The Little Ones – “Argonauts”

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=QJFCNIzecuU&w=640&h=360]

もう間もなくリリースされるサンディエゴのインディ・バンド The Little Ones のアルバム The Dawn Sang Along からのファースト・シングル “Argonauts” のビデオです。

Night Beds – ‘Country Sleep’ (Dead Oceans)

ファミレスでちょいと作業をしていると後ろの席には若いカップルが座った。どうも彼女は機嫌が悪いようだ。彼氏が盛り上げようと必死になっている。「ほらあ、この頃の笑顔を思い出してよ〜」と、たぶん携帯の思いで写真を見せているよう。その甲斐あって彼女の機嫌も徐々に回復してきたようだ。その後、互いの似顔絵を書いて楽しんでいるが、彼女が書いた似顔絵が気に食わなかったのか、今度は彼氏が無言になりだした。どんな絵だったか分からないが、「似てるじゃ〜ん」と笑ってるこの彼女はなかなかの難物だ。ナンブツ、ナイベツ、ナイトベッツ。。無理がありますな、でも Night Beds です。ナッシュヴィルの Winston Yellen によるソロアーティストでこれがデビュー作。唄が中心にある場合、そこに付随する楽曲もひとつの個性になるが、彼の場合色々とやってるようであるが、方向は見えている。つまり、ロック、フォーク、カントリー、ジャズ、クラシックとかが、綺麗な感じでまとまっている。オルタナ系ソングライターの作品ではこのパターンが結構多いと思う。特にこのレーベル周辺に強く感じるもの。歌がうまいのは分かります。本人は立派な自分の音楽を作ったと思ってるかもしれないけど、さっきの彼女に言わせたら「にてるじゃ〜ん」ってね。

5.0/10

Nightlands – ‘Oak Island’ (Secretly Canadian)

このレビューはもう少し前にやるつもりでずっと宿題状態だったので、それまでに何度も聴いていたから、自分のなかでだんだん良くなってきてる。それは、このアルバムがいい内容なのかもしれないし、曲を憶えて慣れてきたのかもしれない。フィラデルフィアの銀箔兄さん、NightlandsOak Island は前作 Forget The Mantra から数えて3年ぶりになるセカンド。ひとりでやるひとの制作意欲って結構強いし、コンスタントに出す傾向にあるので、ソロ活動家としては珍しいブランクなんじゃないですかね。人それぞれではあるけど、期間を設けるのは悪くないと思う。定期的なリリースでしかもソロ系の場合、時流を意識しすぎることもあるんじゃないですかね。なのでこのシルバー兄さんは、自流をしっかりと捕らえています。ただ、そこから先の音楽性は特別新しくもないし、凄く良く出来たもんでもないんですが、すごくフレンドリーな音楽で嫌いになれない。そう、よく周りにもいる “いいひと” 風な感じなんです。だけど、男としちゃあ、”いいひと” なんて言われることぐらい屈辱的なことはない。ニコニコして、人の話しをよく聞いてあげて、頷いていりゃ、いいひとになるっていうもの。嫌われてもいいから、少々めんどくせー人間のほうがおもしろいよ。

6.0/10

Guards – ‘In Guards We Trust’ (Black Bell)

アー写からして女の子がメインと思わせといて、実際は長髪の兄さんがギター・ヴォーカルというブルックリンのインディ・バンドで、じゃあ、この女の子は何をしているのかなと、まさかドラムか?と、淡い期待を抱きながらライブの写真などを漁ってみると、なんかまあるい機材を触って、バック・ヴォーカル的な立ち位置でした。そしてドラムはたぶんサポートのオッサン。アルバムを聴くまで Guards は、ちょっとクールなガレージ・ロック系バンドで、トリオ編成で見た目もちょいとオシャレなラインアップだなあと、期待していたけど、アルバムでは長髪の兄さんが全力で頑張って、ドラムのオッサンもかなりアグレッシヴだし、おねえちゃんは大して目立たないという、こっちの思惑とは全然違った。間違えて買っているんじゃとすら思えるほどだったので、ブログにもアップした曲を再確認してみると、他の曲聴いた後ではなんか、そうか、そんな感じだったか、もうちょっと良く聞こえた気がしたんだけどなぁ、と。この音でももいいから、もう少し暗かったり引きずった感じがあればかっこいいと思うけど、がっつりロックでメジャー・コード進行だと、Ex Cops パターンで、自分にはやっぱちょっと行き過ぎでした。ブルックリンと言っても、そりゃいろいろいますよね。

3.0/10

Companion – ‘Companion’ (Self Release)

