デンマークを代表するポストパンク・バンド Iceage が、2021年の『Seek Shelter』以来となる通算6作目のニューアルバム『For Love of Grace & the Hereafter』を発表しました。あわせて新曲「Ember」を、先月リリースの「Star」に続く第2弾シングルとして公開。結成から18年、キャリアの成熟期を迎えた彼らが放つ全12曲の本作は、拡大と収縮を繰り返す「愛の宇宙」を永遠のタンゴのように描き出す壮大な叙事詩となっています。
本作はバンド自身と Nis Bysted の共同プロデュースにより、スウェーデンの田舎にある Silence Studio で昨年レコーディングされました。同スタジオでの録音は、名盤『Plowing Into the Field of Love』(2014年)以来2度目となります。最小限のセットアップで全編フルテイクによる録音が行われ、歌詞もセッションのわずか数週間前に書き上げられるなど、徹底して「即興性と生々しさ」が追求されました。
ボーカルの Elias Rønnenfelt は、今作の狙いについて「不必要な重みを削ぎ落とし、2014年当時の強烈なエネルギーを再構築すること」だったと語っています。終末論的な親密さを湛えた彼の歌詞と、野性味あふれるバンドアンサンブルが変幻自在に交錯。瞬間の爆発力を捉えることに重きを置いた本作は、Iceage が持つ本来の衝動と、長年の活動で培われた円熟味が見事に融合した一作に仕上がっています。
