Thrill JockeyからリリースされるBIG|BRAVEの10枚目のアルバム『in grief or in hope』は、バンドにとって極めて重要な転換点となる一作です。長年のツアーパートナーであるLiam Andrewsが正式にスタジオ制作に加わり、Robin Wattie、Mathieu Ballと共に、より高密度で重厚なギターアンサンブルを構築。圧倒的なディストーションの嵐の中に、剥き出しの脆弱性が同居する革新的なエレクトロ・アコースティックのビジョンを提示しています。
先行シングル「the ineptitude for mutual discernment」は、Mathieu Ball自らが手がけた映像と共に、アルバムの核となるメッセージを象徴する楽曲です。この曲は2015年の作品『Au De La』で探求されたテーマをさらに拡張したものであり、過去のモチーフを引用しながらアーティストとしての進化を証明しています。オートチューンを施されたRobinのボーカルが、山脈のように巨大で曖昧なコードの狭間で孤独を際立たせ、聴き手に強烈なインパクトを残します。
本作全体を通して、ドローンやヘヴィ・ミュージックの美学をポップソングの形式に落とし込み、ライブレコーディング特有の巨大な音像が捉えられています。激しいインストゥルメンテーションの中にキャッチーなメロディを織り交ぜることで、悲しみと希望、生と死といった人間が共有する深い感情のうねりを表現。葛藤や超越を鮮明に描き出す本作は、BIG|BRAVEがこれまでに築き上げたキャリアの集大成であり、未来への力強い宣言となっています。
