00年代のブルックリン・アンダーグラウンドを象徴するノイズ・パンク・バンド、Parts & Laborが14年間の沈黙を破り、7月10日にダブルアルバム『Set of All Sets』をリリースして本格的に再始動します。Dan FrielとBJ Warshawに加え、かつて在籍したドラマーのChristopher WeingartenとJoe Wongが合流した4人編成で制作された本作は、79分にわたる壮大な「アポカリプス・ポップ」の奔流であり、かつての騒々しいエネルギーを新たな次元へと昇華させています。
アルバムは、複雑に絡み合うリズムや電子音、そして量子論や人新世といった現代的なテーマを内包した、知的ながらも荒々しいロックアンセムが特徴です。先行配信された20分にも及ぶ叙事詩「Endless Cycle」をはじめ、バンドはテクノ・ファシズムや強欲な資本主義が蔓延する現在の社会状況を背景に、あえて「ユートピア」を夢想し、不可能に挑む姿勢を貫いています。
長年の活動休止期間を経て、メンバー個々がソロ活動や映画音楽制作などで研鑽を積む中での帰還は、単なる懐古的な再結成ではありません。かつて彼らが鳴らしたDIY精神溢れるノイズの轟音は、当時以上に混迷を深める現代社会への「解毒剤」として再構築されました。再び結集した彼らは、鳴り止まないフィードバック・ループの中に、希望を切り拓こうとする力強い意志を込めています。
