GIFT – “Pinkhouse Secret Rave” (Redux)

ニューヨークを拠点に活動するGIFTが、バンドの初期曲を大胆に再構築した「Pinkhouse Secret Rave (Redux)」を公開しました。最新アルバム『Illuminator』の制作を経て、シンセサイザー主導のダンスサウンドをより深く追求するようになった彼らは、クリエイティブな試みとしてこの曲に着手。楽曲を一度解体し、ゼロから積み上げ直すことで、エネルギーに満ち溢れたダンスフロア向けのトラックへと変貌を遂げさせています。

新曲の公開に合わせ、GIFTは新たなライブ日程もアナウンスしました。地元ニューヨークの「Nightclub 101」での公演を皮切りに、9月にはイギリスを巡るツアーも予定されています。サイケデリックな陶酔感と現代的なダンスミュージックのダイナミズムを融合させ、進化を続ける彼らの現在地を、音源とステージの両面で示す新章の幕開けとなっています。


The Lemon Twigs – “2 or 3”

The Lemon Twigsが、5月8日にリリースされるニューアルバム『Look For Your Mind!』より、最新シングルを公開しました。本作の核となるコーラス部分は、メンバーのBrian D’Addarioが昨年ブエノスアイレスで初めて演奏した翌朝、夢の中で聴いたメロディと歌詞をそのまま書き留めたものだといいます。夢の中の言葉をはっきりと記憶し、楽曲へと昇華させるという、彼らにとっても極めて珍しく神秘的なプロセスから誕生した一曲です。

楽曲のテーマについてBrianは、「彼女は僕の2倍も3倍も濃い人生を歩んできた」という歌詞の一節から、教養も経験も自分よりはるかに勝る恋人を持つ男性の姿を想起したと語っています。彼女にふさわしい自分であろうと、不慣れな美術や歴史に興味がある振りを装う男のいじらしさや背伸びを、彼ららしい瑞々しいソングライティングで描き出しています。アルバムへの期待をさらに高める、ユーモアと哀愁が同居した仕上がりです。


生活の中に咲く愛と、失われることを恐れない変化の記録——Widowspeakが16年の歳月を経て辿り着いた、最もロマンチックで最もリアルな第7作

ニューヨークを拠点に活動するWidowspeakが、2022年の『The Jacket』以来となる通算7枚目のアルバム『Roses』を6月にリリースすることを発表しました。先行シングル「If You Change」では、何かが壊れることを恐れて「新品同様の状態(ミント・コンディション)」のまま維持しようとする心理と、実際に使われ愛されることで初めて「本物」になるという対照的な概念が描かれています。本作は冬のギリシャ・イドラ島にある古いカーペット工場で、長年のツアーメンバーと共にレコーディングされました。

16年にわたるキャリアを経て、中心人物のMolly HamiltonとRobert Earl Thomasは現在、夫婦として生活を共にしています。彼らは音楽活動の傍ら、ウェイトレスや大工としての日常を営んでおり、その「働く人々」としての視点が本作に深いリアリズムを与えています。アルバムでは、接客の合間の小さな観察や繰り返される日々の営みが、ロマンチックな愛の情景と交錯するように描かれています。劇的な展開よりも、日常の細部にある美しさや痛みに光を当てることで、Widowspeak特有のノアールで豊潤な世界観が表現されています。

サウンド面では、ドリーム・ポップや気だるいバラードに、The Rolling StonesやNeil Youngを彷彿とさせる普遍的なロックの影響が溶け込んでいます。Mollyの質感豊かな歌声とRobertの本能的なギタープレイの相互作用は、プロデューサーも務めるRobertの手によって、スタジオでの儚い魔法をそのまま封じ込めたような生々しさを保っています。強く握りしめれば溶けてしまうキャンディのように、壊れやすく一時的なものだからこそ価値がある——そんな「愛」そのもののようなリアリティが、この11作目の完成度を象徴しています。


Beach Boys 風の多幸感から『サイコ』風の音響崩壊まで。D’Addario 兄弟がブルックリンの極小スタジオで錬成した、予測不能な変化球だらけのパワーポップ最新形

The Lemon Twigsが、通算6作目となるニューアルバム『Look For Your Mind!』を5月8日にCaptured Tracksからリリースします。本作は、これまでスタジオ作業を兄弟二人で完結させてきたD’Addario兄弟にとって転換点となる一作で、Reza MatinやDanny Ayalaといったライブバンドのメンバー、さらにTchotchkeのEva Chambersを初めてスタジオ録音に迎え、彼らの持ち味である躍動的なライブサウンドをレコードに封じ込めることに成功しました。

アルバムの核心には、黄金時代のギターポップへの深い造詣と、それを現代的に再解釈する鋭いソングライティングが貫かれています。先行シングル「I Just Can’t Get Over Losing You」に象徴されるように、一見ストレートなポップスでありながら、意表を突く展開や複雑なハーモニー、さらにはアイリッシュ・フォークやドローン音楽の要素までを織り交ぜる実験精神が発揮されており、単なるリバイバルに留まらない独自の地平を切り拓いています。

また、本作のポップな佇まいの裏側には、現代社会の狂気や格差、AIへの懸念といった、2026年現在の不穏な空気が色濃く反映されています。ブルックリンの狭いスタジオで録音された楽曲群は、Beach Boys風の美しいバラードから、不気味な逆再生サウンドや「サイコ」風のチェロが唸る実験的な終曲まで多岐にわたり、バンドの成熟と飽くなき探究心を証明する野心的な仕上がりとなっています。

Tchotchke & The Lemon Twigs – “Tchotchkes”

