ブルックリンを拠点に活動する Frances Chang のシングル「Is affect real?」は、彼女の音楽的探求の現在地を示す象徴的な楽曲です。タイトルの通り「感情(アフェクト)の本質」を問いかけるような哲学的なテーマ性を孕みながら、彼女のルーツであるDIY精神に根ざした raw(生々しい)な感情の揺らぎが、リスナーの心にダイレクトに突き刺さる仕上がりとなっています。
このシングルを包含する彼女の3枚目のスタジオアルバム『been thinking bout confession』は、自己の内面とそこに広がる未知の深淵を深く掘り下げた、シンセの色彩を帯びた実験的なポップ・ミュージックの探求作です。作品の多くは100年前のベビーグランドピアノを使って書き上げられ、ブルックリンのサンセット・パークにある彼女の自宅と、長年の共同制作者である Andréa Schiavelli のクイーンズ・マスぺスにあるスタジオを行き来しながら、じっくりとレコーディングが進められました。
アルバム全体として本作は、Frances Chang が培ってきたDIYの衝動的なエネルギーを、より複雑で詩的な音響世界へと昇華させています。オーケストラによる壮大なアレンジメントと、彼女らしい一癖ある電子音やアナログなアプローチが美しく織り交ざり、親密でありながらも壮大な、唯一無二のサウンドスケープを構築しています。
