Lina Filipovich – Music for an imaginary dancefloor EP

ミンスク出身でパリ在住のLina Filipovichの「Music for an imaginary dancefloor」は、クラブ・ミュージックと、もっと奇妙でとらえどころのない抽象的なものとの境界空間を探求する作品。神経質で、変化に富み、様々なディレイによって増幅されたこのLPは、2022年の6月から12月にかけてアナログ・シンセサイザーで即興的に書かれたもの。

無調のドローンと大気のテクスチャーは、木炭の空とシルクのタペストリーのイメージを伝えます。現実と身体から解き放たれた理想的なパラレルワールドは、レッドカーペットの敷かれた廊下を自由に浮遊する、より幽玄なものへと向かっていきます。

「これまでの作品では、既存のサウンドを使って新しい作品を作っていました。様々な伝統や文脈から素材を流用し、脱文脈化することに興味がありました。しかし、このアルバムでは、解体するのではなく、マシンの美学と私のイマジネーションに頼って、マシンと共作しようと試みています」

リナのLPは、汗ばむような熱の夢の余韻に似て、背筋をなぞり、脈拍を上げ、柔らかい肌に鳥肌が立つよう。暗闇の魅惑の中で精霊の言葉を語るように。