Roger Moutenot – Microcosm

1974年に実家の地下室に初めて4トラック・スタジオを作って以来、レコーディング・コンソールの後ろに立ち続けてきたRoger Moutenot。その後数十年間、彼はエンジニア兼プロデューサーとして、ジャズ、フォーク、ロック、ノイズなど、あらゆるジャンルのレコーディングに携わってきました。Yo La Tengoや Sleater-Kinney、Lou Reed、They Might Be Giantsなどがすぐに思い浮かぶかもしれませんが、彼の作品は膨大です。

最近では、長年の友人であるRobin EatonとJack Silvermanと共に映画音楽を作曲しています。「これらのプロセスは、サウンドの新しいパレットを解き放ち、あまり型にはまった構造で仕事をするよう私にインスピレーションを与えてくれました。「74年の地下室での日々以来、私はずっと、意図的でありながら楽に感じられるものを書こうとしてきました。Microcosmは私にとってそれを象徴しています。

共同作業で有名なRogerですが、この試みは当初孤独な状態から始まりました。「すべてが私の手の届くところにあり、1つの楽器から次の楽器へ簡単に飛び移ることができました。曲はドラム・パターンかコード構成から始まり、基本的な形が決まったら、トラックを作り上げていきました。完成したと感じたら、親しい友人たちに聴かせて感想をもらいました」。

出来上がった『Microcosm』の10曲は、ひとつ大きな作品の中の簡潔な動きとして機能し、彼のキャリア全体から受けた多種多様な影響を融合させています。このアルバムは、彼の才能の証であると同時に、新たな章の始まりでもあります。ムーテノが自由に新しい、本物の、音の空間を探求し、私たちをその旅に連れて行ってくれる1枚。