ハニア・ラニ(Hania Rani)が、ヨアキム・トリアー監督の最新作『Sentimental Value』のサウンドトラックより、タイトル曲を先行公開した。本作はレナーテ・レインスヴェ(『わたしは最悪。』でカンヌ映画祭女優賞受賞)やステラン・スカルスガルド、エル・ファニングといった豪華キャストが集結したことでも話題の注目作だ。アビイ・ロードやポーランド・ラジオのスタジオで録音された音楽は、映像の編集が始まる前に脚本と想像力のみを頼りに作曲されるという、極めて直感的なプロセスを経て誕生した。
物語は、かつて著名だった俳優(ステラン・スカルスガルド)とその娘たちを軸に、過去の遺産や複雑な家族関係を描き出す。ハニア・ラニは、固定されることなく変化し続ける人間関係の機微に焦点を当て、監督と映画の背後にある哲学について対話を重ねることで、静謐ながらも力強い音楽の核を形作っていった。
2024年9月には、エンジニアのアガタ・ダンコフスカと共にオスロのロケ地である家を訪れ、数日間にわたり空間を探索。家具やオブジェから発せられる音のフィールドレコーディングやピアノの録音を行い、物語の沈黙の目撃者である「家」そのものの息遣いをスコアに封じ込めている。ヨアキム・トリアー監督の繊細な人間ドラマに、ハニア・ラニの独創的な音響世界が寄り添う至高のコラボレーションとなっている。
