことで生まれた、圧倒的な推進力を感じさせる仕上がりです。

中心人物の Dan Stewart は、今作のインスピレーションの源として、Iggy Pop が Neu! のサウンドを「田園的なサイケデリズム」と評したエピソードを挙げています。2019年末の日本ツアー以来、パンデミックによる長い停滞期を経てシドニーへ移住した彼は、自身の血管に沈殿した静滞を打ち破るべく新バンドを結成。かつて断念したプロジェクト KX Aminal の楽曲を吸収しながら、盟友たちと共にこの新たな「獣」を創り上げました。

アルバムの制作には1年の歳月が費やされ、Mikey Young がミキシングを担当。伝説的なパンクバンド Crisis を彷彿とさせる緊張感と、複雑に重なり合う音像が特徴です。シングル「Heat」は、ココナッツの香りと生々しい汗の匂いが漂うような、彼ら独自の美学と音楽的野心が結晶した一曲となっており、2026年のオルタナティブ・シーンにおいて大きな注目を集めています。

シアトルのFilth Is Eternalが放つ新境地。新作より、攻撃性と旋律が共鳴する「Stay Melted」公開。無気力な世界を断ち切るパンクの衝動と、美しき真実が宿る衝撃の進化を見よ。

シアトルのパンク・カルチャーを牽引する4人組 Filth Is Eternal が、ニューアルバム『Impossible World』を3月17日に MNRK Heavy からリリースすることを発表しました。2023年の傑作『Find Out』に続く本作では、ボーカルの Lis DiAngelo が「より美しく真実なものへと向かっている」と語る通り、バンドの武器であるアグレッション(攻撃性)を保ちながらも、これまで以上にメロディやハーモニーを重視した劇的な進化を遂げています。

アルバムからの先行シングル「Stay Melted」は、Scowl をも彷彿とさせるキャッチーなメロディックさが際立つナンバーです。バンドはこの曲について、「世界がゴミの山のようで無気力になってしまう時、その無気力さこそが最大の敵になる。自分を完全に見失う前に、何かを断ち切らなければならない」という切実なメッセージを込めています。

今作のレコーディングとミックスは Taylor Young が担当し、ゲスト陣には The Blood Brothers の Johnny Whitney、Fall Out Boy の Joe Trohman、Baroness の Gina Gleason ら豪華な面々が名を連ねています。ハードコア・パンクの衝動と、研ぎ澄まされた旋律が交錯する『Impossible World』は、彼らがパンク・シーンの枠を超えた存在であることを証明する一作となるでしょう。

マサチューセッツの雄Landowner、待望の新作。結成以来の美学「抑制と精密」が最高潮に。先行シングル「Rival Males」を皮切りに、最も完成されたミニマル・パンクの全貌が今明かされる。

マサチューセッツ州西部を拠点とするパンクバンド Landowner が、2026年2月27日に Exploding in Sound Records からリリース予定の5枚目のアルバム『Assumption』より、先行シングル「Rival Males」を公開しました。彼らの音楽は、歪みを一切排除した「研磨されたようにクリーンでミニマルなパンク」という独自のスタイルを貫いており、タイトかつ高速なリズムセクションと、エフェクトなしで鋭く叩きつけるギターサウンドが特徴です。

バンドの創設者 Dan Shaw が当初掲げたコンセプトは、「Antelope が Discharge の楽譜を読んでいるかのような不条理なサウンド」を追求する「weak d-beat(弱いDビート)」という架空のジャンルでした。2017年に現在のライブバンド編成となって以降、この抑制とミニマリズムを極めた実験的なアプローチは、グローバルなシステムや現代社会の不条理を鋭く突く歌詞と融合し、The Fall や Uranium Club にも比肩する唯一無二のアイデンティティを確立しました。

最新作『Assumption』は、オンライン上の情報の断片から安易に結論を下したり、思考をAIに委ねたりする現代の「想定(Assumption)」という多層的なテーマを冠しています。長年の活動で培われた機械的な精密さと人間味あふれる躍動感が共存しており、彼らのキャリアにおいて最も結束力が強く、完成された作品となっています。

Awful Din – “GTFO My Basement”

ニューヨーク・ブルックリンを拠点とするエモ・パンクバンド Awful Din が、1月28日に We’re Trying Records からニューアルバム『ANTI BODY』をリリースする。先行公開された「GTFO My Basement」は、クリスマスの夜のどんちゃん騒ぎが激しい喧嘩に発展した実体験に基づいた楽曲だ。若さゆえの不安定な関係性を、キャッチーかつ誠実なメロディック・パンクへと昇華させている。

2014年の結成以来、ブルックリンの地下室からフランス領カナダのバーまで各地でライブを重ねてきた彼らは、Saves The Day や Texas Is The Reason に影響を受けた「ほろ苦く内省的、かつ希望を感じさせる」サウンドを特徴としている。本作は Studio G にて Jeff Verner と Ross Colombo により録音・ミックスされ、ニューヨークのDIYシーンで培われた彼らのエモ・サウンドをより進化させた渾身の一作となっている。

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