ベイエリアの拠点 Dandy Boy Records から、Yea-Ming and The Rumours が通算4枚目となるニューアルバム『Residue』を2026年6月12日にリリースします。前作『I Can’t Have It All』が変化の過渡期を描いたのに対し、今作は嵐が去った後の現実を直視し、リセットを受け入れるプロセスを探求。Nico を彷彿とさせる Yea-Ming の物憂げな歌声と、Eóin Galvin による繊細なスライドギターが、ポップとカントリーの境界を漂う唯一無二のサウンドを形作っています。
先行シングル「Paper Doll」は、他者を優先しすぎる「ピープル・プリーザー(八方美人)」な傾向と、それによって生じる自己への怒りや嫌悪をテーマにした楽曲です。Yea-Ming 自身が「不誠実な自分を認めるためのプロセスだった」と語る通り、The Velvet Underground のような低重心のサイケデリアを背景に、抑圧された感情が剥き出しにされています。この曲は、リセットとは決して清らかなものではなく、過去の「残滓(レジデュー)」を抱えながら進むものであるというアルバムの核心を象徴しています。
今作では The Rumours の音楽的語彙も拡張されており、St. Etienne 風のダンス・ナンバーから、The Jesus and Mary Chain を思わせるノイジーなファズ・ギターまで多彩なテクスチャーが導入されました。Rob Good によるエンジニアリングと Yea-Ming 自身の手によるホーム・ミキシングを経て完成した本作は、90年代インディー・ポップの優しさと、愛や後悔の荒々しさが共存する重厚な作品です。それら相反する要素を、彼女の蜜のような歌声が見事にひとつに繋ぎ合わせています。
