ARTIST : Yumi Zouma
TITLE : No Love Lost to Kindness
LABEL : Nettwerk
RELEASE : 1/30/2026
GENRE : altpop, indiepop, indierock
LOCATION : Christchurch, New Zealand
TRACKLISTING :
1. Cross My Heart and Hope to Die
2. Bashville on the Sugar
3. Drag
4. Blister
5. Phoebe’s Song
6. Cowboy Without a Clue
7. Chicago 2am
8. Judgement Day
9. Did You See Her?
10. Every False Embrace
11. 95
12. Waiting for the Cards to Fall
3大陸4都市に散らばるメンバーが、物理的な距離を創造性の燃料へと変えて完成させたYumi Zouma(ユミ・ゾウマ)の5枚目のアルバム『No Love Lost To Kindness』。かつての幻想的なドリーム・ポップの枠を押し広げ、中毒性のあるシンセと生々しいボーカル、そして時に激しく突き動かすようなダイナミックなプロダクションが融合した、バンド史上最も勇敢な一作となっています。
アルバムの幕開け「Cross My Heart and Hope to Die」では、マイケル・ジャクソンを彷彿とさせる優雅で自信に満ちた滑り出しを見せる一方、「Bashville on the Sugar」ではCage the Elephantのような躍動感あるベースラインと鋭いギターが炸裂。さらに「Blister」では、ボーカルのクリスティ・シンプソンが「なぜそんなことをするの?」と叫ぶように歌い、従来の心地よさから一歩踏み出したロックな風格を漂わせています。
感情の中核を成すのは、クリスティがADHDの診断を受けた経験を辿った「Drag」です。歪んだギターとインダストリアルな質感が、失われた時間への悲しみと自己受容の解放感を劇的なサビへと昇華させています。また「Phoebe’s Song」では、2000年代初頭のノスタルジアを呼び起こすNokiaの着信音を背景に、日記のように親密な歌詞が綴られ、リスナーを甘く切ない記憶の旅へと誘います。
本作は、時差や制作上の葛藤といった「摩擦」を隠すことなく刻み込んだ、持久力の記録でもあります。静かに幕を閉じる終盤まで、メロディの美しさはそのままに、より鋭利で正直な表現へと進化した彼ら。結成10年を経て、離れ離れの場所にいながらも決してバラバラになることはなく、変化を恐れずに突き進むバンドの強固な結束が証明された傑作です。





