ARTIST : Death Kneel
TITLE : Remembering Well
LABEL : Students of Decay
RELEASE : 5/15/2026
GENRE : experimental, ambient
LOCATION : Toronto, Ontario
TRACKLISTING :
1. Maybe Some Other Time
2. Going Away
3. Coax
4. Call Back
5. Fix a Scent to Memory
6. Everything You Are Thinking I Have Already Thought
トロントを拠点に活動するマルチ奏者であり、デスメタルバンドTomb Moldのドラマーとしても名高いMax Klebanoffは、自身のプロジェクトDeath Kneelの領域を数年かけて着実に広げてきました。最新作『Remembering Well』は、これまでの実験的なプロセスの集大成と言える作品です。本作は即興的なファーストテイクや突発的な録音を骨格としており、洗練さと即時性の絶妙なバランスの上に成り立っています。Max Klebanoffは音の不連続性をあえて受け入れ、微細な音の事象が構造的な変化と同等の重みを持つような、濃密な音響空間を作り上げました。
このアプローチの核心にあるのは、拡張された「忠実度(フィデリティ)」の概念です。音を単なる器としてではなく、伸縮自在で物質的な表現力を持つ可変的な条件として扱い、空の駐車場で拡散させた携帯電話の録音、故障したデバイスによる独特の歪み、バイノーラルマイクが捉えた部屋の残響などを重層的に織り交ぜています。その結果、Jason Crumerの名盤『Ottoman Black』にも通じるような、不安定ながらも強烈な感情を揺さぶる親密さが生まれています。深淵に触れるような危うさを持ちつつも、聴き手を引きつける生命力に満ちた、極めて人間味のある実験音楽に仕上がっています。


