Obey Cobra – Mwg Drwg

ARTIST : Obey Cobra
TITLE : Mwg Drwg
LABEL :
RELEASE : 5/3/2024
GENRE : , ,
LOCATION : Cardiff, UK

TRACKLISTING :
1.Blank Tape
2.Ten of Wands
3.Gnostic Shock
4.Blue Hour
5.Kali Yuga
6.AI GF
7.Tolerance Break
8.Home Wrecca
9.Half Smile
10.Mwg Drwg
11.Blackweir

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「グロテスクであることが人間の条件である、とまで言うことができる。なぜなら、人間という動物は、自然の摂理になじまないものであり、自然の産物を醜悪な新しい形に組み替えることのできる自然の変人だからである」。

Mark Fisher(マーク・フィッシャー)は『The Weird And The Eerie(奇妙で不気味なもの)』の中で、不気味なものが日常に入り込む手段を記した。サウス・ウェールズ出身のサイキック・シンガー、Obey Cobraのセカンド・アルバム『Mwg Drwg』は、まさにこのような頭脳空間に棲むアルバムだ。このアルバムは、重く増幅された激烈なサウンドを聴かせるだけでなく、異界と台所が出会う限界地帯への豊かな雰囲気の旅でもある。
リミナル・ゾーンへの旅なのだ。

彼らのトレードマークである歪んだポストパンク、エレクトロニック、インダストリアルからの影響を通して、常に新しい次元を探求してきたバンド、Obey Cobraは、Mwg Drwgで超現実的な新しい形を作り上げた。さらに、タイトルそのものが、マリファナのスラングとして使われることが多いが、直訳すると「悪い薬物」または「悪い煙」となる。

自分たち以外の誰のルールにも縛られることなく活動するバンド、Obey Cobraは、不吉な不穏さと同様に、威勢のいいノイズも得意としている。Diane Arbusや David Lynch、Sonic Youthなど様々な影響を受けながら、荘厳な不協和音を奏でる「Ten Of Wands」や、氷河のようでありながら粉砕されるような「Blue Hour」では、重厚さと優美さのバランスをとっている。一方、タイトル・トラックでは、Jesus Lizard風のリズム、不気味なヴォーカルの抽象化、そしてMassive Attackの「Mezzanine」のような不気味なダウンテンポの雰囲気を、独特の妖しい夢幻の世界へと昇華させている。

K・Woodのヴォーカルは、エルドリッチなトーチ・ソング、シュールな話し言葉、苛烈な激しさなど、どれをとっても、ここで紡がれる魅惑的なサイキック・ウェブの中心となっている。しかし、彼らの精巧なアプローチは、そのイマジネーションが彼らの激しさに匹敵するバンドを支えている。

ロンドンのWayne AdamsがプロデュースしたMwg Drwgでは、奇妙で不気味なものが威圧的なまでに増幅されている。グロテスクさと美しさが楽しく同居している。奇妙な次元が郊外に潜む「Ghostwatch」のエルドリッチな冷たさ。William Friedkin級の聴覚的悪魔祓いであり、即座に注意を払う必要がある。