ワシントンD.C.を拠点とするポストパンクバンド Ekko Astral が、2026年4月22日に Topshelf Records よりリリースされるセカンドアルバム『the beltway is burning』から、先行シングル「lil xan goes to washington」を公開しました。2024年のアメリカ総選挙直後に録音された本作は、ブラックコメディの形を借りたリアルタイムの歴史的ドキュメントであり、混乱の極みにある現代社会を鋭く照射しています。
アルバムの舞台は、Adam Sandler が神のごとき大統領として君臨し、無法地帯と化した架空のワシントンD.C.周辺(ベルトウェイ)です。先行曲では、依存症支援を訴えるキャラクターが政治の中枢Kストリートの醜悪な権力構造に屈していく姿を不条理に描き出しています。サウンド面でも前作『pink balloons』より深化を遂げ、90年代オルタナ風のポップさと、ノイジーで複雑なパンク・ダイナミズムが共存する仕上がりとなっています。
前作が聴く者を鼓舞する作品だったのに対し、今作は現状への強い警鐘と嘆きが込められています。メインストリームに蔓延る「マノスフィア(男性圏)」への批判や、議事堂暴動を想起させる壮大な楽曲など、超現実的な物語の裏には、切実なまでの緊急性とリアリズムが貫かれています。社会の歪みと対峙し、「何が間違っているのか」を問い直す、今の時代にこそ聴かれるべき一作です。
