That Fucking Tank – ‘A Document of The Last Set’

昨日のそば屋は繁盛店で、いつ行っても誰かしらお客がいる。そこから僅か5軒隣くらいに、もうひとつそば屋があるのだが、そこはいつ行っても誰もいない。歴然とした差は言うまでもない、旨くないからだ。店内もあまり清潔とは言えず、客が来ない要素が一通り揃っている。だけど、たまに行きたくなる理由が幾つかあって、ひとつはその誰もいない加減が落ちつくのだ。マンガを持ち込み、ビールだけでひたすら時間をつぶす。その間、店主や娘さんと思われる人達も裏の方に撤収。お店全体が自分だけの空間になるのがたまらなく気持ち良い。ただ、以前はマンガを持ち込む必要がなかった。何故かスペリオールだけは欠かさず揃えてくれていたので、わざわざ買って読むほどの雑誌じゃないから都合が良かったのだが、ある日からそのコンプ状態が途切れてしまうのであった。あれが継続されていれば、もう少し頻度を上げて通うのにな。最初のリリースが2004年なので、結成9年目を迎える彼等。お世辞にも演奏は巧いとは言えず、同じ人数のバンドで例えるなら繁盛店は Lightning Bolt で、こちらはその例のそば屋。だけど、ひたむきさみたいなもの感じる。ふたりしかいない状態を音楽に反映させていて、ギターからベースに持ち替えて演奏する瞬間があったりと、なんだか微笑ましい。そう言えば、もうひとつ好きな理由があって、それは店主が丸顔で目がまんまるでなんだか可愛いんだけど、無愛想っていう憎めない感じ。なんだろな哀愁っていうか、陰ながら応援したくなるんだよ。