Elephant Micah – ‘Globe Rush Progressions’ (Blue Sanct)

Globe Rush Progressions

今回の旅の目的は別のところにあり、温泉自体はその目的地から近いところで、どこかいいところはないかなと、探していて出てきた場所であった。普段温泉行くときは旅館で食事はせずに、素泊まりにして温泉街の店で食べ歩くのが好きであったが、事前の情報では、近所になんか食べれそうな感じの場所が見当たらないので、定石通り料理付きプランにした。そして、旅館に着いて思ったのは、そのプランにしておいて大正解だった。温泉街と呼べるような場所は一切なくて、周りはただの民家だけ。まぁ、たまにはこんな感じのも良いかなと、のんびりやりました。さて、この作品もたまたま見つけたのですが、最初この名前を見たときはふわっとした記憶でしたが、調べてあのレーベルからの人かと、記憶が繋がりました。それにしても Blue Sanct ってまだ動いていたんだ。そしてこのひとは意外とマメにリリースしていたんだね。でも Blue Sanct からのリリースとなると9年振りくらいになるようです。Joe O’Connell の化身である Elephant Micah は、フリーフォークと呼ばれる音楽が出てくる以前からそんな感じの音楽をやっていた。後方で聞こえてくるフィールドレコーディングや空気感のある録音スタイルは、初期の頃から変らずこのシンガーの特徴。そして絶望と幸福がない交ぜになっている唄世界も昔から変ってない。更に調べたら録音自体は2000年代中盤に行われたものらしく、最新の音源ではなさそうだ。でもこの感触が一番落ちつく。普段の生活から少し離れたい時にはもってこいです。

7.0/10

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Jerusalem In My Heart – ‘Mo7it Al-Mo7it’ (Constellation)

Mo7it Al-Mo7it

温泉宿に到着し、夕飯まで少し時間があったので、近くを散歩しようと女将になにかいいとこありますか?と尋ねると、近くに百観音なるプレイスがあるようで、行ってみることにした。女将の手書き地図を頼りに永遠と続く階段をの登り、やっとの思いで目的地に到着。百体あるか確認しなかったが、ひとつひとつ番号と人に名前が書かれていて、女将が言うには、とにかく一生懸命お祈りすればご利益があるとのことであった。賽銭的な入れ物が見当たらい替わりに、線香を立てる器があり、台の下を探っているとライターや線香が出てきた。そいつを頂き、手を合わせ、お祈りをする。神様には頼み事をしてもご利益はないと聞いていたことがあったので、いつもなんとなく、こんにちわ、みたいなことを頭の中で語りかけていたが、今回も一生懸命と言われても、何か思いつかず、こんにちわになってしまった。他の人はいつも何を念じてるんだろう。直接宗教とは関係ないが、エルサレムと聞くと、やはりイスラムを想起してしまうもの。この Jerusalem In My Heart は、ベイルートにルーツを持つ人と他の映像家が手を組んだプロジェクトで、音楽以外の要素も深く関係しているようです。映像等を確認していないので、音楽についてだけ語ると、やはり宗教的、または土着的な要素が強く反映されており、アラブの伝統音楽を基本として、それをより深いフィールドへ向わせている。端的に言えばフリーフォークなアラブ音楽で、瞑想的で即興的。アラビックな音楽を取り入れたものは、色々なものがありますが、付け焼き刃的なものも少なくないなか、この音楽家はちゃんと消化していて、音楽を吐き出している。その代わり地下感はかなり強いので、さらっと聞けるようなものではないですね。

6.5/10

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Hey Colossus – “How to tell time with Jesus”

Hey Colossus

ロンドン/サマセットのフリーク・サイケ・8ピース Hey Colossus の8作目になる新作アルバム Cuckoo Live Life Like Cuckoo から新たな音源です。”How to tell time with Jesus” は、クラウトロック、民族音楽をミックスしたような、コズミックなミニマル・サイケ。アルバムは Mie Music から 4/1 にリリース。

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Mountainhood – “White Shroud”+

Mountainhood

Time-Lag Records や Blackest Rainbow からリリースを重ね、前作は Blackburn Recordings からリリースをしていたニューヨーク・シティに住む Michael Curtis Hilde によるフリーフォーク Mountainhood の新曲が幾つかアップされています。こちらは最近 Little Wings のカセット・ヴァージョンをリリースしていた Gnome Life Records からリリースされるアルバム Spagyric からの音源です。ヴァイナル・ヴァージョンは他のレーベルから出るのかな?

