ベルリンを拠点に活動するミュージシャンSOPHEが、EP『Hey, calm down』で最新のサウンド・クリエイションを発表。2022年のデビューEP『Restore』に続き、ジャンルの境界を押し広げ続けるSOPHE。
ファーストシングルの「Crush」は、80年代のシンセ、ブレイクビーツ、インディー、ラップが統合失調症的に融合したようなサウンド。音楽的なパラレル・ワールドをナビゲートするような大胆な試みで、退屈する余地なし。先にリリースされたシングル「Take it, Receive it」のように、歌詞にもミュージックビデオにも皮肉がたっぷり。40年代のハリウッド映画を彷彿とさせる設定の中で、Fred AstaireルックのSOPHEが遊びながら踊り、電話に出たり、ラブレターを書いたりしているのです。
EP『Hey, calm down』では、SOPHEの特徴である幽玄なバック・ヴォーカルが自然に曲を盛り上げています。しっとりとしたメランコリックなバラードに包まれても、グルーブ感溢れるジャムに埋め込まれても、SOPHEの音楽は予想されるリスニング習慣からの解放。『Hey, calm down』は、混沌の中で平和を見出すための探求になったと言えるかもしれません。
