Blood Wizardがニューシングル “The Slip” をMoshi Moshiからリリースした。
ノッティンガム出身でロンドンを拠点に活動するこのアーティストは、デビューLP ‘Western Spaghetti’ をリリースし、Green ManやEnd of The Roadで演奏し、高い評価を得たが、 “The Slip” はサウンドとコンセプトが流動的であるというBlood Wizardのテーマを引き継いだ作品である。Burnsが注目されるきっかけとなったフォーク調の魅力とは異なり、”The Slip” はBC, NRのようなサウンドと予測不可能性を持って戻ってきた。
そしてこの流動性は、Blood Wizardの開発プロセスにおいて不可欠なものであり、Burnsは「”The Slip” は、一つの状況に対して反応する多くの方法についてです。人生において流動的であろうとすること、破壊的でない方法で変化に適応しようとすることだと思う。2021年の社会的に混乱した夏に書かれた歌詞は、私たちがバンドとしてまとめて感じていた手詰まり状態について考えています。この時、外部からの影響をあまり受けずに自宅で作業するという制約があったため、Western Spaghettiがほのめかすだけの遊び心と角のある曲作りにさらに傾倒することになりました」
歌詞と曲作りが ‘Western Spaghetti’ で聴かれたBlood Wizardから変化している一方で、独特の視覚的美学に重点を置いていることに変わりはない。Burnsと彼のバンドにとって、Blood Wizardが呼び起こす環境は、音楽そのものと同じくらい明確に展開されるものだからだ。「この曲は常に強いイメージを喚起させるので、それに見合ったビデオを用意することが重要でした。テネリフェ島で撮影されたこのビデオは、奇妙な服を着た2人の人間が、終わりの見えない奇妙な世界を彷徨うというものです。乾燥した非日常的な環境と、彼らの独特なポーズや行動を対比させることで、曲作りの際に感じていたような、無駄で孤独な感覚を作り出したんだ」
