Crypto Order – Skin Bank

イタリアのテクノ・デヴァイエント、Crypto Orderによる2枚目のフルレングス・ヴァイナル盤『Skin Bank』。陰謀論、オカルティズム、トランスヒューマニズム、新世界秩序からインスピレーションを得たこのプロジェクトは、ダークなビートと不吉なメロディーの妖しいブレンドに、対立的なテーマとリサイクルされたプロパガンダをミックス。ここ数年の多作な作品群のおかげで、適切な場所に注意を払っている精通したリスナーは、彼が今日のアンダーグラウンド音楽界で侮れない異端児であることをすでに知っているはず。

Crypto Orderの作品の特徴は、サウンドとヴィジョンの両方に謎めいた展開があること。ヘヴィーなエレクトロスタイルのブレイクビーツと地球外生命体のような雰囲気が、初期のテクノを彷彿とさせる、歪んでいながらも親しみやすいサウンドを作り出し、初期のインダストリアルやパワーエレクトロニクスのシーンを彷彿とさせる説得力のある映像美が、さらに神秘的な感覚を吹き込んでいます。Crypto Orderの音楽には、権力と支配というテーマがつきものですが、Skin Bankもその例に漏れず、リスナーを取り巻く現実に疑問を投げかけ、抑圧され濁った意識の影に深く潜るよう誘う世界を表現しています。カオスと陰謀が渦巻くディストピアの領域へと誘い、その過程で不快な問いを投げかけるエレクトロニック・ボディ・ミュージックの一種。