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Hookworms – “In Our Time”

前も彼等だったか忘れましたが、バンドの画像検索をしててグロ画像ばっかでてきてへこんだことがあったけど、このリーズの Hookworms の場合もキツいのでお気をつけて。ドローン、フリーク・フォークなサウンドである彼等の最新アルバム Pearl Mystic が、 Gringo Records から 3/4 にリリースになります。アルバム収録曲 “In Out Time” は以下でストリームできやす。

MV & EE – ‘Fuzzweed’ (Three Lobed)

ライブアルバムはプロパーのアルバムとしてカウントしないのが普通ですが、MV & EE の場合はどうでしょう。彼等もスタジオ作は何枚もリリースしてるし、通常通りそれらをアルバム作として認識するので問題ないと思う。もしライブ作もカウントしてしまったら、MV & EE の場合は、自身のレーベルから手作りジャケットにCDRを差し込んだラフなテイストなものを少量限定で頻繁に出しているのでえらいことになる。でも最近はもう出してないのかなと思ってみたら、昨年も物凄い数を出しておりました。MV & EE のライブ音源がLPになるパターンは今回が初めてではないが、ヴァイナルで出る場合、ここ最近はスタジオ作が続いていたので、CDR作なんて手に入らないし、チェックしてないから、久々に生の MV & EE を聴いたことになる。そして、今作は Woods の Jeremy とかが参加して5人編成で行ったものらしい。ライブ前にスタジオなどで音合わせはしているのだろうと思える部分と、即興だなと感じるものが混ざっているが、どちらかというと普通に制作したスタジオ作よりも、即興な要素が混じっている MV & EE の方が好きなこともあり、本作は釣り合いが取れていて良い感じ。Woodsist からの前作は曲によって参加アーティストがかなり違っていたから、今度はこのメンバーだけでスタジオ作も聴いてみたいと思わせる内容でした。

7.0/10

Ashley Paul – “Soak the Ocean”

ブルックリンを拠点にするフリー・フォーク、即興、実験サウンドの女性プロデューサー Ashley Paul が、昨年の Slow Boat に続いて新作アルバムをリリースするようです。”Soak the Ocean” は、先行曲になりますが、実験性は保ちながらも、いつもよりもヴォーカルを重ね、音色も綺麗な可愛い曲。アルバムは 3/18 に REL Records からリリースになりますが、たのしみですね。

Grouper – ‘The Man Who Died in His Boat’ (Kranky)

Type 以降は、レーベルがよく分かんなかったんで、Kranky に収まってもらったのは分り易くて好都合です。そしてその Type から 2008年にリリースされた GrouperDragging A Dead Deer Up A Hill (今回同時に再発)は、それ以降の Grouper よりも、最も Grouper していたというか、そこから彼女はどんよりと深い方向に向かっていった。と、言ってもこの当時でもそれなりにドローンを基調としたスタイルであったので、一般的なフォーク・ソングに比べたらかなり屈折した音楽ですが。でも、言うなれば最もポップであったと言われる作品と同時期に録音されていたらしい未発表音源を集めたものがこの The Man Who Died in His Boat だそう。よくある未発表音源がリリースされる場合は、大体がお金以外の他ならないと思うのですが、こちらの作品集はそういうものでもなさそう。彼女自身がこれらの曲をリリースしなかったのは、Grouper としての音楽ではないと自己診断したからなのか、ただ曲が気に入らなかっただけなのか、それともすっかり忘れていただけなのか。初期段階でこのようなフォーク・ソングを密かに作っていた彼女がその後、実験性を高めていったのはなんでだったんだろう。そして、このような音楽をやることはもうないのだろうか。それは今年中には出るらしい本当の新作アルバムで判るでしょう。

8.0/10

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