Melin Melyn – “Nefoedd Yr Adar”

2枚目のEP ‘Happy Gathering’ に先駆け、サイケデリックな靄を媒介として古くから伝わる民話を再検討する6人組が戻ってきた。

過去に目を向けながら、同時に新しいことを語るには一定のコツが必要だが、Melin Melynはそれをやり続けている。彼らは少数民族の言語のために旗を掲げ、それを身近なものにするだけでなく、自分たちの伝統に対する力強い敬意を織り交ぜながら、それでも決して音楽から遠ざかることなく、高揚し続けるのである。彼らの目標は常に、威嚇したり疎外したりするのではなく、誘惑し、心をときめかせることである。

Gorky Zygotic MyniやSuper Furry Animalsを生み出したウェールズ・サイケデリアの流れを汲むMelin Melynは、ポストパンク的要素を浮遊感のあるピアノとメロディアスで陽気なギターで巧みに絡めている。鳥の天国を意味する “Nefoedd yr Adar” には、高くそびえるペダルスティールのラインとカントリー調のスライドギターが加わり、スパゲティ・ウエスタンに出てきそうな雰囲気です。

“Dim son am grawcian cig fran/Na chri yr eryr, yn nunman”(カラスの鳴き声もワシの声も聞こえない)というウェールズの民間伝承が印象的な曲である。

リードシンガーのGruff Glynは、「Nefoedd yr Adarは、Idwalというウェールズの若い王子が、Idwalの美しさと知性を妬んだNefydd Hardd王によって、スノードニアの湖で溺死させられた12世紀の物語からインスピレーションを受けています」と説明しています。Nefyddはこの地から追放され、湖に生息していた鳥たちは悲しみのあまり飛び去ってしまったという伝説がある。現在でもLlyn Idwalの上空を飛ぶ鳥はおらず、谷に嵐が来るたびに泣き叫ぶ声が聞こえると言われています。

Posted on 06/29/2022