実験電子音楽家Elori Saxlと名手Henry Solomonが贈る新境地。ミニマリズムと現代ポップが融合した、シンセと木管楽器の親密な対話。ロサンゼルスの夜が生んだ、直感的で身体的なデビュー作。

プロデューサー兼作曲家の Elori Saxl と、実力派サクソフォニスト Henry Solomon が、デュオとしてのデビュー・アルバム『Seeing Is Forgetting』から、先行シングル「Reno Silver」をリリースしました。本作は、アメリカのジャズの抽象性、ニューヨークのクラシック・ミニマリズム、そして現代ポップスのコード感やフックを融合させた野心作です。Elori の奏でるアナログシンセ(Juno-106)の切実な響きに、Henry のバリトンサックスとバスクラリネットが寄り添い、直感的かつ身体的なアンサンブルを構築しています。

Elori Saxl は、フィールドレコーディングと電子音、管弦楽器を融合させる手法で高く評価され、Google や SFMOMA など多岐にわたるメディアへの楽曲提供でも知られる実験音楽家です。一方の Henry Solomon は、Vampire Weekend や HAIM、Miley Cyrus といったトップアーティストの作品に参加し、アニメ『シンプソンズ』のショートフィルムではリサ・シンプソンの演奏を担当するなど、ジャズからポップスまでを網羅する卓越したプレイヤーとして活躍しています。

ロサンゼルスでわずか数晩のうちに録音されたこのアルバムは、二人の間に流れるテレパシーのような直感と、その場の音響空間、そして繊細な調和のグラデーションを克明に記録しています。緻密な現代的プロダクションを背景にしながらも、即興的な「存在」と「脆弱さ」を重んじた楽曲群は、ミニマリズムの新たな地平を切り拓いています。制作の舞台裏から生まれた「Reno Silver」の映像と共に、二人の音楽家による親密で物理的な対話がここに結実しました。