FNUSSJEN – Breathe

FNUSSJENは、ドラマー／パーカッショニストのNicolas Chkifiの発案によるバンドである。このバンドには、ハープ奏者のAnn Eysermans、ヴァイオリニストのAnanta Roosens、ピアニストのChristian Mendoza、そして自身のドラムという異色の顔ぶれのミュージシャンが集まった。彼らの音楽は、瞑想的な性格を持ち、時に民俗的でありながら現代的でもあり、Nicolas Chkifiによって書かれたミニチュア曲の連なりであり、冒険的な即興演奏によって結びつけられている。
テンポを落とし、スピリチュアルな室内楽、ヒーリング・ミュージックとジャズのデリケートなブレンドに聴き手は完全に浸ることができる。

驚くほど実験的で独創的なオーケストレーションによって、FNUSSJENはユニークで魅力的なサウンドを生み出し、その本質的な静謐さは、この世界のディストピア的な側面から脱却しようとしているかのようだ。
時にArve Henriksen（アーヴェ・ヘンリクセン）やThomas Stronen（トーマス・ストローネン）、ECM
レコードを彷彿とさせる。その瞑想的な性質にもかかわらず、彼らのサウンドは決して予測可能なものにはならない。Chfikiはスカンジナビアの影響を受けている。
スカンジナビアの影響を受けてはいるが、直接的に参照するほどには引きずっていない。気まぐれなパーカッション、気迫のこもったピアノの弾き語り、アカペラ・ヴォーカルで、このアルバムはリスナーが体験する儀式をゆっくりと紡いでいく。