ARTIST : Olhava
TITLE : Memorial
LABEL : Avantgarde Music
RELEASE : 2/27/2026
GENRE : blackmetal, darkmetal, doom
LOCATION :
TRACKLISTING :
1. Ageless River X
2. After I’m Gone
3. When The Ashes Grow Cold
4. Ageless River XI
5. Memorial
6. Ageless River XII
7. The River Wakes
8. Ageless River XIII
『Memorial』は、前作『Sacrifice』が切り拓いた道の先を描く作品だ。激しい燃焼の後に訪れるのは、静寂。残されたものたちの中で過ごす時間である。灰が降り積もり、記憶が漂う中で、問いは「いかに再起するか」から「最終的に何を解き放つことができるか」へと変わっていく。本作は追憶を通じて、もはや運び続けることのできない重荷を下ろし、受容へと向かうプロセス、すなわち静かな和解を描き出している。
その中心にあるのは、森の中に建つ一軒の小屋だ。それは物理的な場所ではなく、崩壊しゆく外の世界から逃れた「精神の隠れ家」である。そこではすべてが腐朽し、親密な絆は解け、人々は離れ離れになって変容して戻ってくる。この小屋自体が記念碑(メモリアル)であり、かつての人生の埋葬地であり、独り残されたものが「何が残っているか」を沈思黙考するために帰る場所なのだ。
内部では、記憶は避難所であると同時に重荷にもなる。忘れるはずだったものが留まり、永遠であるはずだったものが溶け去っていく。しかし、ここでの再生は前作とは異なり、何かになることではなく、「手放すこと」の中に見出されるかすかな変容だ。アルバムの終盤でようやく、凍てついた水が川へと流れ出すような、壊れやすくも確かな再生の動きが戻ってくる。
『Memorial』は単一の死ではなく、多くの喪失に捧げられている。死者、役割を終えた愛、取り戻せない時間、逃げざるを得なかった友人たち、そして置き去りにしてきたかつての自分自身。その意味は聴き手に開かれており、森の中に建つ小屋のように、変わることなくそこに在り、誰かが訪れるのを待っている。





