Mute The TV – “Depression Session”

Mute The TVの「Depression Session」は、まるで昔から知っている曲のように聴き手の心に寄り添う、親しみやすいオルタナ・ロック・トラックです。温かいポップ・ロック調のサウンドが心地よく響く一方で、その歌詞では時間の経過とともに変化していく友人関係や、人生の葛藤といった深いテーマが丁寧に描き出されています。録音からプロデュースまでをバンド自ら手がけたことで、Ivan Jackmanによるマスタリングを経て磨き上げられたサウンドの中に、彼らのありのままの誠実さがしっかりと息づいています。

アイルランドのGreystones出身のMute The TVは、これまでも「Highfalutin」や「You’re So Cruel」といった、エネルギーとカリスマ性に溢れた楽曲でインディーシーンを切り開いてきました。これまでの作品ではギターの鋭いリフや熱いシンガロング(合唱)が持ち味でしたが、本作では彼らの持つ「柔らかさ」や繊細な側面が見事に提示されています。これまでの勢いを失うことなく、新たな一面を切り拓いた彼らの快進撃は、ここからさらに加速していく予感がします。