Icebeing – Striped

落ち着きがなく、直接的で、不協和音のようで感染力のあるアイスビーイングの『Striped』は、鮮やかに多面的なDIYラップトップ・ミュージックだ。

このプロジェクトは、ブライトンを拠点に活動する多作なマルチタスカー、Luke Phillips（ルーク・フィリップス）の作品である。実家で制作された最新のアルバム ‘Striped’ は、「時間の喪失、青春の浪費、機会の逸失、子供時代の快適さへの引きこもり」というテーマに触れている。歪んだリフ、オルガンの喘ぎ、転がるドラム、光り輝くシンセサイザー、スクランチーなサンプルなどなど。”Channel What I Was Feeling” は、”Tomorrow Never Knows” 風のリズム・ループとエレファント6級のメロディをカップリングしている。”A Figment” ではフィリップスの跳躍するようなヴォーカルが披露され、”King of Pyrotechnics” ではタイトルの期待に応えて2分間に渡って軽快に盛り上がる。

サウンドの不完全さにおいて裸であり、環境の詳細な描写において没入感のある『Striped』は、新たな地平に手を伸ばしながらも、その生い立ちにおけるホームレコーディングの状況を反映している。ノイズとメロディー、内向的なサウンドと外向的なサウンドの狭間で、スリリングなまでに個性的で探求的なヴィジョンが、昂揚感あふれる実直な存在へと意志づけられている。