ブルックリンを拠点とするガールズ・トリオ、Tchotchkeと、ダダリオ兄弟率いるThe Lemon Twigsによる楽曲「Tchotchkes」は、両バンドの親密な協力関係を象徴する一曲です。The Lemon Twigsのブライアンとマイケルがプロデュースを手掛けたこの楽曲は、彼らが得意とする60年代から70年代のバロック・ポップやパワー・ポップのエッセンスが凝縮されており、ノスタルジックでありながら現代的な輝きを放つサウンドに仕上がっています。

バンド名(イディッシュ語で「骨董品」や「小物」の意)を冠したこの楽曲は、遊び心に溢れた構成と、重層的で豊かなハーモニーが特徴です。緻密に作り込まれた楽器演奏とキャッチーなメロディが融合し、聴く者を万華鏡のようなポップな世界観へと誘います。Tchotchkeの持つキッチュでエキセントリックな魅力が、The Lemon Twigsの洗練された制作技術によって最大限に引き出された、極上のポップ・アンセムと言えるでしょう。

The Lemon Twigs – “I’ve Got A Broken Heart”

The Lemon Twigs は、2024年のアルバム『A Dream is All We Know』に続き、Captured Tracks から新しい7インチシングルをリリースします。

A面の「I’ve Got A Broken Heart」は、兄の Brian D’Addario による純粋なジャンル・パワーポップです。一方、B面の「Friday (I’m Gonna Love You)」は弟の Michael D’Addario による楽曲で、こちらは(エレキ・シタールも登場し)少しだけサイケデリックな要素が加わっています。どちらの曲も確実に耳に残る魅力的な作品です。

GIFT – Wish Me Away (Men Seni Suyemin Remix)

GIFTの傑作シングル「Wish Me Away」が、カザフスタンを拠点とするプロデューサー、Men Seni Suyeminによって推進力のあるリワークを施されました。彼は、オリジナルの持つドライビングなシューゲイズサウンドを、ヴィンテージなエレクトロニックドラムと輝くようなシンセを重ねることで、レトロなダンスフロアアンセムへと変貌させています。オリジナルのギターとボーカルはそのままに、新たな息吹が吹き込まれました。

GIFT – Destination Illumination (lovetempo Remix)

高い評価を得た2024年のアルバム『Illuminator』のリリースに続き、GIFTがブルックリンのディスコ錬金術師lovetempoによる新リミックスを公開しました。

lovetempoは、「Destination Illumination」に新たな視点をもたらし、楽曲本来のアンビエントな雰囲気を催眠的なバンガーへと変貌させています。

JayWood、シングル「ASSUMPTIONS」と共にアイデンティティを深く掘り下げる新作『Leo Negro』を発表

カナダのクリエイター、JayWood がニューアルバム『Leo Negro』のリリース計画を発表しました。

現在モントリオールを拠点とする、Polaris Music Prize にノミネートされた実力派である彼は、最近いくつかのシングルを発表し、それぞれの曲で自身の作品の異なる側面を際立たせてきました。JayWood は Tune-Yards と共に「BIG TINGS」を制作した後、「UNTITLED (swirl)」ではソロで取り組んでいます。

そして今、彼は次のステップへと進む準備ができています。ニューアルバム『Leo Negro』は9月5日にリリースされ、JayWood が本当の自分を世界にさらけ出す作品となっています。

彼は次のようにコメントしています。
「これは僕の最も正直な部分なんだ。でも、このようなアプローチでアルバムを作るためには、異なるバージョンの自分から書く必要があった。各曲を通して意図的に脳を分割したことで、僕の散漫な音楽的思考(ただ好きなものを何でも書いて、それが意味をなすと期待するだけ)よりも、より一貫性のあるものになった。」

アルバムタイトルは彼の星座に由来しており、正直さを追求した作品であることを象徴しています。彼は「…アルバムの主要なコンセプトであるアイデンティティから生まれたんだ。『人生にどんな変化が起きても、自分を形作るものは何だろう?』という問いを自分に投げかけた。面白いことに、その頃、友達の70%がクィアの女性だったから、占星術にすごくハマっていたんだ。Leo であることがどういう意味を持つのか理解しようとしていた。一方で、僕は黒人男性として、自分を理解してくれなかったり、カテゴリーに分類しようとしたりする場所で生活しているんだ」と述べています。

新シングル「ASSUMPTIONS」は、この空間から生まれた、ジャンルにとらわれない活気ある曲で、JayWood 自身のインポスター症候群を解き放つことを目指しています。

Anders Rhedin、新シングル「Regnsang」と共にアルバム『Water Songs』の詳細を発表。自然の知性に耳を傾ける瞑想的な旅

DINNER名義でも知られるデンマークのアンビエント作曲家で瞑想ガイドのAnders Rhedinが、最新シングル「Regnsang」をリリースしました。このシングルは、彼の新しいアルバム『Water Songs』からの楽曲です。

「Regnsang」は、2025年5月28日にCaptured Tracksからデジタルリリースされたようです。タイトルの「Regnsang」はデンマーク語で「雨の歌」を意味すると考えられ、Anders Rhedinの自然や環境への深い敬意と繋がりを感じさせます。

彼の音楽は、日本の環境音楽の巨匠たちからもインスピレーションを受けており、自然界の音を単なる背景ではなく「演奏者」として取り入れることで知られています。「Regnsang」もまた、彼の瞑想的なアプローチと、音を通じて静けさや存在感を追求する姿勢が反映されていると予想されます。アルバム『Water Songs』が「騒音ではなく、注意深さによって形作られる知性への静かなオマージュ」であることから、「Regnsang」も同様に、リスナーを穏やかな内省へと誘うような、繊細で没入感のあるアンビエントサウンドを特徴としているでしょう。