ラーメンといえば味噌と決めて生きてきてたが、世の中がそうはさせてくれない。ふらり入った店に味噌があるとは限らない。そうやって違う味を仕方なしに食べていくと、だんだんそれも悪くないなあと思ってくる。醤油と魚介系が大嫌いだったけど、最近の主流だし、少し美味しいかもと思えるようになってきた。でも、まだつけ麺派には絶対なれないけど。Companion こと Pepi Ginsberg チャンは、Red や East Is East っていうバンドに居たそうで、調べたけど全くしらないバンドです。少し前ならこのペピチャンの音楽も好きじゃなかったと思うんですよね。だけど、ここ最近の音楽事情を追っているうちに、やっぱり慣れてきてしまってたようで、先行シングルを聴いていた頃は悪くはない感じだった。でもアルバムを聴いたらシングルの印象よりはバンドっぽい演奏が目立つなぁと、よくみてみたら他にもメンバーはいて5人組であることに気付く。自分がいいなぁと思っていた部分は、ちょっと安っぽいけどコマーシャル感のあるほっこりしたポップ・ソングの部分だったので、意外と真面目にバンドなんで、あれれれって感じです。得意な味でなくても、いろんなものが混じった深みのあるものであれば少しずつ気に入っていくのかもしれないけど、わりとおおざっぱな味付けだったんで、リピーターにはなれそうにはない。あとどうでもいいが、セルフ・タイトルにセルフ・リリースじゃ、色々見つけづらいよ。

4.5/10

Beach House – “Forever Still”

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=lgD8vWIB8hs&w=640&h=360]

以前お伝えしましたが、Beach House のショート・フィルム Forever Still が完成したようです。最新アルバム Bloom からの幾つかのセッションを交え、テキサスのエル・パソとトーニローで撮影されたものです。全部で27分弱あるのでゆっくり観て下さい。

Solar Year – “Magic Idea”

[vimeo http://www.vimeo.com/57745545 w=640&h=360]

モントリオールの Ben Borden と David Ertel によるドリームポップ・デュオ Solar Year の曲を How To Dress Well などのものを作っているビデオ・ディレクター Jamie Harley による “Magic Idea” のビデオです。この曲は、No Fear of Pop が主宰する Stratosfear Records からリリースされたシングルに収録されていました。

Darkstar – ‘News From Nowhere’ (Warp)

このアルバムを聴いて似てるなあと思い、本人達に Butterfly Child は好き? って尋ねたら、「いや、そのバンドは聴いたことないから、またチェックして次の機会に感想を言うよ」とのことでした。こちらは、ウェブ・マガジン Qetic さんでやらせて頂いた Darkstar へのインタビューからのものです。本編に載せても話しが膨らまないから割愛していた部分ですが、Butterfly Child は、1993年に Rough Trade からデビュー・アルバム Onomatopoeia をリリースした Joe Cassidy によるソロ・プロジェクトで、つい最近新曲も出しててまだ現役のよう。当時そのデビュー・アルバムが凄く好きだったんだけど、エレクトリックを主体としつつも、様々な要素を取り込んだサイケポップな世界と、独特な唄い方で超個性的だったのですが、いまだにうまく説明が出来ない音楽です。Darkstar がそれに近い印象を受けたのは、やはりエレクトリックを主体としながらも、ソングライトの部分で特徴的なものを感じたからだと思う。ダブステップから変形していったこのトリオは、正しくダブステップ以降を継承することを望まなかった。つまり、ポスト-ダブステップのそれではない。インディやロック系のバンドのひとが、ソロ活動をしたときにこういったアプローチをする人もいるけど、Darkstar ほどのクオリティは出せないだろう。それはやはり、エレクトリック・ミュージックを起源に持っている強みで、音を作る技術に長けている。だからバンドやロックというと、誤解をされてしまうというか、もったいない気がする。でも、ダンスミュージックやエレクトリック・ミュージックの収まりでもない。ほんとに曖昧なポジションにあるポップ・ミュージックで、それこそが、Butterfly Child と共通するところで、やっぱりどう説明していいか難しいんです。様々な角度からジャンル的な囲みをしようとしても当てはまらない。つまり、真のオルタネイト、独立性ポップ・ロック・エレクトリック・ミュージックです。

7.5/10

Dream Tiger – “A Lover’s Regret”

Why? を元々ひとりで始めた Yoni Wolf の兄さんでメンバーでもある Josiah Wolf の嫁でもあり、同じくメンバーの Liz Wolf がやっているソロ・プロジェクト Dream Tiger からの新曲が届きました。Why? では、バック・ヴォーカルと、様々な楽器を演奏しておりますが、こちらの “A Lover’s Regret” は、エレクトリック主体のちょっとダークなドリーム・ポップ。こちらの曲はアルバムからの先行曲らしいです。