コペンハーゲンを拠点に活動し、日記のような真摯さと皮肉めいたユーモアを融合させたエモーショナルなインディー・ポップを紡ぐアーティスト Sasha Adrian。これまでに『Token』(2023年)、『Shell』(2024年)という2枚のEPをリリースしてきた彼女が、待望のデビュー・フルアルバムに向けてニュー・シングル「wish that i had called u」を発表しました。前作「Always, Almost」でも従来のラブソングの枠組みを再定義した彼女ですが、今作では誰もが通り過ぎるものの、音楽としてはあまり深く掘り下げられてこなかった「ティーンエイジャーの友人同士の間に生まれる、信じられないほど親密な絆」に焦点を当てています。
サウンド面では、アップビートなオルタナティブ・ロックのトーンを採用し、すべての感情が研ぎ澄まされ「この関係が永遠に続く」と信じて疑わなかった瑞々しい季節を表現。しかし同時に、その高揚感の裏には物憂げで内省的な陰影(カウンターシェイド)が忍ばされており、二度と戻らない日々へのノスタルジーと切ない憧憬がシネマティックに描き出されています。「当時はすべてを知っているつもりだったけれど、それが永遠には続かないなんて思いもしなかった」と彼女が語る通り、あの頃の深く愛おしく、自由で、現在の自分を形作った決定的な時代を、ありのままで美しい記憶として呼び覚ますような、優しくも胸を締め付ける一曲です。
