オクラホマシティを拠点に活動するスローコア・バンド、some fearが、昨年高い評価を得たセルフタイトルのデビュー作に続くセカンドアルバム『Word Eater』を来月リリースすることを発表しました。バンドの活動初期を象徴したローファイな質感から一歩踏み出し、より緻密で洗練されたハイファイなプロダクションへと進化を遂げた本作は、音の密度を増しながらも彼ららしい内省的な世界観を深化させています。
アルバム発表に合わせて公開された新曲「I Don’t Want To Spend My Money」は、そのタイトル通り現代社会の切実な実感を歌ったダウンビートなナンバーです。フロントマンのBranden “Bran” Palesanoは、この曲について「自分たちの血を吸うヴァンパイアのように肥え太る億万長者や大企業と、給料日を待ちわびて必死に生きる我々との格差」をテーマにしたと語っています。富が偏在する不条理な社会構造への怒りと、「一銭も使わずに家に閉じこもりたい」という切実な心理が、不穏ながらも心地よいサウンドに乗り、聴く者の共感を誘います。
本作『Word Eater』は、内なる独白の掘り起こしを試みており、特に「言葉にできなかったこと」がもたらす肉体的・感情的な代償を丹念に描き出しています。アルバム全体を通じて、大人になる過程で直面する混沌や重苦しい瞬間の中にも、信頼と調和を見出そうとする真摯な姿勢が貫かれています。不条理な社会への冷徹な視線と、個人的な内面への深い洞察が交錯する、彼らにとって極めて重要なステップとなる一作です。
