Free Throw – Lessons That We Swear to Keep

ナッシュビルのエモ・パンク・アウトフィット、Free Throwの5枚目のフル・アルバム『Lessons That We Swear To Keep』は、ヴァイオリンのようなフィードバックが霞む5秒間で幕を開け、その後に疾走する。分厚くオーバードライブしたギター、ドラム、ベースがタイトなバースト音とともに叩きつけられ、音の壁の向こうで鮮やかなギター・リードが踊る。「歳をとるにつれて、なぜか物事が複雑になるなんてクレイジーだ」と、ヴォーカル兼ギタリストのコーリー・カストロがレコードの最初のヴァースでうめく。

カストロが大好きなポケモン（「Cinnabar Island」）、アウター・ワールド（「Spacer’s Choice」）、トレイラー・パーク・ボーイズ（「Trailer Park Boys」）などだ。しかし、前作がドラマツルギーやナレーションが用意されたまとまりのあるテーマを中心に据えていたのに対し、『Lessons That We Swear To Keep』は、より身近で形成的でありながら、あまり議論されることのないもの、つまり日常生活の灰色さについて歌っている。