ARTIST : Derek Hunter Wilson
TITLE : Sculptures
LABEL : Beacon Sound
RELEASE : 2/20/2026
GENRE : ambient, classical, piano, harp
LOCATION :
TRACKLISTING :
1. Fort Stevens
2. Battery 247
3. Salish Sea
4. Cape Disappointment
5. Deception Pass
6. Benson Beach
『SCULPTURES』は、作曲家でありピアニストの Derek Hunter Wilson による3枚目のソロアルバムであり、アメリカ北西部の太平洋沿岸に広がる、古くから争いの絶えない海岸線へと捧げられた頌歌です。その土地に深く根ざした本作を構成する6つの長編作品は、父の死を含む「喪失の悲しみ」と「時の経過」を巡るアーティストの旅路を反映しており、ハープ奏者 Joshua Ward との長時間のセッションから生み出されたループを基盤に構築されています。霧に包まれ、苔に覆われたインスピレーションの地と同じように、『Sculptures』は時代を超越した感覚を纏い、崩壊しつつある植民地システムの地響きのような影を宿しています。
受賞歴のある詩人 Mathias Svalina は、本作に寄せて「A Dream for Sculptures」と題した詩を書き下ろしました。
「教会の屋根はずっと昔に崩れ落ちた。蔓が石壁を覆い尽くし、太く古い樹皮のような柱と、風に揺れると植物というより光そのものに見えるほど細く青々とした新芽が混ざり合っている。天候に歪められた座席の間には背の高い草や棘のある植物が絡まり、空気は植物の湿った吐息で満ちている。教会のあらゆる建築的特徴は植物の成長によって滑らかに、曖昧に書き換えられてしまったが、白い大理石の厚板の上に鎮座する祭壇だけは別だ。君は祭壇へと歩みを進める。茂みや棘の絡まりを、まるで塩原を渡るかのように滑らかに通り抜けて。大理石の板の上に立ち上がると、空気は薄く、乾いていく。そしてここからなら、その音が聞こえる。終わることのない成長が放つ、執拗な忍び寄りと軋み、欲望に言葉を失ったその声を。祭壇には小さな金のボウルが残されている。ボウルの中には3輪の青い花。花びらは細い銀の糸で縛り直され、一枚一枚が固く重なり合い、開いた花は蕾へと押し戻されている。君はそのうちの一輪を鼻に近づける。それは何世紀もの指に触れられ輝きを放つ古い硬貨の、あるいは腐食した電池の匂いがする。足元から振動が突き上げる。何度も、何度も。祭壇の下には、外に出ようとしている何かがいる。君は肩を祭壇に押し当て、あらん限りの力で押す。あらゆる腱と筋肉が悲鳴を上げる。肺は焼け、顔からは汗が流れる。そしてついに祭壇が動き、わずかに、そして軋みながら前へと進み、ひとつの穴が姿を現す。祭壇の下では冷たい海がしぶきを上げ、氷のような塩水が波となって次から次へと渦巻いている。君は深く息を吸い込む。瞳を閉じる。そして、その中へと飛び込むのだ」




