元Black MidiのCameron Pictonによる新プロジェクト、My New Band Believeが、セルフタイトルのデビューアルバムから新曲「Love Story」を公開しました。この楽曲は、タイトルのイメージとは裏腹に、憂いを帯びたピアノのイントロから始まる壮大なバラードです。歌詞では、豆を水に浸し、トマトを刻み、米を研ぐといった極めて日常的で細やかな夕食の準備風景が描かれますが、背後で鳴り響くストリングスやアコースティックギターの豊かな音色が重なるにつれ、その光景が現実なのかシュールな幻覚なのかが曖昧になり、最後にはロマンチックな熱病の夢のような余韻を残して幕を閉じます。
Pictonはプレスリリースにて、本作を通じて「現代のシンガーソングライターによるアルバム」の新たなあり方を提示したかったと語っています。2019年から2023年にかけてリリースされた同ジャンルの人気作に対し、彼は「大きな出来事を些細なものに見せ、小さな出来事を無価値にしてしまっている」と感じていました。それに対するカウンターとして、本作ではあえて「日常の小さな断片」に重要な意味を持たせることで、感情の大きなうねりに真実味を与えるというアプローチを取っています。ビデオの最後には、Kiran Leonardが手掛けたストリングス・アレンジの未発表スニペットも収録されており、彼の新たな音楽的野心が垣間見える仕上がりとなっています。
