アリゾナを拠点に活動するシューゲイザー/ドリーム・ポップ・バンド、Mute Swanが、セカンドアルバム『Skin Slip』からニューシングル「Phantasms of the Living」をリリースしました。ボーカルの Mike Barnett が監督・作詞・作曲を手掛けたこの楽曲は、「誰かになろうとする葛藤」や「実存の希薄さ」を綴った内省的な歌詞を、バンド特有の重層的で大気のようなサウンドスケープに乗せて描き出しています。
しかし、この美しく高揚感に満ちたアルバムの完成直後、バンドはギタリストであり親友でもあった Thom Sloane を失うという悲劇に見舞われました。彼の死は地元の音楽シーンに大きな衝撃を与え、残されたメンバーは深い喪失感の中でアルバムの発表の是非に葛藤しましたが、最終的に Hit The North Records と提携。彼が心血を注いだ音楽を世界に届けることこそが最良の追悼になると確信し、リリースの運びとなりました。
運命のいたずらか、本作『Skin Slip』にはその後に訪れる悲劇の予感は微塵も感じられず、むしろ純粋な生命の輝きと喜びに満ちあふれています。当初は瑞々しい新作として制作された本作は、今や Thom Sloane がバンドと共に創り上げた煌めく音の記録であり、彼へ捧げる最も祝福に満ちた賛歌として、特別な意味を持つ作品となっています。
